ネットワークオーディオ「N-50/30」がApple Lossless対応

パイオニアから'13年春に対応ファーム。DSDプレゼントも


ネットワークオーディオプレーヤー「N-50」

 パイオニアは26日、ネットワークオーディオプレーヤー「N-50」、「N-30」において、Apple Losslessの対応や、ギャップレス再生に対応するアップデートを2013年春に実施すると発表した。アップデータは無償で提供される。詳しいアップデート日程は、後日Webサイトで発表する予定。

 N-50とN-30はDLNAに対応したネットワークオーディオプレーヤーとして2011年11月から発売されており、再生対応フォーマットはMP3/WMA/AAC/WAV/FLAC。2013年春のアップデートにより、新たにApple LosslessとAIFFの再生にも対応。AIFFは26日現在、国内メーカーのネットワークオーディオプレーヤーとして初の対応になるという。

 さらに、ライヴ録音のアルバムなどにおいて、楽曲と楽曲を途切れさせることなく再生できる「ギャップレス再生」機能も追加される。

 また、本体のアップデートだけでなく、iPhone/iPod touch、Android端末向けのコントロールアプリ「Pioneer ControlApp」の操作性も向上。操作への反応や、動作自体の高速化を行なうほか、楽曲の一覧性をアップ、曲名が長くて全部表示されない楽曲は、ポップアップで全て表示させるといった機能も追加される。


Apple LosslessとAIFFを再生しているところ
アップデートが予定されている「Pioneer ControlApp」。左が現在のモデル。右がアップデート後のイメージ画面。一覧表に表示される曲数が増えているのがわかる端が切れて見えないタイトルに触れれば、ポップアップで詳細な曲名を表示してくれる



■N-50が中心機種に

 パイオニアによれば、N-50/30は、昨年の発売以来、ネットワークオーディオプレーヤーの中で販売台数トップを維持。N-50とN-30の主な機能差は、N-50のみUSB DAC機能を搭載している事だが、実売の割合ではN-50が約80%、N-30が約20%と、N-50が販売における中心機種になっているという。

 また、ネットワークオーディオプレーヤーを販売した事で、ユーザーからパイオニアのサポートセンターへの問い合わせも変化。従来はカーナビの質問が大半だったが、ネットワーク音楽再生に関する質問が急増し、月の問い合わせ内容のトップになる事もあるという。

 こうしたサポートセンターなどに寄せられた要望や相談の中で、特に多いのがApple Losslessへの再生(購入前相談も含む)だという。他にも、操作についてや、ネットワーク接続方法、ギャップレス再生への要望、AIFF再生への要望などがあり、2013年春のアップデートは、こうしたユーザーの要望に応えるものになっている。



■SACDプレーヤー購入で、オリジナルDSDディスクプレゼント

SACDプレーヤー「PD-70」

 また、パイオニアのSACDプレーヤー「PD-70」、「PD-30」、「PD-10」の購入者を対象に、録音の段階からDSDで収録された高音質ファイルを収録した特製DSDディスク「中島ノブユキ・インプロビゼーション・コレクション」をプレゼントするキャンペーンも実施する。

 期間は2012年11月26日(月)~2013年3月31日(日)で、期間中に対象製品を購入し、パイオニアのキャンペーンサイトから応募すると、プレゼントされるというもの。応募期間は2012年11月26日(月)~2013年4月19日(金)17時まで。ディスクは2,000枚限定となっている。

 リットーミュージックのサウンド&レコーディング・マガジン編集部が製作協力したディスクで、中島ノブユキのピアノソロを、DSDフォーマットで新録し、DVDにライティングする。中島ノブユキは菊地成孔、持田香織、畠山美由紀、ゴンチチらの作品に参加したり、NHK BSプレミアム「旅のチカラ」のテーマ音楽も作曲。2013年度のNHK大河ドラマ「八重の桜」の音楽も担当する、気鋭の作・編曲家/ピアニスト。


中島ノブユキ氏DSDディスクの紹介をするサウンド&レコーディング・マガジンの國崎晋氏レコーディングは長野にある「花場の小さな音楽舎」で、12月の初旬に実施される予定。状態の良いピアノがあるためで、窓を開けて、外の音と共に収録する事も検討されているという

(2012年 11月 26日)

[AV Watch編集部 山崎健太郎]