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スカパー、H.264移行や4K放送実現への取り組みを説明
プレミアムサービスのHD化は48.4%。2日から無料放送も
(2013/2/1 14:40)
スカパーJSATは1月31日、2012年度第3四半期(10~12月)決算説明会を開催。この中で、有料多チャンネルサービスのHD化の進捗状況や、4K/8Kへの今後の取り組みなどについて説明した。
既報の通り、スカパー! プレミアムサービスにおけるMPEG-2の標準画質放送は2014年5月31日に終了し、MPEG-4 AVC/H.264形式に移行することが決まっている。終了後、加入者へのチューナ交換施策(特別提供)も開始する。終了の1年前となる2013年5月31日には、MPEG-2標準画質チャンネル、対象セット・パックの申込と、標準画質専用チューナ用ICカードでの新規・再加入受付を終了する。
4K/8Kへの取り組みについては、総務省主催の「放送サービスの高度化に関する検討会」に参加し、NHK/民放/メーカー各社と連携して4K/8K放送の実現を目指す。スカパーJSATは「4K/8Kを実現する大容量の伝送には衛星利用が合理的。MPEG-2標準画質チャンネル放送終了後の空きトラポンなどの衛星で実現可能」として衛星の利用を訴求している。なお、この検討会では2012年度中にロードマップが策定される。
有料放送の「スカパー!」(サービス統一前の名称はe2)におけるハイビジョン放送は、全69チャンネルのうち35チャンネルまで拡大。2012年12月からは「スカイ・A sports+」(Ch.250)、「GAORA」(Ch.254)、「MTV HD」(Ch.323)がHDとなった。
「スカパー!」と「スカパー! プレミアムサービス」(統一前はスカパー! HD/スカパー! 光)共通の取り組みとしては、サービスの種類が多いJリーグ系セットをシンプル化。従来の13商品から2月1日以降は5商品にまとめた。さらに、4月30日までは、「スカパー! Jリーグ開幕無料キャンペーン」として、加入翌月までの視聴料を無料とする(対象セットのみ)。
第3四半期終了時点のスカパー! プレミアムサービスにおけるハイビジョン化率は48.4%まで拡大(第2四半期時点では43.2%)。2012年12月の移行件数は24,981件となっている。
このほか、2月2日(土)から11日(月・祝)まで、10日間無料放送も実施。サービスへの接触率と理解度の向上を図り、本登録への導入を見込む。
第3四半期の決算(第1~3四半期累計)は、売上が1,179億600万円(前年同期比1.7%増)、営業利益128億1,000万円(同13.2%減)、当期純利益は78億3,000万円(同11.7%増)。「増収減益の基調は計画通り」としている。このうち有料多チャンネルの売上は852億9,800万円で前年同期比5.3%増。営業利益は848億2,700万円で同4.9%増。
第3四半期の新規加入件数は15万9,000件で、うちスカパー! プレミアムサービスが1万7,000件(旧スカパー! 光が3,000件、旧スカパー! HDが1万4,000件)、スカパー! が14万2,000件。平均月次解約率は1.7%(再加入控除後1.5%)。