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ハーマン、マークレビンソンの第二世代リファレンスプリアンプ「No52」
(2013/3/4 16:36)
ハーマンインターナショナルは、マークレビンソンの第二世代リファレンス・プリアンプ「No52」を、3月に発売する。価格は346万5,000円。
初代リファレンス「No32L」のサウンド・パフォーマンスや操作性、機能性を継承しながら、最新の電子素子や回路素材、回路技術を結集させたというモデル。No32Lと同様に、パワーサプライも兼ねたコントロール部と、プリアンプ部の2筐体構成。不要ノイズの発生源となるAC電源回路とロジックコントロール回路を、アナログオーディオ回路から物理的、電気的に分離している。また、デュアル・モノラルのフルバランス回路を採用した。
電源を搭載したパワーサプライ/コントロール部の中央には、4つの独立したメイン電源回路とロジックコントロール回路をレイアウト。シールド隔壁で仕切られた左右のスペースにオーディオサーキット用L/R 独立電源回路を振り分けた、「シャーシ・イン・シャーシ構造」を採用している。
電源には、オリジナル設計の「ACリ・ジェネレーション・パワーサプライ方式」を採用。左右チャンネル用の独立したユニバーサル・ボルテージ・スイッチング・パワーサプライを採用することで、AC電源を高効率に直流化。低歪パワーアンプに、内蔵オシレーターによるピュアな200Hzの正弦波信号を送り込むことで、「クリーンでパワフルなAC電源を再生成する」という。
プリ部は左右チャンネルで、シンメトリカル・レイアウトのデュアル・モノラル設計。アクティブ回路を回路基板ごとに堅牢な“カーゴ”に収める事で、相互干渉を防いでいるほか、センターセクション下部のトンネル内に、シールドケースに収められたフォノ・モジュールを収めたシャーシ・イン・シャーシ構造を採用する。
すべてのアクティブサーキット用基板には、新素材の「Nelco N4000-13SI」プリントサーキット・ボード6層基板を採用。最新のサーフェースマウント・プリントサーキット素子を使うことで、パーツレイアウトを最適化しながらサーキットそのものをコンパクトに構成。シグナルパスを最短化し、ハイスピードな伝送/増幅を可能にしたという。
ボリュームには、独自のソリッドステート・ステップアッテネーター・ボリュームを採用。レーザートリムド・メタルフォイル・レジスターの切り替えにより、約600ステップ音量調整能力を実現している。
コントロール部とプリアンプ部は、左右チャンネルで独立したDCパワーケーブルと、ロジックコントロール・シグナルとその電源を伝送するコントロールケーブルの、3本のケーブルで接続する。
フォノイコライザーモジュールにも、優れた誘電率を持つという「Nelco N4000-13SI」6層基板を採用。RCAから入力されたアンバランス信号は直ちにバランス化され、後続のすべての回路でバランス信号として扱われる。MMカートリッジ用の+40dBと、MCカートリッジ用の+60dBフォノゲイン設定が可能。4段階のバッファー・ゲイン設定も備えている。
機能面では、各入力ごとにソース名表示を設定でき、ゲイン設定、オフセット設定なども可能。ボリュームノブの回転速度に比例して解像度の変わるバリアブルレゾリューション・ボリューム調整機構にも改良を施し、変異カーブを3つのオプションから選べるようになった。
また、AUX出力をメインソース切り替えとメインボリュームに連動したバリアブル出力として設定する事で、AUXを第3のメイン出力として機能させる事も可能。トライアンプ・ドライブやサブウーファ用出力、第2、第3のオーディオシステム用として使うこともできる。
入力は、XLRバランス×3、RCA×4、Phono(MM/MC)×1。出力は、プリアウトがXLRバランス×2、RCA×2。AUXがXLRバランス×1、RCAアンバランス×1。消費電力は最大65W。外形寸法と重量は、コントローラーが438×340×85mm(幅×奥行き×高さ)で、11.5kg。プリアンプ部が、438×317×140mm(同)で、16.2kg。