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ディズニーがBD戦略説明。スター・ウォーズ新作も計画

リトルマーメイドが9月にBD化。「紅の豚」も

 ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパンは18日、2013年夏から秋にかけて発売するDVDやBlu-rayのラインナップや、マーケティングプランなどを販売店向けに説明する「IN-HOME CONVENTION 2013 SPRING」を開催。先日発表された「紅の豚」BDの情報や、「リトルマーメイド」のBD化などを発表した。

リトルマーメイド

 新発表のBDとしては、最先端のデジタルリマスター技術を用いて映像や音声を製作当時のように蘇らせ、豊富なボーナス・コンテンツも収録した「ダイヤモンド・コレクション」のラインナップとして、「リトル・マーメイド」が9月18日にBD化される事が発表された。

 3D版も用意され、Blu-ray 3D+2D BDを収録した「3Dセット」が4,935円、2D BD+DVDのセットが3,990円、DVD版が2,940円で発売される。さらに、豊富な特典を追加した「ブルーレイ・トリロジーセット(3枚組)」も10,290円で、「DVDトリロジーセット(3枚組)」も7,140円で発売される。

3D BD+2D BD版
BD+DVD版
タイトル情報

紅の豚

紅の豚 Blu-ray

 既報の通り「紅の豚」BDは、7月17日に7,140円で発売される。特典として、絵コンテやアフレコ台本、プロデューサー・インタビュー(約3分)、予告編集などを収録。詳細は以前の記事に記載している。

 仕様面では英語やフランス語、ドイツ語など、各国の吹替音声も豊富に収録しているのが特徴。フランス語版では、主人公ポルコの声をジャン・レノ、英語版ではマイケル・キートンが演じている。このマイケル・キートンの英語版音声は、日本で初収録。字幕も豊富な言語に対応している。

マスターグレードビデオコーディングの説明図

 また、映像のクオリティ面では、最大36bitの高階調映像を実現するパナソニックの新技術「マスターグレードビデオコーディング(MGVC)」に対応。パナソニックのBDレコーダ最上位モデル「DMR-BZT9300」に、6月中旬公開予定のMGVC対応ファームを適用する事で、最大36bitの高階調映像を再生できるようになる。

 発表会では、階調のイメージ図を用いたスライドで技術を説明。既に発売されているスタジオジブリ作品「となりのトトロ」、「火垂るの墓」、「魔女の宅急便」、「おもひでぽろぽろ」でも既に採用されている事もアナウンスされた。

 また、ジブリ関連のBDとしては、「ジブリの風景 〜高畑勲・宮崎駿監督の出発点に出会う旅〜」というソフトも6月19日に4,935円で発売される。ジブリ作品を生み出すにあたり、宮崎駿&高畑勲監督がインスピレーションを受けた場所を「ジブリの風景」と名づけ、訪ねる実写作品で、「アルプスの少女ハイジ」と「赤毛のアン」、さらに新しい作品である「コクリコ坂から」の舞台が紹介される。

スター・ウォーズもディズニーファミリーに

ウォルト・ディズニー・ジャパンのポール・キャンドランド社長

 ウォルト・ディズニー・ジャパンのポール・キャンドランド社長は、ディズニーの近況として、「スター・ウォーズ」で知られるルーカスフィルムが、ディズニーファミリーに加わった事を紹介。「ちょうど来週ルーカスフィルムのスタッフも来る。これから(スター・ウォーズの)エピソード7を計画していますし、グッズやゲームなど、色々な展開・提案があるので、これからも協力して欲しい」と語った。

 さらに、「ルーカスフィルムが入ることにより、ディズニーのポートフォリオが変わってくる」と語り、従来の「ディズニー・アニメーション」に加え、「パイレーツ・オブ・カリビアン」などの実写「ディズニー・ライブアクション」、「モンスターズ・インク」などの「ディズニー/ピクサー」作品に、「アイアンマン」などの「マーベル」作品、さらに「ルーカスフィルム」という、5つのブランドで構成されるようになるという。

 その上でポール社長は、「ディズニーとしては本数を少し少なめにして、各作品にお金をかけて、ブロックバスター的にやっていく(大ヒットを目指していく)予定。そういう戦略になっている」と説明した。

5つのブランドが柱となる
米国以外では開催されたことがない、ディズニーファン向けに様々なイベントや情報発信が行われる「D23」が、日本のディズニーリゾート内で「D23 Expo Japan」として10月12日〜14日まで開催される事も明らかになった

 ブランド戦略について、エグゼクティブ・ディレクターの山内康祐氏は、「ブランドとは質と内容を保証するもので、視聴者の選択の助けになるもの。一貫性が重要で、ディズニーはそれぞれのブランドを大切にしていく。例えば、マーベル(コミックを原作とした映画などの)作品は、これまで作品毎に異なるスタジオからリリースされるなど、ブランド戦略は皆無だった。我々は、マーベル作品を1つもリリースしていない時から、マーベルのキャンペーンなどを実施してきた。ディズニーやジブリのブランドを、“何枚で何千円”という感じで売っていただきたくない」と、ブランドを大切にするディズニーの考え方を説明した。

塚越隆行ゼネラルマネージャー

 塚越隆行ゼネラルマネージャーは、「(BD/DVDなどのソフトは)日常どうしてもなければ困るものではないかもしれない。だからこそ消費者の皆さんが欲しい、観たいと思っていただく事が(セルソフトにとって)一番の力になる。どうすれば我々の作品を好きになっていただけるか、観たいと思っていただけるかを考えていきたい」と、基本的な姿勢を語る。

 さらに、「作品の魅力を紹介していくだけでなく、消費者の皆様が“この作品面白いな”と思った時に、関連する作品群にも興味を持ってもらう事も大切」と語り、今後劇場公開される新作映画と連動し、キャンペーンなども織り交ぜ、関連BD/DVDをアピールしていく体制を説明。

会場には6月19日発売の「モンスターズ・インク 3D」のBD(VWBS-1446/4,935円)も展示された。BD 3枚組で、Blu-ray 3D本編と、2D映像収録の本編ディスク、さらにBDの特典ディスクを同梱する

 また、セルソフトにデジタルコピー用ディスクを同梱し、iTunesを介して、PCやスマートフォン/タブレットで映画を楽しめる「デジタルコピー」に対応したソフトラインナップも紹介。「パッケージビジネスの初期には、セルビデオなんて言葉も知られていなかったが、我々と販売店の皆さんで市場を作っていった。今後はデジタルコピーなどを使い、いろんな形で映像を楽しんでもらえるマーケットを作っていきたい。技術的なところも今後消費者にアピールし、よりいっそう楽しく、快適に映像を楽しんで頂ける環境づくりをしていきたい」と、マルチデバイス展開を積極的に推進していく姿勢も説明。販売店の協力を求めた。

(山崎健太郎)