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【ヘッドフォン】Westone新作「Alpha」や多数のリケーブル対応製品

ファイナルはBA+ダイナミックのヘッドフォン

会場のスタジアムプレイス青山

 東京・中野にあるAV機器の専門店フジヤエービックが主催する「春のヘッドフォン祭 2013」が5月11日に開催された。今回は会期は1日間のみとなっている。会場は東京・外苑前駅近くの「スタジアムプレイス青山」。入場は無料。

 ここでは7階の展示を中心に、Westoneやファイナルオーディオデザインなどの新製品をレポートする。多くのヘッドフォン/イヤフォン新製品がケーブル着脱(リケーブル)に対応しており、ケーブルの製品展示も多数見られた。

Westoneのスポーツ/ダイナミックイヤフォン「Adventure Alpha」

Westone「Adventure Series Alpha」。耳かけ式のUp & Over機構が特徴

 テックウインドのブースでは、米Westoneのイヤフォン新製品「Adventure Series Alpha」の試聴展示を行なった。後日の正式発表を予定しているが、価格は25,000円前後の見込み。

 Adventureは、Westoneが展開する新しいイヤフォンで、スポーツやフィットネスなどにおいても高音質を楽しめるシリーズとして展開。Westoneは、マルチウェイのバランスド・アーマチュアユニット搭載イヤフォンで定評のあるメーカーだが、Alphaではダイナミック型のユニットを採用したことも特徴。独自製造のPST(Precision Surface Tuning)技術を採用した6.5mmマイクロドライバとなっている。

 「Up & Over」と呼ばれる独自機構とStarチップにより、装着感を向上。実際に装着してみても、ドライバ部も小型で耳にしっかりホールドされ、好印象だった。スポーツ利用などのために、IPX3準拠の生活防水仕様となっている。

Westoneの新ロゴを刻印
ダイナミックドライバを採用
パッケージ
MMCX端子でケーブル着脱に対応

 ケーブルは脱着可能で、ケーブル中程に3ボタンのコントローラを装備。ボリューム操作やApple製品のコントロールに対応する。ケーブルの端子部はMMCXでリケーブルに対応。ただし、基本的にはWestone製のケーブルを利用することを推奨しているとのこと。ケーブル部に反射素材を使用することで、周囲が暗い環境でも装着している人を見つけやすくしている。

コントローラ部
キャリングケース
同梱品

ファイナルはBA+ダイナミックのPandraヘッドフォン

Pandra 5(左)とPandra 3(右)

 ファイナルオーディオは、50mmダイナミックドライバとバランスド・アーマチュア(BA)ユニットを搭載した“ヘッドフォン”のPandraシリーズを参考展示した。

 曲面を活かしたABS樹脂ハウジングのモデルはセミオープンの「Pandra 3」と密閉型の「Pandra 4」、ABSハウジングにステンレスのカバーなど加えた上位モデルはセミオープンの「Pandra 5」、密閉型の「Pandra 6」を展開。発売時期は8~9月で、価格はPandra 3が3万円前後、Pandra 4が4万円前後、Pandra 5が5万円前後、Pandra 6が6万円前後。

 Pandraシリーズの特徴は、50mmのダイナミック型ドライバだけでなく、BAユニットも搭載したヘッドフォンということ。大型の振動板のほか、ハウジングの内部にBAドライバを内蔵し、BAならではの繊細な表現力を加えたという。ステンレスとABS樹脂を組合わせたデザインも特徴となっている。

 ケーブルも着脱式とする予定。端子はMMCXではなく、ミニジャックにロック機構を加えたものを予定しているとのこと。

Pandra 5
Pandra 3
ハウジング内部にBAユニットを装備

 また、ダイナミックドライバ+BAのPandra上位モデルとして「Pandra 10」も開発中。最上位モデルとして30万円程度での発売を目指しているという。

フォステクスもリケーブル対応新イヤフォン「TE-05」

TE-05

 フォステクスは、ダイナミックドライバ搭載のカナル型(耳栓型)イヤフォン「TE-05」を参考出展。夏ごろの発売を予定しており、価格は1万円前後。

 金属の質感を活かした高級感あるボディで、展示機はシルバー仕上げとなっていたが、製品版ではブラックになるかもしれないとのこと。また、カラーバリエーション展開も計画している。ケーブルの着脱に対応し、端子はMMCXを採用している。

TE-05。高級感あるボディ
MMCXコネクタを採用し、リケーブルに対応
FOSTEXの真空管搭載ヘッドフォンアンプ

 また、真空管搭載のヘッドフォンアンプも参考展示。発売時期や価格、仕様の詳細は未定だが、年内の発売を目指して開発中とのこと。価格については、「HP-PH1よりは安くなる(HP-PH1は32bit DAC搭載ヘッドフォンアンプ。68,250円)」としている。

 採用する真空管などは未定だが、フロントとリアにAUXの入力を装備し、フロント側にヘッドフォン出力を装備。今回の展示機のヘッドフォンジャックは標準ジャックだが、ミニジャックに変更するつもり、とのこと。

CAVはSOULの新ライン

SOUL「LOOP」

 CAVジャパンは、SOULブランドのヘッドフォン新製品「LOOP」を参考展示している。6月の発売を予定しており、価格は1万円台の予定。

 SOULブランドの特徴である、低音再生能力を維持しながらも、広がりある音場再生能力が特徴。オンイヤー型で遮蔽性はそれほど高くないが、ポータブルでの利用を想定し、デザインにこだわっている。カラーはブラックとホワイトの2色を先行して発売し、その後カラーバリエーション展開も予定しているとのこと。

ホワイト
ブラック
マイク内蔵コントローラも
ケーブルは着脱式」

 ケーブルは着脱式で、端子はロック機構付のミニジャック。ケーブル中程には通話や再生/停止が行なえるワンボタンのコントローラを装備。ホワイトはビビッドなイエローのケーブルを採用している。

 なお、同社は、ヒップホップアーティスト/音楽プロデューサーのChris Ludacris氏プロデュースの「SOUL by Ludacris」ブランドを展開しているが、LOOPは、新しいSIMPLICITYラインとして、SOUL by Ludacrisとは別ラインになる。今後追加予定のスポーツラインCOMBATとあわせて、Ludacris、SIMPLICITY、COMBATの3ライン展開を予定しているとのこと。

(臼田勤哉)