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シャープ、IGZO進化などで「国内Android端末No.1」へ

秋冬スマホは狭額縁の「EDGEST」と省電力

ドコモ「AQUOS PHONE ZETA SH-01F」などの新モデル

 シャープは7日、'13年下期のスマートフォン/タブレット新製品説明会を開催。同日よりNTTドコモから発売される「AQUOS PHONE ZETA SH-01F」など秋冬モデルの特徴や、今後の戦略などについて説明した。

 秋冬モデルのAndroidスマートフォンは、ドコモ向けに、5型フルHD IGZO搭載の「AQUOS PHONE ZETA SH-01F」など3モデル(SH-01F DRAGON QUESTを含めると4モデル)、auは4.8型フルHD IGZOの「AQUOS PHONE SERIE SHL23」1モデル、ソフトバンクは5.2型で狭額縁液晶が特徴の「AQUOS PHONE Xx 302SH」など2モデルを製品化している。

通信キャリア型番ディスプレイ発売時期
ドコモAQUOS PHONE ZETA
SH-01F
5型フルHD
IGZO液晶
11月7日
AQUOS PHONE EX
SH-02F
4.5型フルHD
IGZO液晶
'14年1月
スマートフォン
for ジュニア
SH-01F
4.1型液晶'14年2月
auAQUOS PHONE
SERIE SHL23
4.8型フルHD
IGZO液晶
11月下旬
ソフトバンクAQUOS PHONE Xx
302SH
5.2型フルHD
IGZO液晶
12月上旬
以降
AQUOS PHONE
Xx mini
303SH
4.5型フルHD
IGZO液晶
'14年2月下旬
以降
ドコモのAQUOS PHONE ZETA SH-01F
auのAQUOS PHONE SERIE SHL23
ソフトバンクのAQUOS PHONE Xx 302SH

IGZOによる長時間使用や狭額縁「EDGEST」で差別化

常務執行役員 通信システム事業統轄 兼 通信システム事業本部長の長谷川祥典氏

 常務執行役員 通信システム事業統轄 兼 通信システム事業本部長の長谷川祥典氏は、新モデルで特に注力している3点を紹介。

 1つ目は「IGZO液晶を核とした長時間使用」。3,000mAhの大容量バッテリを備え、省エネ性能を従来比20%向上させた「SH-01F」(ドコモ)は、「ドコモスマートフォン史上、最高クラスの電池持ち」という実使用時間98.9時間を実現。「充電を気にせず、余裕で3日間使用できる」としている。

IGZOを活用した長時間使用により、実使用時間98.9時間を実現
これまでのIGZOの進化よる長時間化
IGZOの駆動ICや「液晶アイドリングストップ」も最適化したことで、静止画だけでなく、動画再生時も大幅に省エネ化
狭額縁スタイルを「EDGEST」と呼称

 2つ目は「液晶の進化による狭額縁化」。「302SH」(ソフトバンク)は、ディスプレイ占有率(端末表面の面積に対し表示部分が占める比率)を、世界最大とする約80.5%(暫定値)まで拡大。こうした狭額縁のスタイルを「EDGEST」(エッジスト)と呼び、「単にデザインという枠だけでなく、ディスプレイの内と外の世界を融和して、新たな価値観やコミュニケーションを創造する」としている。

 発表会場には、EDGESTのコンセプトの延長線上にあるという「フレームレスディスプレイ」のコンセプトモデルも参考展示。8.8型と4.9型で、解像度は非公開。「CEATEC 2013」にも出展されたもので、量産時期などは未定。駆動回路やバックライトを超小型化しており、新しいパネル駆動技術や高信頼性材料、光学設計技術なども開発。今後、スマートフォンとして製品化するためには強度確保などの課題もあるという。

EDGESTの発展により、様々な利用シーンを提案
フレームレスのIGZOコンセプトモデルを参考展示

 3つ目は「カメラの進化」。新開発の画像処理機能の「NightCatch」と、F1.9の明るいレンズ「BrightEye」の組み合わせにより、照度1ルクス下でも明るく撮れるという点などが特徴。「カメラ機能は、“レストランで撮影した写真をブログに掲載する”といったよく使われる場所にフォーカスした」としている。

カメラ機能の進化
従来機との明るさ比較
液晶テレビ「スマホライフAQUOS」とのMiracast連携や、掃除機「COCOROBO」、体組成計との連携機能なども紹介

 AV関連では、IGZOの進化による高画質化も大きな特徴。4.5型でフルHDの「SH-02F」(ドコモ)は487ppiという画素密度を実現し、「グラビア写真を遥かに超える世界最高」としている。また、秋冬モデルのスマホは全てMiracastにも対応し、スマホ画面をテレビに表示するといった連携が可能となっている。

 スマートフォンの使い方などを説明する画面には、「AV家電リンク」の項目も秋冬モデルには追加。家庭のBDレコーダやテレビと連携する「スマートファミリンク」などを説明するコンテンツは従来モデルにも入っていたが、そうした説明を探しやすくしたという。

SH-01FやSHL23、302SHにはフルセグチューナを搭載
両脇に備えたセンサーを使った「グリップマジック」により、寝ながらスマホを見る時は横画面に切り替わらないようにもできる
新しいシャープ製スマホの製品サイト「SH SHOW」
ユーザーサポートも強化

'14年度は国内Android端末でNo.1へ

通信システム事業本部 副本部長 兼 マーケティングセンター所長 新井優司氏

 既報の通り、シャープは亀山第2工場でスマートフォン向けIGZO液晶の生産を'13年度内に開始する。今回の秋冬モデルは“亀山製”ではなく、製品に使われる時期については「これから計画する」(長谷川常務)とした。

 長谷川常務は、前述した特徴のなかでも最もユーザーに求められているポイントとして「長時間使用」を挙げた。今後、IGZOパネルを他社に供給した場合も「省電力はIGZOだけで実現しているわけではなく、独自のチップなどとの組み合わせで可能にしている」(通信システム事業本部 副本部長 兼 マーケティングセンター所長 新井優司氏)と述べ、優位性を保てるとの見方を示した。

'14年度 国内市場においてAndroid端末No.1メーカーを目指す

 そのほか、スマートフォンと連携する腕時計などのウェアラブル端末については「サービスと連携した、新しい時代のスマホになっていく一つの表れ。シャープもそれに目を向けて、検討したい」(新井氏)とした。

 長谷川氏は、これまで説明した差別化などにより「'14年度 国内市場においてAndroid端末No.1メーカーを目指す。シェアだけでなく、ユーザー満足度でもNo.1を目指す」とした。なお、5月に行なわれた説明会において「'13年度は国内メーカーでトップシェアを目指す」としていたが、現時点の見通しとしては、「今のシェアでは現実的に無理」としている。

'14年1月以降に発売される10.1型IGZO搭載Windows 8.1タブレットの「Mebius Pad」も展示された。2,560×1,600ドット/約300ppiの高精細液晶や、LTE通信対応などが特徴。IntelのAtom Z3770を搭載する

(中林暁)