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ソニー平井社長がCES開幕講演。"感動”を製品に。壁に4K投写の「Life space UX」やPSクラウドゲーム

平井一夫社長兼CEO(画像はライブストリーミングから)

 米ラスベガスで現地時間の1月7日、「2014 International CES」が開幕。ソニーの代表取締役社長兼CEOの平井一夫氏がオープニングの基調講演を実施し、感動(Kando=emotional involvement)と好奇心(curiosity)をキーワードに、新製品の特徴や、驚き(WOW)を生み出す製品づくり、新製品に込めた思いなどを紹介した。

 多くの新製品は前日のプレスカンファレンスで発表済みだが、基調講演で平井社長が「自分の子供」として披露したのが、超短焦点の4Kプロジェクタを埋め込んだラックタイプの製品。同製品を用いて、壁に最大147型の大画面の4K映像を投写する「Life space UX」という提案を行なった。製品は今夏に米国で発売予定で、価格は3〜4万ドル。

 4Kプロジェクタを埋め込んだラックから、ラック背後にある壁に、近距離から大画面の4K映像を投写できるのが特徴。プロジェクタのデバイスはSXRDで解像度は4,096×2,160ドット。光源はレーザーで、輝度は2,000ルーメン。1.6倍の電動ズームレンズを備えており、66〜147型の投射が可能。4K X-Reality PROなどの高画質化回路やオートキャリブレーションなどを備えている。銀色の筐体で、前面にスピーカーも搭載。外形寸法は1,100×265×535mm。

 単なるプロジェクタではなく、壁を新しい利用スペースとしてとらえ、映画などだけでなく、街の映像や空の映像を表示し、あたかもそこにいるかのような臨場感が楽しめるシステムとして訴求しており、「コンサートからビーチの映像まで楽しめる、壁サイズの窓」(平井氏)と表現している。

4Kプロジェクタを埋め込んでいる
投写しているイメージ
ソニー・コンピュータエンタテインメント 社長兼グループCEOのアンドリュー・ハウス氏も登壇した

 また、ソニー・コンピュータエンタテインメント 社長兼グループCEOのアンドリュー・ハウス氏も登壇。昨年の11月から米国とカナダで発売開始し、欧州、オーストラリア、ニュージーランド、ラテンアメリカなどでの販売も開始しているPlayStation 4が、昨年12月28日の時点で、全世界の実売累計が420万台を突破した事を発表。

 さらに、Gaikaiの技術を用いて、PlayStationの過去のゲームソフトなどをクラウド経由で提供する新サービス「PlayStation Now」を正式発表。米国で今夏に提供する予定で、PlayStation 3を対象としたクローズドβテストは今月末からスタートする。

ロゴマーク

 サービス開始時には、PlayStation 3のゲームタイトルを、PlayStation 4、PlayStation 3、PlayStation Vitaでプレイできるようにする。さらに、2014年中に米国で発売される液晶テレビのBRAVIAも対応。タブレットやスマートフォンにも広がるサービスと位置付けられており、将来的にはPlayStationプラットフォームやソニー製品にかぎらず、様々なネットワーク対応機器にサービスを提供していくという。

 クラウド経由のストリーミング技術を用いてゲームが楽しめるもので、対応機器であれば時間や場所を問わずにゲームができる。例えば、リビングのPS4でプレイしているゲームの続きを、別の部屋のPS3で遊んだり、外出先のPS Vitaでプレイしていたゲームの続きを、帰宅後にBRAVIAから楽しむ事もできる。

 課金方法はレンタル、または定額制が予定されている。提供するゲームタイトルは改めて発表されるが、CESのソニーブースでは、「BEYOND:Two Souls」や「God of War:Ascension」、「The Last of Us」、「パペッティア」の4タイトルが、PS VitaとBRAVIA上で試遊できるようになっている。

 さらに、今後の展開としてクラウドベースのテレビサービスも発表。Sony Entertainment Networkを用いて、ビデオオンデマンドサービスだけでなく、ライブのテレビ番組や、録画番組の視聴を様々な端末から利用できるようにするという。

PlayStation 4は累計420万台に
「PlayStation Now」の概要
Sony Entertainment Networkを用いたクラウドベースのテレビサービスも発表された
ベータマックスの失敗が次の成功に

 平井社長は、講演において「失敗を恐れずにチャレンジする」ことを強調。冒頭には「ベータマックス」や「mylo」、「dash」などの過去の“失敗”とされるソニー製品を紹介。しかし、ベータマックスが後に放送業務におけるベータカムとして普及するなどの次の成功につながったことを訴え、「コモディティ」でも「必要十分」でもない「感動」を生み出す製品作りに取り組むことをアピールした。

 基調講演の詳細は、追って別記事でレポートする。

(山崎健太郎)