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5K解像度のiMac Retina 5Kディスプレイモデル。258,800円

実機デモでは写真や4K動画編集などを訴求

 アップルは16日(米国時間)、5K(5,120×2,880ドット)解像度液晶を搭載した新iMac「iMac Retina 5Kディスプレイモデル」を発表した。日本でも予約を開始しており、価格は258,800円。

iMac Retina 5Kディスプレイモデル

 最大の特徴は、5,120×2,880ドットという超高解像度液晶を採用したこと。液晶はIPS方式で光配向、酸化物ベースのTFTを採用。ディスプレイ輝度を確保しながら電力消費量も抑えているという。高解像度化の実現のため、タイミングコントローラ(TCON)を新開発。最大40Gbpsの帯域幅を持つTCONにより、4Kを越える解像度での表示を実現した。忠実な色再現と黒色表現を実現するための補償フィルムも採用している。また、高解像度化を図りながらもエッジ幅を5mmに抑え、アルミボディのスリムなデザインを維持している。

 実機で写真や動画、Webサイトなどを見てみたが、高精細で色再現性も高いだけでなく、動作も滑らか。写真の等倍表示などでもドットが見えず、Retinaならではの魅力を感じさせてくれた。

 CPUは3.5GHzクアッドコアのCore i5、メモリは8GB(最大32GB)で、ストレージは1TB Fusion Drive、GPUはAMD Radeon R9 M290X。CPUやメモリ、ストレージ、GPUはBTOによる変更も可能。OSは最新のOS X Yosemite。

高画素デジタル一眼写真などに適した高精細液晶
接写してもほとんど画素が見えない
iMac Retina 5Kディスプレイモデル

 iMovie、GarageBand、iWorkなどのアプリケーションを搭載。iMovieでは美しいムービーを簡単に作成し、GarageBandでは作曲したりピアノやギターの演奏の学習が可能。仕事効率化アプリケーションのiWorkに含まれる、Pages、Numbers、Keynoteでは、ドキュメント、スプレッドシート、プレゼンテーションを簡単に作成、編集、共有することができるほか、再設計されて新しい外観となった。また、iCloud Drive対応などの機能強化が図られている。

 発表会では、ハイパフォーマンスと高解像度を活かした4K動画編集などを紹介。実機のデモ会場では、Final Cut Proを使って4K動画の編集やプレビュー作業を披露しており、プレビュー画面に4K動画をフルで表示しながら、編集できる点をアピール。また、Retina対応Webサイトにおける美しいグラフィック表現なども訴求した。

Final Cut Proで4K動画編集のデモも実施
アルミボディを基調としたボディデザインは従来機を踏襲。解像度や処理能力を大幅に向上しながらデザインは変更なし

 iOS 8との組み合わせによる「Handoff」(ハンドオフ)機能も披露。これは、複数のiOS機器やMacを連携できるYosemiteの新機能で、iPadでWebブラウジングしながら、その続きをiPhoneで閲覧したり、同一のホームネットワーク内であれば、iPhoneにかかってきた電話をMacで受信する、といった利用も可能になる。

HandoffでiPhone/iPadなどと連携
2系統のThunderbolt 2などを背面に集約している

 USB 3.0×4のほか、Thunderbolt 2×2やMiniDisplay Port、1000BASE-T Ethernet、SDカードスロット(SDXC対応)などのインターフェイスを装備。無線LANはIEEE 802.11ac/a/b/g/n。デュアルマイクやステレオスピーカー、FaceTime HDカメラも内蔵する。外形寸法は、65×20.3×51.6cm(幅×奥行き×高さ)、重量は9.54 kg。

 なお、既存のMac向けのOS X Yosemiteも17日より提供を開始。2009年以降に発売されたすべてのMacに対して無償で提供される。

(臼田勤哉)