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LG、曲面の34型シネスコ液晶。4Kデジタルシネマ対応で約13万円の31型も

 LGエレクトロニクス・ジャパンは、PC用液晶ディスプレイの新製品として、34型でアスペクト比21:9の曲面型「34UC97-S」や、4K IPSパネル搭載の31型「31MU97-B」を発表した。曲面の21:9型は国内初としている。34UC97-Sは10月30日、31MU97-Bは11月中旬より発売。価格はオープンプライスで、店頭予想価格はいずれも132,000円前後。

国内初となる湾曲型の34型「34UC97-S」
34UC97-S
31MU97-B

湾曲した34型シネスコ液晶「34UC97-S」

 「34UC97-S」は、アスペクト比21:9で画面が湾曲した(Curved)34型IPSディスプレイで、シネマスコープサイズの映像への没入感を高められるという点が特徴。解像度は3,440×1,440ドット。映画鑑賞やオフィスでの利用のほか、DTPやゲームなどの用途を想定している。入力はHDMI 1.4×2やDisplay Port 1.2の他にThunderbolt2×2も装備する。

 左右両サイドが内側にカーブした曲面パネルを採用することにより、どの角度から見ても色合いの変化が少ない点などが特徴。狭額ベゼルのCINEMA SCREENにより、映像への没入感を高めるとしている。21:9のシネスコサイズの映像を全画面表示できるほか、16:9のビスタサイズの映像を観る場合は、画面の脇にSNSサイトを表示して投稿したり、作品の関連情報を調べるといった利用を提案している。Thunderbolt2に対応したことで、Macとの親和性も訴求していく。

曲面ディスプレイを採用
3台を並べたところ
シネスコ映像を全画面表示
ビスタ映像の場合、横にWebブラウザなども並べられる
映像への没入感を高めるという

 従来のシネスコモデルに対しては、視線移動時に目のピントを合わせる負担が大きいとの声があったという。曲面型パネルにより視覚移動を最小化し、画面中央から端に視点を移したときに発生する目のピント調節の負担を軽減する。

狭額ベゼルを採用
視線移動やピント調整の負担も軽減
背面の入力端子
大画面を活かし、作業を効率化

 パネルは10bit対応で、色域はsRGB比99%以上。輝度は300cd/m2、コントラスト比は通常1,000:1、最大500万:1。視野角は上下/左右各178度。応答速度は5ms(GtoG)。1画面に2つの機器からの映像を同時出力できるDual Linkupや、付属ソフトのScreen Splitによるウィンドウの自動分割(2〜4画面)などの機能も搭載。PhotoshopとIllustratorのウィンドウを横に並べ、相互にドラッグするといった作業もしやすいという。長時間使用の疲労を軽減するというフリッカーセーフ機能とブルーライト低減モードも利用できる。

 出力7W×2chのステレオスピーカーを内蔵するほか、高音質化機能のMaxxAudioも搭載する。ステレオミニのヘッドフォン出力も装備。USB 3.0も備え、1系統はアップストリーム、2系統はダウンストリーム用。スタンドは上15度/下5度のチルトが可能。別売マウントキットで壁掛けも行なえる。

 消費電力は80Wで、待機時は1.2W以下、オフ時は0.5W以下。外形寸法は831×226×473mm(幅×奥行き×高さ)、スタンドを含む重量は約9s。HDMIケーブルやDisplayPortケーブルなどが付属する。

Thunderboltも備える
34UC97-Sの主な特徴

4Kデジタルシネマ準拠の31型「31MU97-B」

 映画制作などでの利用を想定した“デジタルシネマ4Kモニター”の「31MU97-B」は、Digital Cinema Initiative(DCI)規格の解像度4,096×2,160ドットに対応した31型。画面分割のScreen Split利用時は、4画面でもそれぞれをフルHDで表示できる。パネルはIPSで10bit表示。画面を90度回転できるピボット機能も備える。

4K対応の映像制作向け31型「31MU97-B」

 Adobe RGB比99.5%、デジタルシネマ規格のDCI-P3で97%の色域を実現し、映像制作だけでなくDTPや写真などの業務向けにも適しているという。ユニークな機能として、画面を分割して2つの色域を同時描画する「デュアルカラースペース」にも対応。印刷用のAdobe RGBとWeb用のsRGBを見比べて、見え方の違いをチェックできる。そのほか、医療向けのDCM(DICOM)のガンマ値もサポートする。なお、DICOMにはハードウェアとしては対応しないため、医療現場での診断モニターとしては利用できず、簡易的に大画面で共有する参照用としている。

 輝度は320cd/m2、コントラスト比は通常1,000:1、最大500万:1、視野角は上下/左右各178度。応答速度は5ms(GtoG)。

DTPなどの利用イメージ
背面入力
ピボット表示も可能

 4Kコンテンツがまだ少ないことから、低解像度の動画などを表示させる際の超解像技術「SUPER Resolution+」も搭載する。別売センサーを使ったハードウェアキャリブレーションに対応し、キャリブレーションソフト「True Color Pro」も付属。キャリブレーションの結果を2セットまで保存できる。入力はHDMI 1.4×2とDisplay Port 1.2、Mini DisplayPort 1.2×1を装備。

 出力5W×2chのスピーカーを内蔵し、MaxxAudioも搭載。USB 3.0ハブ機能も利用できる(アップストリーム×1、ダウンストリーム×3)。消費電力は49Wで、待機時は1.2W以下、オフ時は0.5W以下。外形寸法は737×241×484〜624mm(幅×奥行き×高さ)、スタンドを含む重量は約9.6s。Mini DisplayPortケーブルなどが付属する。

DCI規格をサポート
様々な色域をカバー
デュアルカラースペース機能も
画面分割やハードウェアキャリブレーションの説明
超解像技術も搭載
主な仕様

曲面型は月1,000台の販売を目指す

LGエレクトロニクス・ジャパン マーケティング統括 常務 李起旭氏

 LGエレクトロニクス・ジャパンのマーケティング統括 常務 李起旭氏は、「'12年に21:9のモデルを送り出した後、ディスプレイの用途が多様化する中で、ニーズに寄り添わせ、進化させたのが今回のカーブド液晶モデル(34UC97-S)」とした。また、4Kの31MU97-Bについては「コンシューマ向けで初となるデジタルシネマのサポートにより、多くの人が制作や編集作業に使っていただける」として、様々な規模の制作現場においての採用に期待を寄せた。曲面型モデル34UC97-Sの販売台数目標については、1,000台/月程度を見込んでいる。

(中林暁)