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'15年3月開始スカパー4K放送は「4K映画」と「4K総合」

総合は追加料金不要、映画PPVは500〜700円で50作品

 スカパーJSATは24日、2015年3月1日に開局予定の4K商用放送サービスの2つのチャンネル名称を決定した。チャンネル契約者は追加料金不要の「スカパー! 4K 総合」(Ch.596)でJリーグ中継やドキュメンタリー、バラエティなどを視聴できる。また、映画を放送する「スカパー! 4K 映画」(Ch.595)は、1作品500〜700円のPPV(都度課金)放送となる。

2つのチャンネル名称と、概要が決定
説明したスカパーJSATの執行役員常務 放送事業本部長 小牧次郎氏

 開局する4K専門チャンネルのうち、1つは各種ジャンルの総合編成となる「スカパー! 4K 総合」で、スカパー! プレミアムサービスの有料チャンネルに契約していれば、単チャンネル/セットを問わず追加料金不要で視聴できる。このチャンネルではJ1リーグを毎節1試合生中継。ネイチャー系ドキュメンタリーなどの海外番組も放送する。さらに、オリジナルの4K新番組も毎月用意する。国内の放送局や番組制作会社、広告代理店などから募集した企画を元にした番組も編成する予定。

 もう一つのチャンネルは、4K映画専門の「スカパー! 4K 映画」で、旧作から新作までの名作を中心に、4Kスキャニングマスター版を放送予定。年間50本程度の作品数を目標とし、現在ハリウッドスタジオや国内配給会社と交渉を進めているという。視聴料金は1作品500〜700円のPPVで、作品により異なる。

 視聴には、4K放送対応テレビ(HDMI 2.0/HDCP 2.2対応など)のほか、4K放送対応のスカパー! プレミアムサービスチューナと、スカパー! プレミアムサービス対応アンテナが必要。現時点で販売中の対応機器としては、シャープの「TU-UD1000」またはソニー「FMP-X7」を4K放送対応テレビと組み合わせるか、チューナ内蔵テレビの東芝REGZA「Z10Xシリーズ」(65/58/50型)がある。

視聴するための対応チューナとテレビ

 開始当初はCSのスカパー! プレミアムサービス上での提供となるが、来春以降は光回線の「スカパー! プレミアムサービス光」でも同様に4K放送に対応する予定。「4K総合」と「4K映画」の2チャンネルを用意し、「一度見ると、常識になる」をスローガンに、サービスの魅力を高めていくことを目指す。

スカパー! 4K 総合
スカパー! 4K 映画

“花鳥風月”以外の番組も募集、最大2億円の支援。“R指定4K”の可能性も?

 来年3月の放送開始に先立ち、テレビ局などのコンテンツ制作者を対象として「スカパー! 4K 総合」向けに制作される4K番組の企画募集説明会を開催。4K専門チャンネルにおける番組制作の考え方や編成方針を日本国内の放送局や番組制作会社、広告代理店などの企業に対して説明した。300人規模のスペースをほぼ埋めるほど、多くの関係者が集まった。

 募集する番組について、スカパーJSATの執行役員常務 放送事業本部長 小牧次郎氏は「4K専門チャンネルの開局にふさわしい話題性のあるプレミアムな4K番組」と説明。採用された場合、スカパーが制作費の全部または一部を支援する。予算は「最大2億円規模」としている。これまで4K放送/配信されていない企画であれば、ジャンルや尺などを問わず、新規撮影でなくても対象となる。なお、4K収録機材や編集機材の貸し出しはスカパー! からは行なわない。採用された番組の続編などを4月以降にも放送するかは未定だが、継続する可能性もあるという。応募期間は'15年1月9日まで。

 権利関係については、今回の募集企画はスカパーが放送権や再放送権などを取得することを想定しているが、コンテンツそのものを買い取るのではないという。納品は4K(3,840×2,160ドット/60p)のXAVC形式。

番組企画の募集概要

 小牧氏は、サービス開始も近いこの時期に企画募集を行なう理由について「サービスのベースは少しできたが、目玉が足りない。4月以降は未定だが、まず開局時に勢いをつける」と説明。ジャンルを問わないことについては、「4Kコンテンツは、高精細、色彩、奥行きを活かしたコンテンツ作りができるのが特徴だが、そこを強調するあまり、(美しい風景などを撮影した)“花鳥風月”ばかりが来ても困る。HD放送が始まる時も“普通の番組がものすごくきれい”ということにインパクトがあった。話題性がある、プレミアムな番組であることの方が大事だと思ってください」と制作者らに呼びかけた。さらに小牧氏は「ライブも大歓迎。それこそがリニアなチャンネルとしてのスカパー4Kの強み」と述べた。一方、R指定の作品については「最初は慎重になるが、“無いか?”と問われれば“有り”」とした。

 今後の4Kテレビ普及については「これまでテレビにおいて“画がきれいになる”方向は、一度も逆走したことが無い。つまり、日本のテレビは必ず4Kになる。そのきっかけをスカパーが作る」とした。

 '15年3月は、地上デジタル放送のCATVデジアナ変換が終了することから、「家庭のアナログ受像機は(外部チューナなど無しでは)テレビを観られなくなる。地デジ化後の2台目の買い替え需要もこれに重なっており、メーカーや家電店のみなさんも、この時期にこそ目玉の4K対応テレビを売りたい。その時に(配信ではなく)4K放送をしているのはスカパー! 4Kだけ。そこで店頭のほとんどの4K対応テレビでこのチャンネルを映すことになると思う」とし、サービスの可能性を番組制作者らにアピールした。4K放送が観られることで対応テレビ/チューナなど普及機の拡大と、スカパーのサービス加入者増加の両方を進めていくことを目指す。

スカパーが4Kに取り組む目的
JEITAによる4Kテレビの出荷台数予測

(中林暁)