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デノン、最上位機の技術投入した10万円台のレコードプレーヤー「DP-500BT」

DP-500BT

デノンは、フラッグシップレコードプレーヤー「DP-3000NE」(385,000円/カートリッジ別売)の設計思想を継承しつつ、138,600円という価格を実現したベルトドライブのレコードプレーヤー「DP-500BT」を3月下旬に発売する。

フラッグシップレコードプレーヤー「DP-3000NE」
DP-500BT

モーターの振動をプラッターから切り離せるベルトドライブ方式を採用。回転ムラ(ワウ・フラッター)を最小化するため、高精度に加工した回転軸(スピンドル)、アルミダイキャスト製のプラッターを採用している。

DP-500BT

さらに、非接触の光学式センサーによってプラッターの回転速度を常時検出。その値をマイコンにフィードバックして規定の速度から外れることのないようにモーターの回転速度を精密にコントロールし、安定した回転を実現。ワウ・フラッターは0.1%以下。「回転精度も理想とされる数値があり、そのスペックを追求した」という。

回転数は、33- 1/3回転、45回転、さらに78回転に対応。LP盤やEP盤だけでなく、SP盤も再生できる。

レコードプレーヤーで大敵なのは振動だが、その悪影響を抑制するため、筐体はABS樹脂、スチール、アルミダイキャストを組み合わせたハイブリッドのリジッド構造を採用。この構造はDP-3000NEと同様で、固有振動数の異なる複数の素材を組み合わせることで共振点を分散させ、重量増によって外部振動を遮断。安定した音溝のトレースが可能という。

デザインはDP-3000NEを継承。キャビネット上面はエッジに向けて緩やかなカーブを描いている。カラーは、シックなマットブラック。アルミニウムパーツを各所に使用している。

4つのインシュレーターは、アルミニウム、樹脂、ラバークッションを組み合わせたハイブリッド構造。ラックや床からの振動の伝わりを防止する。

アームは、DP-3000NEと同様に、デノン伝統のスタティックバランスのS字型トーンアームを採用。1971年に発売された名機「DP-5000」の開発当時にリファレンスとされていたトーンアームの仕様を元に、OB技術者たちからもアドバイスを受けながら、開発した。

具体的には、デノン独自の「トラッキングエラー・カーブ」というものがある。これは、線速度が遅く歪の多い内周でエラーを0に近づけ、線速度の速い外周ではエラーをある程度許容するという思想に基づいたもので、このカーブを実現するための有効長、オフセット角、オーバーハングの値が定められている。

これらの値を設定することによって、かつての業務用機器と同等のスペックを実現。当時の業務機のリファレンスはロングアーム、DP-500BTはショートアームという違いはあるものの、元となるトラッキングエラー・カーブ自体は同じになるように設定されている。

有効長、オーバーハング、オフセット角などの要素を煮詰め、レコードの音溝をより正確にトレースする性能を追求。「当時の放送局用レコードプレーヤーと同等の高性能を達成した」という。

アームリフターと、レコードの回転によって針先が内側に引っ張られる力を打ち消すアンチスケーティング調整機能も装備する。

ヘッドシェルは交換しやすいユニバーサルタイプを採用しており、MMカートリッジが付属する(最適針圧 2g)。交換も可能で、デノンの名機「DL-103」なども使用可能。カートリッジの重量は5~13gに対応できる。

MMカートリッジが付属

フォノイコライザーを内蔵。DP-500BT用に新たに開発したもので、デノンのHi-Fiアンプと同様にシンプル&ストレートな回路構成を採用。プリメインアンプ「PMA-1700NE」でも使われている高性能オペアンプなど高品位なパーツも投入されている。

さらに、デノンのサウンドマスター・山内慎一氏が入念なサウンドチューニングを施すことにより、プリメインアンプ内蔵のフォノイコライザーと比べても遜色ない高音質を実現したという。

Bluetooth送信機能も搭載。Bluetooth対応のヘッドフォンやスピーカーなどと手軽に連携できる。コーデックはaptX Adaptive、 aptX HD、aptX、SBCに対応する。

音量調整はDP-500BTのフロント右側のボタンからでも、接続したオーディオ機器からでも可能。

電源には、ACアダプターを採用した。本体にトランスを用いたリニア電源回路を内蔵した場合、トランスから発生する振動が問題となるため、外部電源方式にしている。

電源回路に使用するコンデンサーは、サウンドマスターによる音質検討を経て、オーディオ用電源、オーディオ信号回路やモーター系の電源のコンデンサーにオーディオグレード(DP-3000NEで開発したカスタムグレード)のものを採用。オーディオ出力回路(アナログ)の一部にPMLキャップも使っている。

レコードの再生が終了した際に自動的にトーンアームをリフトアップし、ターンテーブルの回転を停止する「オートリフトアップ&ストップ機能」も備える。

なお、トーンアームの機構に手を加えることなく、アームリフターだけをモーターで動作させており、「トーンアームの性能や音質に対する悪影響は一切ない」という。また、機能をリアパネルのボタンでオフにすることもできる。

透明なダストカバーも付属。取り外しも可能。外形寸法は426×357×118 mm(幅×奥行き×高さ/ダストカバー含む)。重量は6.2kg(ダストカバー含む)。消費電力は10W。

透明なダストカバーも付属