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JVC、初のBluetooth/NFC搭載ウッドコーンコンポ「EX-S5」。FM補完放送対応

 JVCケンウッドは、JVCブランドのウッドコーンスピーカー採用コンポ「EX-S5」を2月中旬に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は46,000円前後。カラーはブラウン(T)、ホワイト(W)、ブラック(B)の3色を用意する。

EX-S5(手前からブラック、ホワイト、ブラウン)

 木を振動板に用いたウッドコーンスピーカーと、CD/Bluetooth/USB/アンプ搭載のメインユニットで構成。ウッドコーンオーディオシステムとして初めてBluetoothとNFCに対応したのが特徴で、対応スマートフォンとワンタッチでペアリングしてワイヤレスで音楽を聴ける。Bluetooth 2.1+EDRに対応し、プロファイルはA2DP/AVRCP、コーデックはSBC。ウッドコーンオーディオシステムの中では、ライフスタイルを提案する入門機種という位置付けながら、上位機種である「EX-HRシリーズ」(2014年6~8月発売)のノウハウを投入し、音質面も強化を図っている。

EX-S5(ブラウン)
EX-S5(ホワイト)
EX-S5(ブラック)
スピーカーの内部

 ウッドコーンスピーカーユニットは8.5cm径フルレンジを搭載。ユニット後部にウッドブロックを配置して不要な振動を抑え、重心の低い低域再生などを図っている。エンクロージャはバスレフ型。

 エンクロージャの剛性を強化するため、内部に新たな補強桟を追加したほか、補強板の位置も再調整している。内部のバスレフダクトは従来の25mm径から27mm径に変更され、断面積で17%の増加を実現。低音の放射効率を改善することで、低音の響きを豊かにしているという。スピーカーユニットに接続する内部配線には、18番線OFCワイヤーを採用。被膜の硬度と方向性も指定し、クリアな信号伝送が可能としている。

エンクロージャ内部の説明
補強桟を追加し剛性を強化
スピーカーユニットの構造

 メインユニットはCDやBluetooth/USBの音源に対応し、iPhone/iPodのUSBデジタル接続も可能。第2~5世代のiPod touchや第3~7世代iPod nano、iPhone 3G/3GS/4/4S/5/5c/5sをサポートする。CD-R/RWやUSBメモリ内のMP3/WMA再生のほか、CDやラジオ、外部入力からUSBメモリへの録音も可能。録音フォーマットはMP3の128kbpsまたは192kbps。

 高精度な信号処理を行なうフルデジタルアンプを採用し、SN比の向上やクリアな音場表現、豊かな低域再生などを可能にしている。ボトムや内部シャーシ部には、異種金属のネジやワッシャを組み合わせて使用。リアパネルを固定するネジにも銅やアルミのワッシャを使用するなど、徹底した振動対策を施している。

レシーバー部は振動対策を強化
リアパネルの固定ネジにもワッシャを付け振動を低減

 FM/AMラジオチューナを搭載。FMラジオは、AMのサイマル放送が行なわれるFM補完中継局の受信にも対応し、95.0MHzまで受信可能。録音/再生タイマー(ワンス/デイリー)や、スリープタイマーを搭載。AUX入力や、ステレオミニのヘッドフォン出力も備える。

 消費電力は26Wで、待機時は0.5W以下、Bluetoothスタンバイ時は6W以下。外形寸法と重量は、メインユニットが219×291×110mm(幅×奥行き×高さ)、2.1kg、スピーカーは140×276×110mm(同)、2kg。リモコンやFM/AMアンテナなどが付属する。

スマホ連携を強化し、様々なデバイスでワイヤレス接続

EX-S5(ブラウン)

 「EX-S5」では、従来機種「EX-S3」(2013年2月発売)のユーザーの声をもとに、スマートフォンとの連携を強化するなどの改善を施している。従来機種では、iPhone/iPod用の30ピンDockコネクタを天面に搭載していたが、「iPhoneを新しくすると端子の形状が変わって使えなくなった」、「Androidスマートフォンでも接続したい」という声に応えるため、新たにBluetoothに対応。スマホやタブレットなど様々なデバイスからワイヤレス接続で音楽を楽しめる。NFCにも対応し、対応のスマートフォンなどをかざしてペアリングが可能。iPhone/iPadのUSBデジタル接続にも対応した。

 フラット&ロースタイルでキャビネットなどへ収納しやすくするよう、筐体の高さをEX-S3の120mmから10mm低い、110mmに変更している。カラーも、カフェをイメージしたという3色のバリエーションにより、幅広いユーザー層に向けてウッドコーンのサウンドを楽しめるシステムとして提案する。

Bluetooth/NFCに対応
デザインはフラット&ロースタイルを踏襲
上位機種のノウハウ投入で音質も向上させている
左が従来機種EX-S3、右がEX-S5

 製品発表会の会場では、従来機種EX-S3とEX-S5を並べ、同じ音楽を交互に流して聴き比べるというデモを実施。どちらもウッドコーンオーディオらしいエネルギッシュで引き締まったサウンドを奏でていたが、S3に比べてS5の方が音の分離感が良く、ベールを1枚剥いだようなクリアでメリハリのある音を楽しむことができた。

(中林暁/一條徹)