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シャープ、日本製4Kテレビ「AQUOS US30」。60型で35万円

4K AQUOS中核機がN-Black化。4Kでスイーベルスタンド

 シャープは、日本製の4K液晶テレビ「AQUOS US30シリーズ」を6月30日より発売する。60型の「LC-60US30」と52型「LC-52US30」を用意し、価格はオープンプライス。店頭予想価格は60型が35万円前後、52型が30万円前後。

60型「LC-60US30」

 US30シリーズは、60/52型の2モデル展開。亀山や堺工場などの日本製の4K液晶パネルを採用し、国内設計/生産を行なう中級機。4K液晶では珍しいスイーベルスタンドの搭載も特徴となる。

AQUOS US30シリーズ

 4K AQUOSは、2014年発売の最上位シリーズ「UD20」と、US30シリーズ、および同時発表のエントリーシリーズ「U30」の3シリーズ展開となる。同時発売のU30シリーズと、US30との違いは、U30のパネルが外部調達となるほか、パネルの低反射処理やスピーカー構成、スタンドなどが異なっている。

シリーズ US30 U30
サイズ 60/52型 58/55/50/40型
パネル 自社 他社
倍速 -
(58型のみ○)
N-Black -
リッチカラー
スピーカー 2.1ch 2ch
スイーベル
スタンド
-
3D -
生産 国内 中国
52型「LC-52US30」
AQUOS U30シリーズ

広色域で亀山4Kパネル。N-Blackと新映像エンジンで高画質化

映り込みを抑えて、光の透過率も向上したN-Blackパネルを採用

 60/52型のいずれも解像度3,840×2,160ドットの4K液晶パネルを採用。バックライトはエッジ型のLEDで、LED部分駆動(ローカルディミング)は搭載していない。120Hzの倍速駆動対応で、動画応答性を改善している。視野角は上下176度、左右176度。

 パネルの表面加工は、映り込みを抑える「N-Black」とし、従来の低反射パネルに比べて、外光反射を抑えながら内部の光の透過率を向上。高い色再現性や艶やかな黒表現が特徴となる。

 下位シリーズのU30は他社パネルだが、US30は亀山工場など日本製のパネルを採用。また、国内設計/生産による高品質もアピールしている

 広色域LEDや色復元回路により、色再現範囲を拡大した「リッチカラーテクノロジー」(広色域技術)も採用。色復元回路にはRGBに加え、マゼンダ、イエロー、シアンを組み合わせた6軸カラーマネジメントを採用し、自然で豊かな発色や臨場感の向上を実現したという。同技術により、広色域規格の「BT.2020」も最適に色変換できるという。

リッチカラーテクノロジー

 映像エンジンは、新開発の「AQUOS 4K-Master Engine PRO II」。映像のノイズを抑えてコントラスト感を高める「4Kアクティブコンディショナー」や、フルHD映像を高画質に4K化する「新・高画質4Kアップコンバート」、「6軸カラーマネージメント」などを1チップに内蔵。BT.2020にも対応した。

映像モード[ぴったりセレクト]を新設。明るさやコンテンツにあわせた最適な映像表示を行なう

 映像モードには、部屋の明るさや映像コンテンツの種類などを識別して、最適な映像表示を行なう「ぴったりセレクト」を新設。また、外部入力信号は、最高で4:4:4/BT.2020の4K/60pまで対応する「フルモード」と、4:4:4/BT.709(HDTV)色空間の「互換モード」、4:2:0/BT.709までの[互換モード2]が選択できる。

 またAQUOS 4K-Master Engine PRO IIに、4K/60pとHDCP 2.2対応HDMIレシーバーや、HEVCデコーダも統合したことで、ひかりTV 4KのようなHEVCを使った映像配信サービスへの切替や動作速度も向上した。なお、シャープは、2015年のテレビからAndroid TVをプラットフォームに採用する方針を示しているが、AQUOS US30/U30シリーズは従来通りの組み込みOSを採用している。

 3Dにも対応。フレームシーケンシャル方式の3Dに対応し、Bluetooth方式の3Dメガネ「AN-3DG50」がオプションとして用意される。

 本体の大きな特徴といえるのが、左右合計40度の角度調整が行なえる「スイーベルスタンド」を採用したこと。2007年頃に販売された液晶テレビが買い替え機に入ったこともあり、当時のテレビで多く採用されていたスイーベルスタンドを再び採用。買い替え層に訴求していく方針。

スイーベルスタンドを採用

 スピーカーは2.1ch構成で、10W×2ch+15Wの合計35W出力。10×3cmのフルレンジ×2と、独立したボックス構造の8cm径サブウーファを背面に搭載し、特に低音再生能力を高めている。また、専用の音声LSI「新・AudioEngine」を搭載し、反響する仮想音を組み合わせる倍音合成技術により、高・低音域の拡張と、音の周波数や位相の乱れを補正。自然で聞き取りやすい音質を実現したという。

スピーカーは2.1ch構成
背面にサブウーファを搭載

NetflixやひかりTV 4K対応。番組表も4K

4K/60p対応のHDMIを4系統装備

 4系統のHDMI端子は、HDMI 2.0とHDCP 2.2をサポートし、4K/60Hz映像や4K試験放送の入力に対応。同社の4Kチューナ「AQUOS 4Kレコーダー(TU-UD1000)」も接続できる。

 チューナは地上デジタル×3、BS/110度CSデジタル×3で、別売USB HDDへの2番組同時録画に対応する。番組表も4K解像度の「4Kクリア番組表」に強化。文字の読みやすさを向上したほか、12番組分を一覧表示可能にするなど、4Kの情報量を活かした表示を可能にした。

4K番組表を採用
NetflixやひかりTV 4Kに対応

 Ethernetを装備し、ひかりTVやHuluなどのVODサービスにも対応する。HEVCデコーダも内蔵しており、4K映像配信の「ひかりTV 4K」を本体のみで受信できる。なお、ひかりTVの利用のためにはNTT東西の「フレッツ光ネクスト回線」や視聴契約が必要となる。新映像エンジンでHEVCデコーダも統合したことで、ひかりTV 4KなどのVODサービスの入力切替や動作の高速化も図られた。また、Webブラウザも4K対応となった。

 今秋サービス開始予定の「Netflix」にもソフトウェア・アップデートで対応。リモコンの中央部にもNetflixボタンを用意したほか、スキップや再生ボタンを備えた新型のリモコンを導入した。

リモコン
Neftflixボタンを装備

 USB HDD内の録画番組を家庭内に配信できるサーバー機能やレンダラー機能などに対応。操作メニューはテレビとネット情報を一覧表示できる「ビジュアルモーションガイド」。Hybridcastにも対応する。

 Miracastに対応し、対応スマートフォンの画面をAQUOS US30に表示して楽しめるほか、Bluetoothもサポート。スマートフォンでリモコン操作や番組検索を行なう「AQUOSコネクト」にも対応している。

 HDMI×4のほか、入力端子として、D5×1、コンポジット×1、D-Sub15ピン(アナログRGB)×1を装備。出力端子はヘッドフォン出力×1、アナログ音声×1、光デジタル音声出力×1を装備。

 消費電力は60型が約262W、52型が約232W、年間消費電力量は、60型が191kWh/年、52型が161khW/年。スタンド利用時の外形寸法/重量は60型が135.4×38.9×87.0cm(幅×奥行き×高さ)/35kg、52型が118.1×30.2×76.4cm(同)/26.5kg。

4K+大画面で「買い替え」を狙う

商品企画担当の指出部長

 シャープ デジタル情報家電事業本部 液晶デジタルシステム 第1事業部 商品企画部の指出実 部長は、4Kテレビ市場の拡大と、その流れを後押しする「買い替え需要」について説明した。

 2014年度にはテレビ市場における4Kテレビの金額構成比が30%に迫り、'15年度には30%を超える見込み。4Kと大画面化がテレビ市場におけるトレンドとなっている。また、地デジ対応に向けて需要が伸びた2007年頃に薄型テレビが、買い替えサイクルに入ったことから、こうした「買い替え層」に対し、大画面や臨場感などの魅力を訴求していくことを、AQUOSの基本戦略と位置づける。

買い替え需要をターゲットに

 臨場感という点においては、「視野30度を埋める画面サイズ」としてサイズアップを提案。2〜2.5mという一般的な視聴距離では大画面化することで迫力が向上するため、「4K大画面なら50〜60型がオススメ」と大型化を訴求していく。

 また、US30/U30シリーズでは、1cmの狭額縁ベゼルの採用などで省スペース化も進んでいる。2007年頃の37型「LC-37GX2」の幅111cmという設置スペースがあれば、52型の「LC-52US30」(幅118cm)や50型「LC-50U30」(幅112cm)などが設置できるため、「省スペースで大画面」も訴求。積極的なサイズアップを促していく。

サイズアップで迫力向上
買い替えで設置スペースを変えずに大画面化

 US30シリーズでは、左右に画面を傾けることができるスイーベルスタンドを採用した。これも、「2007年頃の多くの製品で採用されており、復活への要望の声も多かった」ための対応という。

 なお、今回発表のUS30/U30シリーズは、60型の「LC-60US30」が実売価格35万円、58型の「LC-58U30」が約33万円と価格差も大きくない。シャープでは、「US30シリーズは、N-Blackや日本生産などの高品質を求める上位モデル、U30シリーズは、画質は強化しながら、40〜50型などサイズ展開が豊富な選びやすいライン」と位置づけているという。

(臼田勤哉)