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中国BOEが“10K4K”ディスプレイ。110型8Kやデザイン性の高いTV「Alta」も
(2015/10/7 19:13)
7日に千葉・幕張メッセで開幕した「CEATEC JAPAN 2015」。会期は10月7日~10日まで。この会場に、初めて大型ブースを展開し、110型の8K4Kディスプレイや、82型の10K4Kディスプレイを展示したBOEブースをレポートする。
BOEは'93年に設立された中国のメーカー。4年ほど前に日本法人のBOEジャパンが設立され、日本市場では主に液晶パネルの供給、ビジネス市場向けのディスプレイ、他社のテレビのOEM、ODMを手掛けている。
ブースの壁面に設置されたのは110型の8K4K(7,680×4,320)ディスプレイと、82型の10K4Kディスプレイ。10K4Kとは、解像度10,240×4,320ドットの横長ディスプレイで、アスペクト比は21:9となる。明るさは350nit、色域はNTSC 90%。他にも、98型8K4Kで1,000:1のコントラストを実現したディスプレイなど、大型モデルを多数展示している。
BOEジャパンの樋上英三部長は、CEATECに大規模なブースを出展した理由について「110型8K4Kなどの大型・高解像度ディスプレイを実際に展示し、我々の技術力をアピールすると共に、技術者やコンテンツホルダなど、まだ8K映像を体験した事がないという業界の方々に、8Kの魅力を知っていただきたい」と説明。
8Kスーパーハイビジョン放送は、2016年に試験放送、2018年に実用放送、2020年本格普及という目標が掲げられており、それを表示するためのテレビは“まだ先の製品”となる。しかし、「製品化に向けた研究は早い段階でスタートする必要があり、今後は問い合わせも増加していくと予測している。また、本格普及に向けた業界の流れを盛り上げるためにも、技術者やコンテンツホルダの方々に体験していただく事が重要だと考えている」という。
そのためにBOEジャパンでは、品川に8Kサロンを開設。事前予約制となるが、8K映像を体験でき、企業が8K開発検討や、BtoB利活用のビジネス検討などに活用し、好評だという。
また、ブースには中国で発売しているというデザイン性の高いテレビ「Alta」も参考展示。4Kテレビで、筐体にアルミを使用。インターフェイスBOXとテレビが分離しており、BOXとテレビ間は電源ラインと信号ラインを統合したシンプルなケーブルで接続。ハーマンの技術を取り入れたステレオスピーカーも内蔵している。
日本のテレビ市場にBOEブランドで参入する可能性については、「日本はテレビ市場として世界一厳しい場所だと認識しているが、検討はしている。まずはBOEというメーカーを知っていただく事が重要だと考えている」という。