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'15年映像ソフト市場はBD金額構成比が50%。BD/DVD全体は1割減、GfK調査

 GfKジャパンは19日、2015年のセル映像ソフト販売動向を発表した。セル映像ソフト市場は、数量が前年比10%減の4,140万枚、金額は同9%減の1,854億円と、数量・金額共に前年から約1割縮小した。一方で、BDの金額構成比は50%に拡大('14年は47%)し、下半期では52%と半数超えを記録。GfKジャパンは「金額ベースでは通常DVDに代わり、Blu-rayが映像ソフトの主要フォーマットに成長した」としている。

映像ソフト市場規模の推移(単位:億円)(出典:GfKジャパン)

 Blu-ray(BD)ソフト市場は、前年比9%減の1,627万枚、金額も前年比3%減の924億円で初めてマイナス成長に転じた。GfKジャパンでは「'14年に『アナと雪の女王』の爆発的ヒットにより市場が急伸したためであり、一時的な縮小と考えられる」としている。BDの販売チャネル別の金額構成比は、Eコマースが66%、メディアストアが19%、家電量販店が9%。映像ソフト市場全体の販売チャンネル別では、Eコマースが57%、メディアストアが26%、家電量販店が7%で、減少幅の小さかったEコマースが相対的に構成比を伸ばした。

 BDのジャンル別金額構成比は、邦アニメが38%でトップだが、前年比で1ポイント縮小。音楽は27%で、前年比で5ポイント拡大した。また、映像ソフト全体のジャンル別金額構成比では、音楽が最大で34%。「嵐」など人気グループの映像作品が販売を伸ばしたという。洋画は12%(前年比で2ポイント拡大)で、「ワイルド・スピード SKY MISSION」などの新作が市場を牽引したほか、「スター・ウォーズ」最新作の劇場公開に合わせて過去作が好調に推移したという。一方、前年の「アナと雪の女王」で構成比を拡大した洋アニメは3%に縮小した(前年は7%)。

 2016年も映像ソフト市場全体で減少傾向が続き、販売数量は4,000万枚をやや下回ると予測。一方で「BDソフト市場は劇場公開作品を中心に再び成長軌道に乗り、プラス成長になる」と見込む。映像ソフトの市場規模は「'15年を下回るが、BDへのシフトに伴う平均価格の上昇に支えられ、縮小は小幅になる」と予想している。

(庄司亮一)