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パナソニック、300GB光ディスク採用のデータアーカイブシステム。ラックで1.9PB

 パナソニックは、9日から米国サンノゼで開催されている、OCP(Open Compute Project)展で、300GBの光ディスクを用いたデータアーカイブシステム「freeze-ray」シリーズ新機種を発表した。2016年度下期に販売予定。

 freeze-rayは、高効率な次世代型データセンター構想に向け、記憶媒体に光ディスクを用いたデータアーカイブシステム。1月のCESでFacebookとの提携により、同社データセンターへの導入に向け、検証を進めることを表明していたが、その際に発表したシステムは、1枚あたり100GBの光ディスクをベースにしていた。

 今回発表した新機種は、1枚あたり300GBの記録容量を持つ、新開発のアーカイバル・ディスクを記録媒体に採用。これにより、標準の19インチラックあたり、最大1.9ペタバイト(1.9PB)ものデータを保存することが可能となるという。

 データセンターでは、数十年以上の確実なデータ保管が求められるが、アーカイバルディスクは、WORM(一回書き込み型記録メディア)としての上書き・データ改ざん防止の基本機能と100年以上の推定寿命により、その要件を満たすという。この長寿命の性能により、従来のメディアで定期的な実施が必要であったデータ移し替えのコストが不要となるほか、常温保管が可能なため、温度管理に必要な空調に要する電力コストも削減できるという。

 将来的には、アーカイバルディスクの容量を、一枚当たり500GB、1TBまで増やす予定で、ペタバイト単位で、さらに大型・大容量のデータアーカイブ装置に採用、展開。データセンターのトータルコスト削減を始め、業界の要請に応えていくという。

(臼田勤哉)