ビクター、DVD対応ウッドコーンコンポにブラックモデル

-MDF変更の影響を技術でカバー。65,000円から


EX-BK1

2月上旬発売

標準価格:オープンプライス

 日本ビクターは、DVDの再生も可能なウッドコーンコンポのスタンダードモデル「EX-AR3」、エントリーモデル「EX-AK1」にブラックモデルを追加。「EX-BR3」、「EX-BK1」という型番で2月上旬に発売する。価格はどちらもオープンプライス。店頭予想価格は「BR3」が85,000円前後、「BK1」が65,000円前後の見込み。

EX-BR3
 どちらも、フルレンジのウッドコーンスピーカーと、DVD/CDプレーヤー、デジタルアンプ内蔵のメインユニットで構成するミニコンポ。既発売の「EX-AR3」と「EX-AK1」のメインユニットとスピーカーをブラックにしたモデルで、「黒モデルが欲しいというお客様の要望に応えた」という。「EX-BR3」と「EX-BK1」の違いはアンプの出力や、スピーカーの仕様、USBメモリ内の楽曲再生機能の有無など。

 どちらのモデルも、既発売のモデルはスピーカーのキャビネットに本木を使い、響きの良さを活かした設計を採用している。しかし、そのままブラックのピアノフィニッシュを行なうと、木目が波打っているため、見た目が悪くなってしまうという。

 そこで、キャビネットにMDFを使用。しかし、響きなどの面で既発売モデルと音が変わってしまうため、様々な技術を投入することで、再生音の傾向を同等にしているのが特徴。

ピアノフィニッシュとしたメインユニットもブラックにEX-BK1のスピーカー

 BR3のスピーカーには、木目が産んでいた上方向への音の広がりを復活させるため、チェリー材の響棒を内部に配置。BK1も内部の複数のポイントに、繊維方向を上下に合わせた響棒を追加して音の広がりを調整している。

 さらに、BR3には音の流れを調整して低域の表現力を向上させる竹響板を内部に配置。メイプルチップを用いた木製吸音材も充填している。BK1では、羊毛とフェルト吸音材を充填。細かな音響チューニングを行なっている。キャビネットの塗装は、2工程に渡るハンドバフ研磨で、ピアノフィニッシュとなっている。

BR3のスピーカー内部内部の角にある木材がチェリー材の響棒BK1の内部。前後に響棒を追加している
左がメイプルチップ
右が竹響板
ウッドコーンユニット

 また、メインユニットもシルバーからブラックに色変更したことで、高域の抜けや、上方への音の広がりが弱くなる傾向があったが、天板をとめるネジに、BR3は真鍮ワッシャー、BK1は銅ワッシャーを追加。音質を改善させている。

 そのほかの仕様は、既発売のモデルと同じ。どちらもユニットに、カバ材の木製シートを独自の成形工法技術でコーン型の振動板に成形したウッドコーンユニットを採用。カバ材は、“響きの良さ”に繋がる、自然な減衰特性を持ち、伝搬速度と内部損失のバランスがアルミやポリプロピレン、紙パルプよりも理想に近いとされている。また、振動板上の伝搬速度が木目方向により異なるので、定在波が出にくく、共振ポイントも現れないといった利点がある。口径はBR3が9cm、BK1が8.5cm。

 メインユニットにはDVD/CDプレーヤーに加え、独自のデジタルアンプ「DEUS」(デウス)を内蔵。DVDビデオ、DVDオーディオ、音楽CD、DVD-R/RW(ビデオ/VR/CPRM対応)、CD/DVDメディアに保存したMP3/WMA/WAV/JPEG/MPEG-2/MPEG-1、DVD+R/RW(ビデオモード)などが再生できる。

 3Dサラウンド機能、AM/FMチューナなども備えている。BR3のみ、USB端子を備え、USBメモリなどに収録したMP3/WMA/WAV/JPEGの再生が可能。CDからUSBへのMP3(128kbps)録音も可能。K2テクノロジーを用いて圧縮音楽ファイルの高域補完再生も行なえる。また、BR3のみ、タイマー再生機能を備えている。

BR3の背面BK1の背面

  EX-BR3EXBK1
アンプ最大出力40W×2ch30W×2ch
音声入力アナログ×2
光デジタル×1
アナログ×1
音声出力アナログ×2
光デジタル×1
ヘッドフォン×1
サブウーファ×1
光デジタル×1
ヘッドフォン×1
サブウーファ×1
USB端子1系統
映像出力D2×1、S映像×1
コンポジット×1
スピーカーユニット径9cm8.5cm
サイズ
(幅×奥行×高さ)
メインユニット246×283×104mm232×269×100mm
スピーカー120×267×161mm120×239×161mm
重量メインユニット3.8kg3.1kg
スピーカー2.2kg2kg


(2010年 1月 18日)

[AV Watch編集部 山崎健太郎]