三洋、ワンセグの倍速/30fps表示に対応した画質改善LSI

-小型液晶向け。階調補正/バックライト制御も


8月3日発表

サンプル価格:750円


 三洋半導体は3日、カーナビやポータブルテレビなどのワンセグ対応小型機器向けの画質改善LSI「LC749403BG」を開発したと発表した。7月よりサンプル出荷を開始しており、サンプル価格は750円。

 画質改善LSI「SDPiC」(Sanyo Digital Picture Improvement Core)の新製品。対応解像度は880×480以下で、小型液晶ディスプレイでの採用を想定している。

 特徴は、ワンセグ映像にフレーム補間を行なうことで“カクカク感”を改善して滑らかな表示が行なえること。ワンセグの15fps映像のフレームとフレームの間に、前後から予測した補間フレームを挿入し、30fpsで表示できる。ハードウェア処理でフレーム補間を行なうことにより、縦/横方向の動き予測に対応しながら、消費電力を抑えている。

 また、階調補正機能も備えており、補正後に輪郭もぼやけることを防ぐ独自のフィルタリング技術も搭載。輪郭をシャープに保ったまま階調の欠落のみを補正して、滑らかな画像を実現するとしている。

 そのほか、バックライト光量を0~100%の間で自動制御する機能も搭載。映像信号に対する入出力特性の制御も行ない、映像の視認性を保ったまま低消費電力化。同社の実測値では平均35%の消費電力削減を確認したという。

 これらの技術はハードウェア上で実現しており、メインコントローラと液晶パネルの間にこの製品を付加するだけで、映像の高画質化が可能となる。パッケージはFBGA144(11.0×11.0mm)。



(2010年 8月 3日)

[AV Watch編集部 中林暁]