ビクター、3m防水などフルHD撮影対応の「PICSIO」2製品

-3型タッチ液晶搭載、LoiLoScope収録。実売2万円から


9月上旬発売

標準価格:オープンプライス


 ビクターは、小型ビデオカメラ「PICSIO」(ピクシオ)の新製品として、フルHD記録に対応した2モデルを9月上旬に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は3m防水対応の「GC-WP10-A」が3万円前後、防水非対応のスリムタイプ「GC-FM2」が2万円前後。

 カラーは「GC-WP10-A」がブラック/ブルーの2トーンカラー(1種類)のみで、「GC-FM2」がブラック、ブルー、イエローの3種類を用意する。

 両モデルのうち「GC-FM2」については数量限定のモニター販売も実施。募集期間は8月30日の17時までで、同社サイト内で応募を受け付ける。

 各色300名(計900名)までの数量限定で、価格は入札制。14,800円~19,800円の範囲で購入希望価格を決めて入札し、応募された金額のうち高額順に各色300番目までの価格が購入価格となる。なお、購入後にはアンケートへの協力が必要。詳細は特設サイトで案内している。

防水対応の「GC-WP10-A」「GC-FM2」は本体カラーを3色用意する動画撮影画面。動画は縦持ちのみで、静止画は縦/横両対応

 2009年9月に発売したPICSIO第1弾モデル「GC-FM1」からの機能強化として、動画記録は1,920×1,080ドットに対応(FM1は1,440×1,080ドット)した。

 同社のAVCHDカメラ「Everio」が家族共用で、旅行や子供の行事などに使われ、テレビで観たりディスクに保存されていたことに対し、PICSIOのユーザーは、自分専用で、日常の出来事を撮影し、撮影した動画はパソコンで観たりネットにアップロードされることが多かったという。こうしたユーザーに対して新モデルでは「パーソナル・カメラ」としての面を訴求。「持ち歩く」、「撮る/見る」、「みんなとつながる」という3つの点を中心に製品をアピールしている。

 新たに、WP10は3m防水(30分まで)にも対応。JIS IPX8相当で、雨天時やアウトドアスポーツなどでの利用も想定している。また、液晶モニタには、3型/23万画素のタッチパネル液晶を採用した。

動画の撮影モード

 そのほかWP10とFM2の違いとしては、WP10のみボイスレコーダ機能(MP3)や、ヘッドフォン出力(AV出力兼用)も備える。一方、FM2は本体にスライド式のUSBコネクタを備え、パソコンに直挿しが可能。WP10はパソコン接続時にUSBケーブルが必要となる。

 動画の記録フォーマットはMPEG-4 AVC/H.264(MP4)。音声はAAC記録で、WP10はステレオ、FM2はモノラル。動画の撮影モードは共通で、「HD1080」(1,920×1,080ドット/30fps/12Mbps)、「HD720」(1,280×720ドット/60fps/12Mbps)、「QHD」(960×540ドット/30fps/5Mbps)に加え、MacのiMovieへの取り込みが速く、より快適に編集できるiFrameフォーマットのモード(960×540ドット/30fps/24Mbps)も用意した。JPEGの静止画記録(最大2,592×1,944ドット)にも対応する。

WP10(左)とFM2(右)。WP10はステレオマイク、FM2はモノラルマイクを内蔵するレンズ部の比較FM2(右)と、従来モデルFM1(左)
側面の操作ボタン部。WP10は水中でも操作しやすいよう、タッチパネルでの操作だけでなくボタンも多く備える

 両モデルとも撮像素子は1/3.2型、総画素数513万画素のCMOSセンサー。動画の有効画素数は「HD720」時が340万画素、それ以外のモードでは209万画素。レンズは単焦点(F2.8)で、35㎜換算の焦点距離は「HD720」が34.2㎜。それ以外の動画モードでは43.6㎜となる。デジタルズームは4倍。動画のみ利用できる電子式手ブレ補正も搭載する。

 記録メディアはSD/SDHC/SDXCカード。無線LAN内蔵SDカードのEye-Fiと連動する機能も備え、ONにすることで無線LAN使用時は本体がスタンバイに移行しないようにできる。OFFにするとEye-Fiの無線LAN接続を禁止する。

 HDMIミニ出力端子を備え、撮影した動画などを対応テレビにフルHDで出力可能。AV出力端子も装備する。USB端子も備え、前述の通りFM2はパソコンへの直挿しも可能。両モデルともUSB充電にも対応する。

WP10の側面端子部FM2の端子部FM2はスライド式のUSB端子を備え、パソコンに直挿しできる

 付属ソフトとして、本体メモリ内に動画編集ソフトの「LoiLoScope EX」を収録。外出先のPCでもトリミングなどの編集や、スタンプなどのエフェクト、YouTube/Facebookへのアップロード、iTunesへの書き出しなどが行なえる。Windows 7のマルチタッチ操作(対応ディスプレイが必要)もサポートしている。

 内蔵バッテリでの連続撮影時間は共通で、約1時間20分(実撮影約40分)。外形寸法と重量(本体/撮影時)は、WP10が101×60×25㎜(縦×横×厚さ)、約147g/152g、FM2が102×53×22㎜(同)、約113g/115g。


(2010年 8月 24日)

[AV Watch編集部 中林暁]