【IFA 2010】ソニーブースにSXRDプロジェクタやAVアンプ

-360度撮影が高画質になった新Bloggieも


ソニーブース

 ソニーのブースでは、フロア中央に3D対応の280型スクリーンを中心としたスペースを用意。入り口で3Dメガネ(RealDの偏光メガネ)が手渡され、3D映像が観られるほか、ビデオカメラなど一部の製品を手に取れるようになっている。その周囲は回廊のような構造で、テレビなどの製品が展示されている。



■ シアタープロジェクタ

 3D対応のSXRDフルHDプロジェクタ「VPL-VW90ES」は、欧州で11月に発売される予定。価格は決まっていない。

 フレームシーケンシャル方式の3D表示に対応し、アクティブシャッター方式の3Dメガネで3D視聴が可能。目に優しく自然な3Dを実現したとしている。240Hzモーションフローを搭載し、歪みやクロストークを抑えた3D映像を投写。「アドバンストアイリス3」によりダイナミックコントラストは150,000:1。

VPL-VW90ESVPL-HW20

 また、SXRDシアタープロジェクタのスタンダードモデル新機種「VPL-HW20」も登場。フルHDのSXRDパネルを搭載し、明るさは1,300ルーメンで、アドバンストアイリス3を搭載し、コントラスト比は8万:1。なお、3Dには対応しない。

 HW20のコントラストの改善は、新しいSXRDパネルによるもの。画素数は720pプロジェクタの2倍以上となる620万画素。映画コンテンツのスムーズな表示も可能としている。

 レンズは All Range Crisp Focus (ARC-F)レンズ。1.6倍のマニュアルズームを搭載する。デジタル映像処理部は8つの異なるステージで構成され、HD/SD映像それぞれに最適化。コントラストや騒音の改善にも貢献しているという。



■ テレビ

「モノリシックデザイン」を訴求する展示

 テレビで注目されていたのはGoogle TV対応のプロトタイプだったが。一方で、既発売製品については1枚板を思わせる独自の「モノリシックデザイン」をアピールするなど、デザイン重視のヨーロッパを意識した展示となっている。

 テレビ向けのサービスとしては、1日のプレスカンファレンスで発表されたコンテンツ配信「Qriocity」を訴求。先行した米国に続き、欧州では秋に映像配信を開始予定。音楽配信については実施エリアは明らかにしていないが、年内の開始を予告している。

 音楽は、再生機器ごとにサーバーからアクセスするクラウド型を採用。テレビ以外にもBlu-rayプレーヤーやシアターシステム、PS3、VAIOなどさまざまな機器から利用できるとしている

BRAVIA現行モデルの説明「Qriocity」の音楽サービスの概要動画では独自にBRAVIA Internet Videoの配信も行なっている


■ AVアンプ、シアターシステム

 AVアンプでは、高級モデルのESシリーズ2製品「STR-DA5600ES」、「STR-DA3600ES」を発表。とスタンダードモデルの「STR-DN2010」も発表した。いずれも発売は10月を予定。3D映像のパススルーやオーディオリターンチャンネル(ARC)にも対応している。

 チャンネルごとのアンプ出力はDA5600ESが120W、DA3600ESが100W、DN2010は100W。HDMI入力はDA5600ESが6系統。DA3600ESとDN2010は4系統。

STR-DA5600ESSTR-DA3600ESSTR-DN2010
アップデートでBlu-ray 3Dも再生可能になるシアターシステム「BDV-E970W」

 DA5600ESはスピーカーの設置場所に合わせて、スピーカーの位置や角度を電子的に修正し、音源を“再配置”するという「スピーカーリロケーション」に対応する。

 3モデルともDLNAクライアント機能を搭載し、ネットワーク内の動画/音楽などを再生できる。また、Ethernetを4系統備え、ネットワークハブとしても機能する。

 シアターシステムでは、アップデートでBlu-ray 3Dに対応可能な「3D Ready」製品である「BDV-E970W」などを展示している。



■ 360度撮影対応のBloggieなど

 ビデオカメラでは、1,920×1,080ドット記録に対応し、Webサービスでの共有を想定する小型ビデオカメラ「Bloggie」の新製品「Bloggie Touch」(MHS-TS20K)を展示。11月の発売を予定する。カラーはブラック、ピンク、ホワイトの3色。

 

Bloggie Touchレンズ側
 1/2.5型の有効1,280万画素「Exmor CMOS」を搭載するビデオカメラ。記録フォーマットはMPEG-4 AVC/H.264で、撮影モードは1,920×1,080ドット/30pのほかに1,280×720ドットの60p/30pにも対応する。本体に8GBメモリを内蔵。レンズは単焦点。

 

 360度のパノラマ動画撮影も可能。付属のレンズアダプタを装着することで撮影できる。従来モデルに比べパノラマ撮影時の解像度が2倍となったほか、Exmor CMOSにより暗所撮影時の画質も向上したとしている。

 USB端子を備え、パソコンに直挿し可能。撮影した動画はYouTubeやFacebook/Flickrなどのサイトにドラッグ&ドロップ操作でアップロードできる。液晶モニタは3型/28.8万画素。外形寸法は約107×52×15.2㎜(縦×横×厚さ)。バッテリを含む重量は125g。

そのほかの製品。ウォークマンは、歌詞表示などが可能なEシリーズ(左)のほか、日本では展開されていない(海外仕様品除く)、USB直挿し型のBシリーズ(中央)などを展示。また、7型のタッチパネル液晶を備え、Chumbyのアプリが利用できるというネット対応端末「dash」(右)も


(2010年 9月 4日)

[AV Watch編集部 中林暁]