AHS、超キティラー「VOCALOID2 猫村いろは」

-初回版にはレコード風音楽CDと着替えジャケット


VOCALOID2 猫村いろは

 AHSは、ヤマハの音声合成エンジン「VOCALOID 2」を使ったボーカル音源ソフトとして、サンリオウェーブが展開する「ハローキティといっしょ!」の超キティラー「猫村いろは」の声をサンプリングした「VOCALOID2 猫村いろは」を10月22日に発売する。価格は15,750円。OSはWindows XP/Vista/7で、32bit版のみ対応にする。

 レコード風音楽CDが付属する初回限定版も用意。音楽CDには、猫村いろはが歌うオリジナルソング「翼」と「ABBEY FLY」、そのカラオケバージョンを収録している。また、初回限定版にはトールケースのジャケットを着せ替えできる「猫村いろは ジャンボカード」も同梱される。なお、初回限定版、通常版ともに「翼」、「ABBEY FLY」のサンプルVSQファイルが収録されている。

 「VOCALOID 2」は、ヤマハのサウンドテクノロジー開発センターが作り上げた音声合成エンジン。そのエンジンを用い、クリプトンの「初音ミク」、インターネットの「ガチャッポイド」など、声優や歌手、キャラクタなどの声をサンプリングしたボーカル音源ソフトが各社から発売されている。

初回限定版としてレコード風音楽CDが付属
 同社では、VOCALOID2 猫村いろはについて、「音域の広さとキレイな発声を追求して制作し、リズムにも忠実なVOCALOID。素直にきちんと歌ってくれる性格を入魂するために、何度も納得のいくまで収録を続けた素敵な女の子」と解説。「声の“リアルさ”をできるだけ残すように調整し、裏声の効果もあって高音でのテンションもある。比較的はっきり聞こえる子音が多く、人間らしく自然で表情豊かとしている」としている

 猫村いろはの衣装は、イラストレーターokama氏描き下ろしのオリジナルデザイン。腕に装着するスピーカーや、空中に浮くマイク&スピーカーなど、歌声だけでなく近未来的な世界設定としている。


頭には、小型のスタジオでもありアンプとしても機能する「アナウンス・ブース」を装着。アナウンス・ブースには、フローティング・マイクロフォン(FM)を装備する。両手には、気合でより大きな音が出る、バスター型のスピーカー「ダイナミック・フォノンバスター」を装着し、「コーラス・スピーカー」も寄り添っている
VOCALOID EDITOR
 ハローキティといっしょ!とは、「ハローキティ」を愛してやまない「キティラー」と呼ばれる登場人物たちを、現在「萌え」系業界で活躍するイラストレーターが、描きおろしていく企画で、現在「E☆2」、「メガミマガジンクリエイターズ」といった雑誌媒体と共同で、それぞれの媒体オリジナルのキティラーを創出している。なお、猫村いろはは、PC情報誌「Windows100%」の協力によりMMD(MikuMikuDance)化されている。

 使い方は、「VOCALOID EDITOR」を用いて、バーチャル・キーボードをマウスでクリックして音程を確認しながら、ピアノロール形式の画面に音符を書き込みメロディを入力。音程や音の発音の長さを視覚的に確認して入力/編集できる。得意な音域はE2~G4、得意なテンポは70~170。

 メロディに合わせて日本語/カタナカ/ローマ字のいずれかで歌詞を入力。音量、ピッチ、明るさ、口の開き具合、ビブラートなどが調整できる。また、「ジェンダーファクター」のコントロールも可能で、女性的、男性的、幼い声などに変化させることもできる。最大16人のシンガーを設定可能で、コーラスや合唱も可能。個々のシンガーの声を変化させることでバリエーションを増やした合唱もできる。

 作成したボーカルデータはWAVファイルで書き出し可能。音楽製作用、映像編集用ソフトなどで読み込み、活用できる。ReWireや VSTiをサポートするシーケンサやDAWと併用することで、ボーカルトラックと伴奏の正確な同期も可能。MIDIキーボードを用いてリアルタイムで歌わせることもできる。


(2010年 9月 17日)

[AV Watch編集部 古川 敦]