三洋、可動式マイク内蔵/低域補正搭載のPCMレコーダ

-実売2万円の「ICR-PS515RM」など「Xacti」2製品


 三洋電機は、リニアPCM/MP3レコーダ「Xacti SOUND RECORDER」の新製品2モデルを11月26日に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は、マイク部が可動する8GBメモリ内蔵のハイエンドモデル「ICR-PS515RM」が2万円前後、4GBメモリ内蔵の「ICR-PS401RM」が1万円前後。カラーはPS515RMがブラック(K)で、PS401RMはホワイト(W)とピンク(P)を用意する。

 同社はICレコーダ第1号機を1996年に発売。2002年からは「超音質」、「超時間」、「超快適」をコンセプトとしてきた。今回の新モデルからはコンセプトを「感動音質」、「感嘆操作」に一新している。

ハイエンドモデルのICR-PS515RMICR-PS401RMのホワイトICR-PS401RMのピンク


■ ICR-PS515RM

 世界初という「3WAYロータリー&低域補正マイクシステム」を採用。利用シーンに応じてステレオマイクの向きをXY/ズーム/ワイドの3種類から選べる可動式マイクと、低域部もしっかり集音するという補正マイクを搭載。高感度/低ノイズタイプのマイクとマイク開口部の拡大により、臨場感と明瞭性を高めたという。本体背面の「N.R.S」(ノイズリダクションスタンド)により、マイクに角度を付けて集音効果を高めつつ、机などとの設置面を少なくすることで振動ノイズを抑えられる。また、ウインドスクリーンも付属する。外部マイク入力も装備。

ICR-PS515RM

 「音楽」、「講義」、「会議」の録音シーンセレクト機能は、プリセットの設定を好みで変更して上書き登録できるほか、「お気に入り」に3個まで登録可能。これらの設定をロータリーマイクの切り替えスイッチと連動させ、切り替えと同時に呼び出すこともできる。

 録音フォーマットはリニアPCM(WAV)またはMP3。リニアPCMは、16bit/44.1kHzのほか、16bit/48kHzでの録音も可能で、高域は最高23kHzまでカバーする。MP3は320/192/128/64kbps(ステレオ)と32kbps(モノラル)が選択可能となっている。記録メディアは8GBの内蔵メモリと、別売microSD/SDHCカード(別売)。また、メモリ間のファイルコピー/移動も行なえる。

 再生機能ではノイズキャンセル機能や、高域/低域ノイズを低減するクリアボイス機能を搭載。再生対応フォーマットはPCM(本体で録音したファイルのみ)、MP3、WMA。Portable Device DRM (PDDRM)もサポートする。再生周波数帯域は20Hz~23kHz。再生速度の21段階調整や、A-Bリピート、時間指定サーチ機能も搭載する。80mWのスピーカーと、イヤフォン出力を備える。

 電源は単4電池1本で、エネループ充電池が付属。エネループでの連続使用時間はMP3ステレオ録音が約17時間、PCM(16bit/44.1kHz)録音が約9時間、MP3再生が約18時間、PCM再生が約9時間。

 背面にスライド式のUSBコネクタを備え、パソコンに直挿ししてデータ転送が可能。対応OSはWindows XP/Vista/7。USB接続によりエネループの充電も行なえる。さらに、USBバスパワーで録音/再生することも可能。

 外形寸法は約120.8×39.9×14.8mm(縦×横×厚さ、マイク部の厚さ23.6mm)、電池を含む重量は約70.5g。イヤフォンやUSB延長ケーブルなどが付属する。

マイク部が突出した形状内蔵マイクは可動式。写真左下側のジョグレバーで切り替えるmicroSD/SDHCカードスロット部


■ ICR-PS401RM

 ICR-PS515RMと同様にPCM/MP3録音に対応するが、マイク部が可動式ではなく全方向性のステレオマイクとなっており「オールラウンド型」と位置づけられたモデル。内蔵メモリは4GBで、別売microSD/SDHCカードへの記録も可能。メモリ間のファイルコピーも行なえる。

 録音モードの種類や、再生対応ファイルはPS515RMと同じ。PS515RMとの違いとしてノイズキャンセル再生を搭載しないほか、ウインドスクリーンが付属しない。マイク入力のほか、80mWのスピーカーとイヤフォン端子も備える。

 背面にスライド式のUSB端子を装備。エネループのUSB充電や、バスパワー駆動にも対応する。電池の持続時間もPS515RMと共通。外形寸法は約98.8×39.9×14.1mm(縦×横×厚さ)、電池を含む重量は約54g。イヤフォンやUSBケーブルなどが付属する。

ICR-PS401RM内蔵マイクの構造microSD/SDHCカードスロット部


(2010年 11月 11日)

[AV Watch編集部 中林暁]