三菱電機、SXRD搭載で3D投写対応のプロジェクタ最上位

-実売60万円の「LVP-HC9000D」。眼鏡とエミッタ別売


LVP-HC9000Dの黒色モデル

 三菱電機は、ホームシアター用プロジェクタの最上位モデルとして、Blu-ray 3Dの3D投写に対応し、SXRDパネルを採用した「LVP-HC9000D」を発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は598,000円前後。カラーは黒色と白色(W)の2色を用意。発売日は黒色が2月14日、白色が3月中旬。

 Blu-ray 3Dの3D表示に対応したホームシアター用プロジェクタ。3D映像はフレームパッキング、サイドバイサイドの両方に対応。3D表示はフレームシーケンシャルで行ない、アクティブシャッターメガネをかけて視聴する。なお、2D映像をプロジェクタ側で3D変換する機能や、3D映像の立体感を調整する機能は備えていない。


白色(W)モデル

 3D視聴に必要な3Dメガネと同期用のエミッタは別売で、価格は、メガネが13,000円、エミッタが9,900円。なお、メガネは同社の3D対応液晶テレビ「REAL」MDR1シリーズ用のものと同じで、テレビ用のメガネをプロジェクタで使う事もできる。電源はボタン電池。


アクティブシャッターメガネをかけて、3D視聴が可能アクティブシャッターメガネは別売。同社の3D対応液晶テレビ「REAL」MDR1シリーズ用のものと同じ
レンズの下に見える突起が、別売のエミッタ。スクリーンの反射を利用し、3Dメガネと同期をとるレンズの下に、金色のネジ穴が見える。ここにエミッタを固定する事も可能エミッタ接続用端子

 これまで同社は、DLPや透過型液晶のプロジェクタを市場投入しているが、3D表示への対応や2D映像の画質やコントラスト向上などを目指し、SXRDを採用したという。サイズは0.61型、パネル解像度は1,920×1,080ドット(約207万画素×3枚)。

 パネルは240Hzの高フレームレート駆動にも対応。残像感低減のための補間フレーム生成機能も備えているが、同機能は2倍速用(120フレーム)の補間フレームを生成する。240Hz駆動が必要なのは、3D表示次に右目と左目用の映像を、各120Hzで表示するため。

レンズは電動レンズシフト、電動ズーム上から見たところ上面パネルに備えたコントロールボタン

 コンテンツに合わせ、最適なコマ数に補間するための「フレームレートコンバータ」機能も搭載。モードはOFF、TrueFILM、TrueVIDEOから選択でき、TrueFILMを選ぶと、24pの映画ソフトを入力した際に、フィルムらしい動きを維持したまま残像感を抑える事ができる。

 画質モード(ピクチャーモード)はCinema、VIDEO、3D、Dynamicを用意し、ユーザー設定も3つ保存可能。3D視聴時はアクティブシャッターメガネを介して視聴するため、輝度が落ちるが、「3Dモード」それを補うために輝度を向上させたモードとなる。ユーザー設定では、カラーマネージメント機能により、RGBCMYを独立して、色合いを調整する事もできる。

ピクチャー設定画面。一番下にあるのがフレームレートコンバータの設定項目アクティブシャッターメガネの開いている間隔を長くする事で、輝度をアップさせる設定も可能。ただしクロストークが増加する場合がある。通常は3.5だが、2.0~5.5の間で設定可能ピクチャーモード設定メニュー。Cinema、VIDEO、3D、Dynamicとユーザー設定が3つ保存できる。3Dモードに合わせると輝度がアップする

 レンズは電動レンズシフト、電動ズームを装備。レンズシフトは上下100%、左右45%までの範囲で調節可能。ズームは1.8倍で、100型の画面を最短3.4m、最長6.3mから投写可能。ED(超低分散)レンズを含む、6群17枚構成のレンズを使っている。

 光源は230Wの高圧水銀ランプで、輝度は1,000ルーメン。コントラスト比は12万:1(アイリス閉時)。可変アイリスを使わない場合は2万:1程度になるという。

 接続端子は正面向かって右側の側面に用意。入力端子はHDMIを2系統、コンポーネント、コンポジット、S映像、アナログRGBを各1系統用意。RS-232C×1、トリガー端子×2、3Dエミッタ接続用端子×1も備える。

 消費電力は360W。外形寸法は482×530×215mm(幅×奥行き×高さ)。重量は14.5kg。

側面にある入力端子部付属のリモコン。ボタンは自照式

(2011年 1月 7日)

[AV Watch編集部 山崎健太郎]