パナソニック、インドに2つ目のショールーム開設

-映画産業の中心地で3D訴求。新VIERAも投入


インド・ムンバイに開設されたパナソニック エクスペリエンス センター

 パナソニックは12日(現地時間)、インドにおけるBtoB事業の拡大を目指し、BtoB事業に特化したショールーム「パナソニック エクスペリエンス センター」をインド・ムンバイに開設した。同社がインドに開設したショールームは、デリー近郊のグルガオンに続く2拠点目。BtoB事業向けとしては初となる。

 同社の中期計画「GT12」の、「グローバル志向」や「ソリューション・システム志向」への転換の一環。重点市場の1つとして位置付けるインド市場の、映画、ホテル、教育など、様々な産業に対してのソリューション提案力を強化し、BtoB事業の拡大を目指しており、特に、映画産業の中心地であるムンバイに拠点を置くことで、「映画産業に対し、当社の3D技術を強力に訴求していく」としている。

 ショールームには3D映像機器として、152型プラズマを使った3Dシアター、3D技術サポートデスクなどを用意。さらに、オフィスや店舗、教育などの「まるごとソリューション」や、会議システム、セキュリティシステムなどの提案。冷蔵ショーケース、業務用空調、カーエレクトロニクスなど、その他のBtoB商材も用意。エナジーシステム事業(創エネ、蓄エネ、省エネ)のコンセプト展示も行なっている。

 開設にあたり、スピーチを行なった大坪文雄社長は、ショールームを含めたプロジェクト全体について「昨年4月に、インドを訪れた時の衝撃は今でも忘れない。活気とエネルギーに満ち溢れ、“この市場での成長なくしてPanasonicの将来はない”と強く思い、日本へ戻るその日に、インドでの大増販を目指す全社プロジェクトを立ち上げることを決意。私自らがプロジェクトオーナーとなり、全経営陣を集め、プロジェクトを立ち上げた」と説明。

 ショールームについては、「商業の中心且つ映画産業の中心という地の利を考慮し、
当社の幅広いB2B商品群や、3Dをはじめとする先端映像機器を中心に展示している。特に、3Dについては、世界最大の映画大国であるインドで、業界に先駆け、ボリウッドと連携しながら、End to Endで3Dの普及に貢献していきたいと考え、映画産業が集まる、アンデリー・ウェスト(Andheri West)に場所を構えた」と説明。


テープカットを行なう大坪社長額にビンディをつけた大坪社長

新VIERAの発表も行なわれた

 さらに、インド向けに投入するVIERAの新製品も発表。3Dに対応し、YouTubeやUSTREAM、SNSもサポートする「VIERA CONNECT」機能も備えた65型プラズマなど、プラズマ8機種、液晶7機種の計15機種を展開する。

 大坪社長は「Panasonicは今、インドに本気で取り組んでいる。上述の活動をさらに加速させ、2012年度は、インドグループ全体で2,000億円の販売を目論んでいます。今後も、Panasonicのインドの活動は、決して弱まることはない」と、インド市場にかける意気込みを語った。

 最後に大坪社長は、東日本大震災にも触れ、「インドからも日本に対し救援物資を頂いている。また、インドの各地で追悼集会が行なわれていると伺っている。インドの国民の皆様の日本に対する深い愛情と友情に対し心から感謝の念をおぼえます。当社も、一企業として被災者の皆様へすこしでもお役立ちできるよう頑張っていく」と決意を語った。



(2011年 4月 14日)

[AV Watch編集部 山崎健太郎]