パナソニック、新MOSセンサー「SmartFSI」を開発

-高感度と画質の均一性を両立。カメラの薄型化も


新製品のMN34110

 パナソニックは12日、MOSイメージセンサーの新技術「SmartFSI」を開発。12月より、同技術を搭載したデジタルカメラ向けの新MOS製品として1/2.33型、有効1,424万画素(アスペクト比4:3)の「MN34110」を量産開始する。

 特徴は、同社MOSセンサー「νMaicovicon」(ニューマイコビコン)の高感度と、画質の均一性を両立させたという点。デジタルカメラ以外にも順次シリーズ展開を予定しており、デジタルカメラやビデオカメラ、スマートフォンを含む携帯端末のカメラの高感度化/高画質化と、薄型化を実現できるとしている。

 「MN34110」の総画素数は1,530万画素。画素サイズは1.43×1.43μm。32nm/45nmの半導体プロセス技術を採用することで、配線層を低背化したほか、開口面積/フォトダイオード体積を拡大。業界最高という高感度3050 el/lx/sec/μmを実現した。

 一方、薄型カメラで問題とされる画像の色ムラや輝度ムラを改善するため、画質の均一性が確保できる入射光の角度を大幅に拡大する新集光構造を採用。3次元波動設計を駆使し、オンチップレンズ/集光構造の径と高さを最適設計することで境界面における光の波動を制御し、光の漏れを最小化、低混色性能を高めた。

 さらに、従来品の構造を基本としたシンプルな製造工程により、高画質MOSイメージセンサーを安定的に生産できるという。



(2011年 5月 12日)

[AV Watch編集部 中林暁]