エプソン、スライドバーで歪み補正ができるプロジェクタ

-ビジネス向け6モデル。9月にはシアター機も


EB-X12

 エプソンは、液晶プロジェクタ「オフィリオ」の新製品6モデルを9月より順次発売する。

 スタンダードモデルの「EB-X14」、「EB-W12」、「EB-X12」、「EB-S12」、「EB-S02」の5機種を9月に発売。多機能パワーモデルの「EB-1880」を10月より発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は4~23万円前後。


型番解像度輝度発売時期店頭予想価格
EB-X141,024×768ドット3,000ルーメン9月発売9万円台後半
EB-W121,280×800ドット2,800ルーメン8万円台後半
EB-X121,024×768ドット7万円台後半
EB-S12800×600ドット4万円台後半
EB-S022,600ルーメン3万円台後半
EB-18801,024×768ドット4,000ルーメン10月発売23万円台後半

 EB-X14/W12/X12/S12/S02は、Aサイズで重量2.3kgのスタンダードモデルで、従来機種から輝度を向上したほか、黒いラインを配置(EB-S02を除く)した新デザインを採用。表面に光沢があり指紋が目立たないテクスチャー加工を施している。

 5モデルの主な違いは、パネル解像度と輝度、入力端子など。EB-S02以外の各機種では新機能として「スライド式横台形補正」を搭載した。これは、スクリーンに対して、ななめ横からの投射でも、本体を動かすさずに、レバーをスライドするだけで台形補正が行なえるというもの。

 従来のプロジェクタの台形補正機能はメニューから調整項目を呼び出して、上下/左右の位置補正をリモコンによる数値調整などで行なう仕組みだった。左右のレバー操作で、調整を行なえるようにしたことで、誰にでもわかりやすい補正操作が可能になる点を訴求している。

レバーの位置で台形歪みの補正量を調整するスライド式横台形補正機能
EB-S02

 また、USBディスプレイ機能にも対応し、パソコンとUSB接続するだけで、プロジェクタ出力が可能。上位4モデルでは、出力2Wのスピーカーを搭載。消費電力を約17%抑える、明るさ「エコ」モードや、使用中に画面を容易に遮断できる「スライド式レンズカバー」、「ダイレクトシャットダウンボタン」なども搭載する。EP-S02は、「スライド式横台形補正機能」やUSBディスプレイを省いたエントリーモデルとなる。

 コントラスト比は5機種とも3,000:1、レンズはEB-X14/W12/X12が光学1.2倍ズーム、EB-S12/S02は1.35倍。入力端子はアナログRGB(D-Sub15ピン)とS映像、コンポジットで、EB-X14/W12/X12にはHDMI端子も装備する。消費電力は283W(ノーマル)/234W(エコ)。外形寸法は295×228×77mm(幅×奥行き×高さ)。


EB-1800

 EB-1880は、多機能パワーモデルと位置付けられ、現行のEB-1900系の後継機種となる。0.63型/1,024×768ドットパネルを採用し、コントラストは2,500:1、輝度は4,000ルーメン。スライド式横台形補正機能にも対応する。

 レンズは光学1.6倍ズーム。ランプは275WのUHE。入力端子はHDMI×1、アナログRGB(D-Sub15ピン)×2、S映像×1、コンポジット×1、アナログ音声×3(RCA×1、ステレオミニ×1)。出力端子はアナログRGB×1、アナログ音声(ステレオミニ)×1。USBディスプレイ用のUSB端子も装備。スピーカー出力は10W。外形寸法は345×263×93mm(幅×奥行き×高さ)、重量は3.3kg。


 


■ 50%超のシェアをさらに拡大。9月にはシアターモデルも

エプソン販売 販売推進本部長の中野氏

 エプソン販売の中野修義 販売推進本部長は、プロジェクタ事業について説明。国内市場はリーマンショックで落ち込んだものの、2010年度には市場は18万台規模まで成長。エプソンのシェアも2008年度の30%台から、'10年度は50%を超えるまで上昇しており、「今年はさらなるシェアアップを目指す」と宣言。そのための普及価格帯の新ラインナップとして、EB-X14などの新製品を紹介した。

 新製品はビジネスプロジェクタの中でもオフィスを中心に展開。別売の電子黒板ユニット「ELPIU02」と専用の赤外線ペンを利用することで、表示画像にマウス操作の軌跡や書き込みなどを加えることができることなど「インタラクティブ性」をアピールしていくという。ビジネス向けの展開だけでなく。「9月にはホームプロジェクタも発表する」とした。


新モデルでさらなるシェア向上をインタラクティブ機能も訴求

(2011年 8月 3日)

[AV Watch編集部 臼田勤哉]