ヤマハ、超小型ドライバ採用カナル型イヤフォン
-アルミ筐体採用で直販15,000円。「EPH-100」
カナル型イヤフォン「EPH-100」 |
ヤマハは、カナル型(耳栓型)イヤフォン「EPH-100」を8月上旬に発売する。価格はオープンプライスで、直販価格は15,000円前後の予定。量販店などでは販売せず、同社直販サイト「Yダイレクト」のみで販売する。
6mm径の超小型ユニットを採用したダイナミック型のイヤフォン。筐体もスリムな形状を採用し、先端に装着したユニット自体を、外耳道に挿入できるのが特徴。「音が鼓膜へ真っすぐに届けられるため、外耳道内で音の反射を抑制してピュアな音質を実現する」(ヤマハ)という。
さらに、ダブルフランジのイヤーピースを使い、耳穴との密着度を向上。音漏れを防ぎつつ、低歪で正確な音を再現できるという。イヤーピースはSS/S/SM/L/LLの5サイズを同梱する。
イヤーピースを外したところ | 上から見たところ。細身の筐体となっている |
筐体はアルミニウム削り出しで、不要共振を抑えている。再生周波数帯域は20Hz~20kHz。インピーダンスは16Ω。出力音圧レベルは104dB±3dB。重量は15g。
入力はステレオミニだが、標準プラグとの変換コネクタを同梱。ケーブルは1.2mで、2mの延長ケーブル付属する。ケーブルには、入力端子をホールドするパーツ「スマートケーブルホルダー」を備えており、ケーブルをまとめる事で、もつれや変形を防いでいる。
筐体の背面にはヤマハのロゴが | ダブルフランジのイヤーピースが付属。サイズは5種類 | 絡まりなどを防止するスマートケーブルホルダー |
■音質ファーストインプレッション
発表会場で短時間ではあるが試聴できたので、音質の傾向を紹介したい。試聴機材は「iPhone 3GS」+「ALO AudioのDockケーブル」+「ポータブルヘッドフォンアンプのiBasso Audio D12 Hj」を使用している。
ソリッドでどちらかと言うと男性的な筐体デザインから、低音が強いサウンドをイメージするが、実際に聴いてみると非常にバランスが良い優等生サウンド。カナル型ならではの、厚みと量感のある低域が味わえる一方で、中高域の抜けの良さ、明瞭さが維持されており、ワイドレンジかつクリアな音だ。
高域のみならず、低域の解像感も高い。ユニットと鼓膜が近い事で外耳道内で余分な反射などが起きにくいためか、鮮度の良い生々しい音が楽しめる。豊富な低域が中高域にかぶさり、明瞭度を下げるような事が無いのは、アルミ筐体の制振性も効いていると思われる。楽器やヴォーカルの表情がわかりやすく、バランスのとれた、モニターライクな面を持ちつつ、力強い低域で音楽を楽しく聴く事もできるモデルと言えそうだ。
(2011年 8月 4日)
[AV Watch編集部 山崎健太郎]