パイオニア、24bit/192kHz対応ネットワークプレーヤー

-FLAC/USB DAC/AirPlay対応で約7万円。低価格版も


ネットワークオーディオプレーヤー「N-50」

 パイオニアは、DLNAに対応し、FLACやWAVの24bit/192kHzの再生にも対応したネットワークオーディオプレーヤー「N-50」と「N-30」を11月上旬に発売する。価格はUSB DAC機能も備えたN-50が74,800円、N-30が49,800円。

 どちらもDLNA 1.5に準拠したネットワークプレーヤー。PCやネットワークHDDに保存した音楽ファイルの再生が可能で、MP3/WMA/AAC/WAV/FLACに対応(DRMファイルは除く)。FLACとWAVでは24bit/192kHzの再生にも対応する。

 また、AirPlayにも対応。iPod/iPhone/iPadや、PCのiTunesで管理している楽曲を、ネットワーク経由でN-50/30からストリーミング再生できる。メタデータも送信でき、本体に備えたカラー液晶に楽曲情報やアルバムアートも表示可能。インターネットラジオのポータルサイト「vTuner」にも対応し、パイオニア専用のネットラジオサイトから、ユーザーが好みの放送局を登録する事もできる。


「N-30」

 2機種どちらにも、ハイアキュラシーPLL回路とジッタリダクションICを備え、全ての入力信号のジッタを低減。内部で、線材を極力短くする工夫もほどこしており、基板パターン化などにより、音質劣化を低減している。

 USB入力も備え、iPod/iPhone/iPadと接続し、デジタル再生が可能。接続機器を充電する事もできる。

 上位モデルのN-50は、USBオーディオ機能も搭載。PCとUSB接続する事で、USB DACとして動作し、PCの音声を高音質で再生できる。アシンクロナス転送にも対応し、ジッタの影響の少ない再生を可能にしている。


N-50の前面。左にUSB端子があり、iPodやPCを接続可能N-50前面の右側操作ボタンN-50の底面。インシュレータも備えている

 両モデルとも、32bit/192kHz対応のDACを搭載。N-50では、入力信号を「Hi-bit 32 Audio Processing」にかけ、bit拡張を行なった上でDACで処理。よりアナログに近い波形を再現し、自然な音質を実現するという。N-30では、24bitまでの信号で処理を行なう。また、圧縮音楽ファイル再生時に高調波を最適補正する「Auto Sound Retriever」や、Bluetoothで転送した音楽から伝送ノイズを低減する「Sound Retriever Air」も備えている。

 N-50ではこれに加え、アナログとデジタル回路用の電源トランスを別々に用意し、干渉ノイズを低減。さらに、シャーシを2重構造とし、剛性を高め、振動を抑え、厚みのある低域を再生できるという。

 さらに、N-50のみ同軸と光デジタル入力(どちらも24bit/192kHz対応)を備え、単体DACとして利用する事もできる。なお、前述のUSB DAC機能を利用時には32bit/192kHzに対応する。

N-50とN-30の機能差N-50は32bit/192kHz対応のDACを搭載N-50では電源トランスを含め、アナログ/デジタル電源を完全分離している

 

【2モデルの主な違い】

型番N-50N-30
DAC32bit/192kHz
(bit拡張処理)
32bit/192kHz
(24bit信号まで)
USBタイプB-
光デジタル入力-
同軸デジタル入力-
消費電力34W31W
外形寸法435×330×99mm435×330×97.5mm
重量7.3kg5kg


■スマートフォンやタブレットから操作

 ネットワーク経由での操作にも対応。操作用アプリ「Pioneer ControlApp」をiPhone/Androidスマートフォン向けに無償提供する。プレーヤーの基本操作だけでなく、DLNAにも対応しており、プレーヤーで再生したい楽曲を、DLNAサーバーから選択する操作も可能。再生中の楽曲情報、ビットレートなどをスマートフォンに表示する事も可能。

 ネットワーク接続用にEthernet端子を備えるほか、別売の「AS-WL300」を接続する事で、無線LAN接続にも対応。別売のBluetoothアダプタ「AS-BT200」を接続する事もでき、Bluetoothの場合はiPod touch/iPhone/iPadを最大4台まで接続し、お互いに様々な曲を選択し、共通のプレイリストを作成できる専用アプリ「Air Jam」にも対応する。

 2機種とも、2.4型のカラー液晶を搭載。楽曲情報やアルバムアートワーク表示が可能。出力端子はアナログ音声(RCA)1系統と、光/同軸デジタルを各1系統備えている。さらに、N-50のみ光デジタル、同軸デジタル入力各1系統と、USB DAC用のUSB入力を1系統備えている。

 消費電力はN-50が34W(待機時0.3W)、N-30が31W(同0.3W)。外形寸法と重量はN-50が435×330×99mm(幅×奥行き×高さ)、7.3kg。N-30が435×330×97.5mm(同)、5kg。

N-50の背面。デジタル入力を備え、単体DACとしても利用できるN-30の背面。デジタル入力は備えていない
カラー液晶ディスプレイを備えている付属のリモコン
http://pioneer.jp/press/2011/1003-1.html

(2011年 10月 3日)

[AV Watch編集部 山崎健太郎]