有料放送を無料視聴する“不正B-CASカード”が流通
-放送事業者ら「利用者も損害賠償の対象」
有料放送の課金を目的に作られた「B-CASカード」の暗号を不正に解読したカードが出回っている問題で、B-CASカードを発行するビーエス・コンディショナルアクセスシステムズや有料放送事業者のWOWOW、スター・チャンネル、スカパーJSATがコメントした。
この不正カードは、「BS/110度CSデジタルと、地デジの難視対策衛星放送の全てのチャンネルが無料視聴できる」として49,800円で販売されている。ビーエス・コンディショナルアクセスシステムズによれば、今回のような不正カードの流通は、前例が無いという。
ビーエス・コンディショナルアクセスシステムズは、事実関係を調査中としており、「有料放送の無料視聴を謳った違法なカードが出回っていることは極めて遺憾。違法なカードの製造・販売は、不正競争防止法に違反する犯罪行為であり、利用者についても、有料放送事業者の利益を侵害し、損害賠償の対象になる。事実関係を調査し、対処したい」とコメントしている。
この問題については、3月6日の閣議後に行なわれた川端総務大臣の記者会見でも言及されており、川端大臣は「一般の方からの申告で、そういうものがあるということを、認識している。放送コンテンツの保護ということから、我々はしっかりこれを防がなければいけない。現時点においては、詳細な状況把握に努めている」とコメントしている。
(2012年 3月 7日)
[AV Watch編集部 中林暁]