オーテク、純チタンボディのMCカートリッジ限定モデル

-500台限定/91,350円の「AT-OC9/IIILTD」


AT-OC9/IIILTD

 オーディオテクニカは、MC型ステレオカートリッジの限定モデル「AT-OC9/IIILTD」を6月15日より限定500台で発売する。価格は91,350円。

 左右チャンネルのそれぞれに円筒状コイルを配したMC型(デュアルムービングコイル)のステレオカートリッジ。1987年に発売した初代「AT-OC9」からモデルチェンジを続けてきたAT-OCシリーズのフラッグシップ機「AT-OC9/III」の基本設計はそのままに、さらなる高音質を追求したという限定モデル。

 ベース部は、同社50周年記念モデルの「AT50ANV」や「AT150ANV」に採用した純チタン削り出し材で構成。オリジナルのAT-OC9/IIIはアルミ合金製だが、純チタン採用により剛性を高め、より濁りが少なく力強い音を実現したとしている。

 スタイラスチップには、先端曲率半径40μm×7μmの特殊ラインコンタクト針を採用。レコードに刻まれた音楽信号をくまなく読み取るとともに、優れたダイナミックコンプライアンスを実現したという。このラインコンタクト針をΦ0.26のソリッドボロンカンチレバーへ強固に埋め込み接着。針先で読み取られた音楽信号を正確に発電コイルに伝える。

 マグネットには、最大エネルギー積がBHmax:50[kJ/m3]のネオジウムマグネットを採用。ヨークには高い飽和磁束密度を持つ、優れた磁性材料のパーメンジュールを用いて、AT-OC9/Ⅲと同様にコイルギャップ部の集中磁界を強化している。

 コイルを固定するVCモールドは高強度、高剛性化を可能にするチタン酸カリウムを配合した硬質合成樹脂材を使用し、軽量ながら高強度を実現している。リード線には金クラッド、7N-OFC、PCOCC、OFCをバランス良く配合したクワトロハイブリッドリード線を採用している。

 再生周波数帯域は15Hz~50kHz、出力電圧は0.4mV(1kHz、5cm/sec.)、チャンネルセパレーションは30dB(1kHz)、出力バランスは0.5dB(1kHz)、針圧は1.8~2.2g(2.0g標準)、針先形状はラインコンタクト針(先端曲率半径40×7μm)、カンチレバーはφ0.26ソリッドボロン、垂直トラッキング角は23度。外形寸法16.8×25.7×17.3mm(幅×奥行き×高さ)、重量は10.5g。



(2012年 5月 18日)

[AV Watch編集部 中林暁]