ボーズ、TV用台座型スピーカー「Solo TV sound system」

-薄型TVの音をシンプル接続で改善。42,000円


台座型のテレビ向けスピーカー「Solo TV sound system」

 ボーズは、薄型テレビを上に乗せられる台座型のテレビ向けスピーカー「Solo TV sound system」を9月7日に発売する。価格は42,000円。カラーはブラックのみ。

 テレビのスタンド下に設置できる、台座型のスピーカー。外形寸法は525×309×71mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は4.6kg。設置を想定しているテレビは、32型以下の小型テレビ、もしくは40~42型の薄型テレビ。具体的には、スタンド幅が508mm以下、奥行き260mm以下のテレビに限られる。


32型のテレビを乗せたところ前方コーナー部分厚さは71mm

 本体の前方左右に、各2基のユニットを搭載。外側のユニットは、若干角度をつけて設置されており、綿密な計算に基づく配置になっているという。この配置と、内蔵するDSPの処理を組み合わせ、広がりのあるサウンドを再生する。

 内部には比較的大きな空間が設けられており、背後に2つのポートを配置。この機構を用いて量感のある低音が再生できるという。

内蔵ユニットを透けて見せている画像上から見た透過画像
背面にポートを備えている

 入力端子はアナログ(RCA)ステレオ、光デジタル、同軸デジタルを各1系統装備。テレビの音声出力端子や、DVDプレーヤーなどの音声出力と接続して利用する。デジタル入力の場合、フォーマットはドルビーデジタルとPCMをサポートする。AACには非対応。なお、入力切り替えは備えておらず、デジタルとアナログ両方の端子を接続した場合は、光デジタルが優先される。

 オートパワーON/OFF機能は非搭載。電源のON/OFFやボリューム調整、ミュートボタンを備えたリモコンを同梱する。さらに、光デジタルケーブル、アナログ音声ケーブルも付属する。

背面端子部付属のリモコン



■実際に聴いてみる

試聴しているところ。黒いスピーカーと組み合わせるとあまり目立たない

 32型の薄型テレビの内蔵スピーカーと、「Solo TV sound system」を比較試聴してみた。

 特に低価格の薄型テレビでは、音が痩せぎみで、厚みがなく、高域寄りのバランスになりやすい。迫力が無く、聞き取りにくいため、ボリュームを上げたくなるが、高域にプラスチックの反響音が付帯し、抜けが悪いため、音を大きくしても聞き取りにくさはあまり改善しない。

 「Solo TV sound system」に切り替えると、レンジや低域の再生能力が格段に向上。音像に厚みが出て、しっかりと低音も再生されるため、男性アナウンサーの声などが聞き取りやすく、より落ち着いた声に聞こえる。BGMやドラマの重厚な効果音なども量感豊かに再生できるため、番組の迫力は格段に向上する。ボリュームをあげても付帯音が少なくクリアなサウンドであるため、ドラマのセリフやニュースのレポートも聞き取りやすい。

 マルチチャンネルのシアタースピーカーほどではないが、広がりのある再生が実現できており、テレビ画面の外、部屋の両サイドの壁の方から音がしているように感じる。映画やドラマの臨場感アップも図れる。また、普通のニュースやバラエティ番組などの聴きやすさ改善にも寄与するモデルと言えそうだ。


(2012年 9月 4日)

[AV Watch編集部 山崎健太郎]