【CEATEC 2012】Siri対応スピーカー「MeoSound」など

“日本環境向け”HDMI分配器や、ゲーム用デスクも


CEATEC 2012会場の幕張メッセ

 幕張メッセで10月6日まで開催している「CEATEC JAPAN 2012」から、スマートフォン向けの「Meo」シリーズを出展していた加賀ハイテックと、HDMIセレクタやゲーム向けキャプチャボックスなどを展示していたマイコンソフトのブースを紹介する。



■ 加賀ハイテックのSiri対応スピーカーや、SDカード対応ワイヤレスストレージ

加賀ハイテックのブース

 加賀ハイテックは、「Meo」シリーズのスマートフォン向け製品を多数展示。11月発売の製品として、iPhoneの音声ガイダンス「Siri」に対応したスピーカー「MeoSound MS003」や、SDカードのコンテンツをスマートフォンで再生できる無線LAN搭載ストレージ「MeoBankSD」などを展示している。

 「MeoSound MS003」は、音声通話用マイクも備えたポータブルBluetoothスピーカー。A2DPやHFP/HSPのプロファイルに対応し、スマートフォンなどの音楽再生やハンズフリー通話に利用できる。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は5,000円前後。カラーはブラックとホワイトを用意する。

 特徴は、この通話ボタンがiPhoneなどの音声アシスタント「Siri」を呼び出す機能も備えていること。iPhoneなどでSiriを起動する場合はホームボタンを長押しするが、このスピーカー側から短押しでもSiriを呼び出せるため、iPhoneを手に持たなくてもSiriが使えるというユニークな製品だ。このボタンは電話の着信時には応答/終話ボタンとして動作する。バッテリを内蔵し、連続動作時間は約4時間。

Siri対応スピーカー「MeoSound MS003」カラーはブラックとホワイト充電はUSB経由で行なう

 「MeoBankSD」は、SDカード搭載のスマートフォン用ワイヤレスストレージ。本体に無線LANを内蔵し、デジカメで撮影した動画/静止画や、PCの音楽/文書などを、スマートフォンで再生/閲覧できる。iOS端末向けにファイル再生用のアプリを開発中のほか、iOS/Android端末やパソコンのWebブラウザからもSDカードのファイルにアクセスできる。

 背面にEthernet端子を備え、無線LANアクセスポイントとして使えることも特徴。そのほか、USB端子も搭載し、パソコンのSDカードリーダー/ライターとしても使える。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は5,980円前後。

 そのほか、モバイルバッテリ「MeoPower」も11月に発売。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は容量2,800mAhのモデルが3,980円前後、5,600mAhのモデルが5,980円前後となっている。

MeoBankSDSDカード内のコンテンツをiPhoneアプリなどから閲覧できるWebブラウザからも再生可能


■ マイコンソフトは、HDMIセレクタやゲーム向けUSBビデオキャプチャなど

マイコンソフト(電波新聞社)のブースに展示された新製品

 マイコンソフト(電波新聞社)のブースには、新製品としてHDMI分配器「ROOTY HD SP2/RII」や、ゲーム映像向けのフルHD USBキャプチャボックス「XCAPTURE-1」などが出展されている。いずれも来春の発売を予定している。

 「ROOTY HD SP2/RII」は、1入力/2出力のHigh-Speed対応HDMI分配器。特徴は、出力先のEDIDに合わせて、映像と音声を個別に選択できる点。テレビやプロジェクタなど、対応解像度が異なる機器を同時に接続する場合、出力1/2の切り替えスイッチを映像と音声で個別に備えている。


ROOTY HD SP2/RII。展示機はまだボードの状態だが、製品では写真上部のようなボックスに入った形となる

 また、CEC機能の切り替えスイッチも装備。出力1のテレビ(のリモコン)からレコーダを操作する場合と、出力2のテレビから操作する場合の切り替えがスイッチ1つで行なえる。

 これらの機能は、これまでユーザーから寄せられた意見や要望を反映したもので、「日本のAV環境に適したHDMI分配器」としてアピールしている。3Dにも対応。4Kについては搭載チップは対応しているが、動作については今後テストするという。価格は16,800円前後を予定している。


XDAC-1

 HDMI映像から音声のみを分配できる「XDAC-1」(仮称)は、HDMIの入出力を各1系統備えるほか、同軸/光デジタル音声とアナログ音声の出力も搭載する製品。価格は5,000円~6,000円を予定している。

 手持ちのAVアンプが3D非対応の場合、このXDAC-1で映像はパススルーして3D対応のテレビへ、音声はAVアンプへ出力するといった使い方が可能。モードセレクトスイッチを備えており、「テレビ優先」(PCM 2ch、ドルビーデジタル5.1ch)と、「オーディオ優先」(ドルビーデジタル5.1ch、DTS 5.1ch、PCM 2ch、AAC)の切り替えが可能となっている。

 ゲーム映像向けのキャプチャ製品としては、USB 3.0接続の「XCAPTURE-1」とPCI Expres x1(Gen2)接続の「SC-512N1-L/DVI」を展示。いずれも1080/60p対応で、エンコードはソフトウェアで行ない、対応解像度が幅広いことが特徴。MP4エンコード時は、IntelのQuick Sync Videoに対応し、エンコード時の負荷を軽減できる。

 映像入力端子は「XCAPTURE-1」がHDMIとD端子、アナログRGB(D-Sub 15ピン)、S映像、コンポジット。「SC-512N1-L/DVI」は、DVI-DとアナログRGB。なお、いずれもHDCPの著作権保護コンテンツには対応しない。

 そのほか、ゲーム向けのユニークな製品としては、“ゲーム用コンピュータデスク”が登場。「XAC-1」というこの机には最大32型の液晶ディスプレイを取り付けることが可能で、天板にはアーケードゲームなどに使われている市販のジョイスティックをはめ込むこことが可能。ディスプレイ部は左右に回転でき、縦画面でも利用できる。価格は5万円台の見込み。ディスプレイを支えるため、本体は約80kgという重さだが、完全組み立て式となっており、1人でも早ければ半日程度で組み立てられるという。

XCAPTURE-1SC-512N1-L/DVIゲーム向けコンピュータデスク「XAC-1」(テレビやジョイスティック、スピーカーなどは別売)。画面の上に、操作説明などの紙を挟めるアクリル板「インストラクションパネルキット」もオプションで用意する


(2012年 10月 4日)

[AV Watch編集部 中林暁]