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今年はお台場に。「オーディオ・ホームシアター展」10月開催

「2013年をBDオーディオ元年に」

今回のメインビジュアル。新会場となるお台場を海のイメージで表現

 オーディオ・ビジュアル関連の総合展示会「オーディオ・ホームシアター展 2013」(音展)が10月18日(金)~20日(日)にかけて、東京・お台場の「タイム24ビル」で開催される。入場料は無料だが、一部のイベントは有料となる。主催は日本オーディオ協会。展示会に先駆けて、7月26日に都内で開催概要の記者説明会が行なわれた。

 会場は、2009年より4年間続いた秋葉原からお台場に移り、ゆりかもめ「テレコムセンター」駅前の「タイム24ビル」(東京都江東区青海2-4-32)で開催される。展示に使用するのは1階、2階と18階。

 会場移転の理由については、「従来、複数に分散していた会場を統合化することにより、来場者の利便性を向上させ、出展社の金額・人員的負担も軽減させるため」と説明。また、「秋葉原での若年層開発は大きく進展し、20代の入場者が60代を3年連続で越えた。初めてのお客さまが6割に達したことも大成功であった。一方で、女性層の開発は残念ながら横浜で開催していたA&Vフェスタを上回ることができなかった」と、女性客の獲得が不調であったことを説明。今回は、お台場地域の商業施設などでPR活動を行ない、女性客や家族層などにも広くアピールする。

 出展社数は57社・団体(前回は82社・団体)で、会期中の来場者数は2万人を目標としている(昨年の来場者数は27,500人)。

会場変更の説明
会場アクセス

 今回は「新たな挑戦! ここまで来たオーディオ・ビジュアルの世界」をコンセプトに、「オーディオの楽しさを提案」、「オーディオの基本体験機会の提供」、「オーディオの技術啓発を推進」、「参加型展示会を推進」の4テーマを設定。ビギナーからマニアまで、楽しみながら最新技術や実際の生活に役立つ情報を得ることができるという。

開催コンセプト
「オーディオの楽しさを提案」など4つのテーマを設定

メーカーの枠を超えた試聴会やヘッドフォン工作体験など

 展示会では、各メーカーによるヘッドフォンやネットワークオーディオなどの機器の展示のほか、最新技術のデモンストレーションやセミナー、ライブコンサート、工作体験会などのイベントが予定されている。

 会場18階で開催される「音のサロン」では、音楽ジャンルに合わせ、メーカーの枠を超えたオーディオ機器の組み合わせによる試聴会を実施。高音質配信音源や、最新スピーカー試聴などのプログラムが用意される。

 講師を招いたセミナーも多数開催され、BDオーディオやネットワークオーディオ、ヘッドフォンやリスニングルームなどを紹介する。予定されているテーマは、「ブルーレイ・オーディオの凄さを聴こう!」(講師:麻倉怜士氏)、「ヘッドフォン再生における音場再生とは」(講師:東京芸大教授 亀川徹氏)など。

 また、NHKによる最新技術のデモンストレーションも行なわれ、8Kの高解像度映像と、22.1ch音声を体験できる。

 そのほか、体験型イベントとして、弦楽四重奏の「カルテット・グローデル」と、女性ギタリストの朴 葵姫(パク・キュヒ)による生演奏が披露される。会場では、PCMレコーダの貸し出しによる生録体験も行われる。自作オーディオ機器の工作体験会では、ファイナルオーディオデザイン事務所の協力による、オリジナルイヤフォンの工作教室を開催予定。申し込みや費用などの詳細については、後日公式サイトで案内される。

会場内の案内図(1F)
会場内の案内図(2/18F)

2013年をBDオーディオ元年に

日本オーディオ協会の校條亮治会長

 説明会では、日本オーディオ協会の校條亮治会長による、国内オーディオ市場の直近動向についての解説も行なわれた。2012年のオーディオ機器の出荷額は2,246億円で、前年の2,260億円から、ほぼ横ばいで推移しているとした。

 分野別に見ると、テレビは6月の金額前年比70.2%ながら「大型と低価格品で復調の兆し」とし、地デジ需要後の反動から回復傾向にあるとする。オーディオ関連は、6月の金額前年比91.8%で、「まだら模様」と説明。ホームシアターシステムやスピーカーシステムが堅調ながら、CDプレーヤーやステレオシステムが不調で、機器によって状況が異なるという。カーAVは、6月の金額前年比は85.3%で、新・中古車の登録台数減で厳しい状況にあるとした。

国内オーディオ市場の直近動向

 そのような状況の中、BDプレーヤーは今年も伸長しており、6月度累計は前年比116.4%となっていると説明。BDが一般に浸透してきている状況から、「2013年はBDオーディオ元年になると思う。協会としても推進していきたい」と、BDオーディオの広報活動にも取り組んでいく姿勢を示した。

(一條徹)