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クリプトン、鉄球充填の木製スピーカースタンド「SD-1」
ハイレゾ製品向けインシュレータも。HQMは新レーベル追加
(2013/9/26 10:05)
クリプトンは、スピーカースタンドの新モデル「SD-1」と、インシュレータ「IS-HR30」、「IS-HR3」を10月上旬より順次発売する。価格と発売時期は、スタンドのSD-1が56,700円(ペア)で10月上旬発売、インシュレータのIS-HR30は29,400円(4個1組)で10月上旬、IS-HR3は25,200円(同)で11月上旬。
また、同社が運営するハイレゾ音楽配信サイト「HQM STORE」において、新たなレーベルとして「マイミュージック」を追加。元T-SQUAREの和泉宏隆らが参加するアコースティックジャズデュオ「Duo LIBRA」などのアルバム計6タイトルを10月中旬より配信することも発表した。
木製スピーカースタンドのコストパフォーマンスモデル「SD-1」
スピーカースタンドの「SD-1」は、既発売モデル「SD-5」(ペア73,500円)の技術を踏襲し、価格を抑えた姉妹機。特に小型スピーカーシステムの低域再生向上に効果を発揮するとしている。
SD-5と同様にベース部に細かな鉄球を充填。支柱には上下4本の37mm鬼目ナットを打ち込み、45mmのトラストネジと接着剤でベースと天板を固定して制振性を高めている。なお、SD-5は支柱の中心を鉄柱が貫通しているが、SD-1はこれを省き、表面を黒色ポリウレタンで塗装している。
外形寸法は249×325×620mm(幅×奥行き×高さ)、天板のスピーカー設置部は200×260×21mm(同)、ベース部は249×325×47mm(同)。重量は7.5kg。
独自素材+ステンレスのインシュレータ2製品
ハイレゾ音楽再生を想定したアクセサリー「HRシリーズ」のインシュレータは、ダイレクト受け型(スパイク受け無し)のIS-HR30と、スパイク受けを備えた「IS-HR3」を用意。PCオーディオなどのハイレゾ音源機器や、Blu-ray Discプレーヤー、スピーカー、アンプなどに使用できる。IS-HR3はスパイク受けも備え、スパイク脚を持つフロア型スピーカーにも対応可能としている。
いずれも、独自の新素材・ネオフェード カーボンマトリックス3層材とステンレス素材を組み合わせている。ネオフェードは構造体の共振を抑え、振動エネルギーを効率良く吸収して熱エネルギーに変える効果がある。これを、2枚のCFRP(カーボン繊維強化プラスチック)の板で上下から挟んで3層構造とした。振動を素早く減衰させるだけでなく、あくまで自然に減衰させられるという。
ダイレクト受け型のIS-HR30は、Blu-ray Discプレーヤーなど回転機構を持つ機器の底面を直接支えることで、不要振動を抑え、高音質化に効果があるとしている。
上下には、滑り止めとして特殊シリコンゴム素材のOリングを埋め込んでいる。外形寸法と重量は、IS-HR30が35×25mm(直径×高さ)、180g。IS-HR3が40×11mm(同)、95g。
HQM Storeに新レーベル「マイミュージック」追加
ハイレゾ配信のHQM STOREに、新レーベルとして「マイミュージック」を追加。アコースティックジャズデュオ「Duo LIBRA」と、若手和楽器演奏集団「AUN J クラシック オーケストラ」の計6アルバムを10月中旬より配信する。アルバム単位での販売となり、価格は1アルバム3,150円。いずれも、クリプトンの高音質化技術「HQM GREEN」システムにより24bitの176.4kHzまたは192kHzにハイレゾ化して配信する。
「Duo LIBRA」は、元T-SQUAREのキーボーディストであるピアニストの和泉宏隆が、アコースティックギタリストの榊原長紀とタッグを組んだアコースティック・ジャズデュオ。ファーストアルバムの「A dedication」をハイレゾ化して配信する。なお、レコーディング時のマスターは32bit/48kHz。
「AUN J クラシック オーケストラ」は、和太鼓集団「鬼太鼓座」で活躍し、和太鼓などの和楽器演奏ユニット「AUN」として独立した井上良平、井上公平をリーダーとし、実力派若手和楽器奏者が加わった8人のユニット。'09年から活動を始め、「和楽器をもっとポピュラーに、わかりやすく、カッコよく!」をテーマに活動している。これまでCDとして発売された5つのアルバム「八人の響き」、「和楽器でジブリ!!」、「桜-SAKURA-」、「道~Road~ J Classic 1」、「美しき日本の響き」をハイレゾ化して配信する。なお、マスターは24bit/48kHz。
5年ぶりに音展へ出展。ハイレゾ楽曲とハードを訴求
クリプトンの濱田正久代表取締役は、'09年からスタートしたHQM STOREの配信楽曲数が現在289タイトルになり、今回の追加で295タイトル(うちHQM GREENによるアップサンプリングは125タイトル)になることを紹介した。
同社は、10月18日から東京・お台場のTIME 24で行なわれる「オーディオ・ホームシアター展」(音展)に5年ぶりに出展(当時はパシフィコ横浜で行なわれていた「A&Vフェスタ」)。「ピュアオーディオ用スピーカーや、アクセサリ、ハイレゾ対応のオールインワンスピーカーシステムなどを出展する」と説明した。同社展示のテーマは「High-Resolution world KRIPTON」で、HQM STOREの配信楽曲やBlu-ray Disc Audioの楽曲を同社スピーカーの「KX-1000P」で聴くことなどができる。
新しくHQMの配信に加わったマイミュージックの寺西潔 代表取締役プロデューサーもゲストとして来場。所属のアーティストと作品を紹介した。今回、作品を配信する2組に加え、ピアノの連弾などで活躍するデュオ「Duetwo」(デュエットゥ)の作品もHQM STOREに提供予定であることを明らかにした。
今回の配信作品はマスターが24bit/48kHzなどだが、寺西氏はハイレゾでのレコーディングにも意欲的で、CD用の24bit/48kHz収録と合わせてDSD収録についても検討。「Pro Toolsのプラグインが対応していないことなどにより、ハイレゾ楽曲の編集はとっつきにくいものとされてきたが、クラシックを演奏しているDuetwoは、一発録りできる実力がある。編集作業が少なくて済むようなレコーディングでは、高音質配信に取り組んでいきたい」と述べた。