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【IFA 2013】ハイレゾウォークマン「F880」登場。アンプ「PHA-2」とデジタル接続も
(2013/9/7 15:39)
ソニーは既報の通り、ドイツ・ベルリンで6日(現地時間)に開幕した「IFA 2013」において、Android搭載ウォークマンの新モデル「F880シリーズ」を発表。同製品と、日本で10月25日に発売されるポータブルヘッドフォンアンプ「PHA-2」は、デジタル接続が可能になることが分かった。
「PHA-2」(オープンプライス/店頭予想価格55,000円前後)の主な仕様は日本で5日に発表されており、iPod/iPhoneなどとUSB接続する事で、デジタル伝送を行ない、アンプ側のDACでアナログ変換し、高音質な再生ができるのが特徴。
IFA 2013では“参考出品”としてPHA-2を展示しているが、この製品は新ウォークマンの「F880シリーズ」(欧州では秋発売/32GBモデルのNWZ-F886が約330ユーロ)とデジタル接続が可能な事が明らかになった。なお、日本における「F880シリーズ」の発売については発表されていないが、既存のFシリーズもIFA発表後に国内で発表されたこともあり、期待できそうだ。
両製品を組み合わせることで、ハイレゾファイルを含む、様々なファイルをデジタル伝送し、アンプ(PHA-2)側のDACで変換・増幅し、高音質再生できる。ハイレゾデータにも対応しており、最高で24bit/192kHzまで対応する。
「PHA-2」のその他の仕様は既報の通り。PCとのUSB接続もサポートしており、その場合も24bit/192kHzのハイレゾPCMを再生できるほか、2.8/5.6MHzのDSDファイルも再生できる。PC用、ウォークマン用、iPod/iPhone用で3系統のUSB入力を備えている。
ウォークマンのF880シリーズがデジタル出力できるのは、PHA-2だけでない。同じくIFAに出展されたUSB DAC「UDA-1」(秋発売/約599ユーロ)にもデジタル接続が可能。UDA-1はUSB端子を前後に各1系統備えており、リアの端子のみハイレゾ対応だという。
これまで、Androidモデルを含むウォークマンは外部アンプなどとの接続はiPhone/iPodとは異なりアナログのみに限られていた。F880は、内蔵アンプ「S-Master HX」により単体でもハイレゾ対応を実現しているが、IFAで発表された同社の“ハイレゾ推進”にともない、他の機器との組み合わせも、これまでより楽しめるようになりそうだ。
ウォークマンF880は、Android 4.1を搭載。ハイレゾ対応の内蔵アンプ「S-Master HX」は、歪みを抑え、幅広い帯域に渡ってノイズを抑えた再生が行なえるという。さらに、「DSEE (Digital Sound Enhancement Engine) HX」により、圧縮音源で失われた部分の補間も行ない、「CDよりも高音質化できる」としている。高音質化技術の「Clear Audio+ 」も搭載。WAV、AIFF、FLAC、Apple lossless再生は、いずれも24bit/192kHzまでサポートする。無線LANはIEEE 802.11a/b/g/n対応で、Bluetoothの対応プロファイルはA2DP/AVRCP/OPP/HID。
使い勝手の面では、側面に再生/一時停止と曲送り/戻しのボタンを追加。従来モデルははボリューム+/-と「w.」ボタンによる操作だが、ボタンの追加により、ポケットにいれたままなど本体を直接見なくても操作しやすくなりそうだ。さらに、NFCも採用。対応ヘッドフォンやスピーカーなどとワンタッチでペアリングできるようになった。
ディスプレイは4型/854×480ドットのタッチ液晶で、広色域表示の「Triluminos display for mobile」も搭載。動画や写真なども鮮やかな色で再生できる。また、「OptiContrast panel」により、日光下でも視認しやすいという。
内蔵バッテリでの連続再生時間は、24bit/96kHzのハイレゾファイルで約26時間、MP3で約35時間。デジタルノイズキャンセリング機能も備え、外の騒音を98%低減できるという。外形寸法は116×58.7×8.2mm(縦×横×厚さ)、重量は103g。