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NHK、Hybridcastでソチ五輪のさかのぼりネット配信

複数カメラのマルチビューやPC向けネット配信も

 日本放送協会(NHK)は24日、放送通信連携サービスとして2日から実施している「NHK Hybridcast」において、'14年2月に開幕するソチ・オリンピックの競技中継を、さかのぼって視聴できる「時差再生」などの新サービスを実施するため、総務省に許可申請を実施した。実施期間は2014年末まで。

 また、PC向けのライブストリーミング配信についても申請。NHKや民放の事前の生中継計画に含まれない一部の競技種目をネットでストリーミング配信するもので、中継中の競技をさかのぼって配信する。

 ハイブリッドキャストは、テレビ放送とインターネットを通じた情報を組み合わせてユーザーに提示するのが特徴。NHKでは魅力あるハイブリッドキャスト・コンテンツの開発に向け、諸課題を検証するため、「時差再生」、「マルチビュー」、「ハイライト視聴」、「番組参加」、「番組関連情報」、「アーカイブス動画クリップ」の、6つの新サービスの申請を行なった。

 「時差再生」は、放送中の番組を、さかのぼって視聴できるもので、さかのぼった映像はインターネットを通じて提供する。ソチ五輪の競技中継での活用が予定されている。

 「マルチビュー」は、放送中の番組の進行に合わせ、放送に使用するために撮影している複数カメラからの映像を、ネットを通じて提供するもの。スポーツやステージ番組で、特定の位置や選手、出演者に固定した映像が見たいというニーズに応える。

 「ハイライト視聴」は、スポーツ中継のハイライト動画を、中継番組が終了する前に、インターネットを通じて提供するもの。

 「番組参加」は、放送中の番組の進行に合わせ、視聴者が参加できるクイズや、意見の投稿ができるアンケートなどを、ネットを通じて提供するためのサービス。

 「番組関連情報」は、番組の内容に関する文字、図形、データなどのコンテンツを、ネットを通じて提供するもので、紀行番組で地図を表示したり、将棋番組で棋譜データ表示し、視聴者がシミュレーションや擬似参加ができるようなサービスが想定されている。

 「アーカイブス動画クリップ」は、放送中の番組を軸としたリコメンド機能や検索機能を活用し、NHKが過去に放送したアーカイブ番組の動画クリップなどをネット経由で提供するもの。

(山崎健太郎)