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アドビ、Premiere Pro CCを4K/XAVC S対応に

After Effectsなど5本で150以上の変更点

Premire Proのマルチカメラ編集画面

 アドビシステムズは、サブスクリプション型(定額制)サービスのCreative Cloudで利用できるビデオ編集ソフトのアップデートを10月中旬より開始する。対象はプロ向けビデオ編集の「Premiere Pro CC」など5つのソフトで、アップデートには4K映像フォーマット対応やパフォーマンスの強化など150以上の変更が含まれている。

ソフト名機能主要変更点
Premiere Pro CC映像編集4Kフォーマット対応など
After Effectsエフェクト処理アップスケーリング時の補完強化など
Prelude CCファイル管理マーカー出力機能など
SpeedGrade CC色彩調整Premiere Proとの連携強化など
Media Encoder CCファイル出力エンコード時の自動映像処理など

 Premiere Pro CCでは、アップデートによりソニーの4K映像フォーマットXAVC(MXF)の出力や、MP4形式のXAVC Sの読み込み、パナソニックのAVC-Ultra(Long)、Phantom Cine、Blackmagicが採用するCinema DNGなどのフォーマットに対応。マルチカメラ編集機能も強化され、各カメラの映像にタイムコードやカメラ名などを自由に設定してオーバーレイ表示可能となった。そのほか、マルチコアCPU/GPUのための並列プログラミングであるOpenCLがサポートされ、処理速度などの向上が図られている。

 エフェクト処理ソフト「After Effects CC」では、画像拡大のための新たなエフェクト「アップスケール(ディテールを保持)」を選択すると、従来よりもエッジがシャープな画素補完が可能となる。また、映像内の一定範囲にエフェクトを施し、映像の動きに合わせてエフェクト範囲が追従するマスクトラッカーなどの機能も追加される。

アップスケール(ディテールを保持)の拡大画像
画素補完(バイリニア)の拡大画像
画素補完なしの拡大画像

 ファイル管理ツールの「Prelude CC」では、長時間の撮影映像などの際に、重要なシーンとして付与したマーカーをcsv形式のリストで出力する機能が搭載される。また、iPad用アプリ「Prelude Live Logger」(無償)が用意され、撮影時にタッチ操作でマーキングが可能。アプリで記録したマーカーは、クラウド経由でPremiere Proなどに反映できる。

 Creative Cloudは、クラウドベースで映像/写真編集ソフトなど様々な機能を使用できるサブスクリプション型サービス。利用料金は、年間プランで月額5,000円など。

(一條徹)