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シャープ、4K相当の「AQUOS Quattron+」を2月に北米発売。CESに8K/85型の裸眼3D TVも出展

AQUOS Quattron+シリーズ

 シャープは、米国ラスベガスで1月7日(現地時間)より行なわれる世界最大規模のコンシューマエレクトロニクス展示会「2014 International CES」に先駆けて行なわれたプレスカンファレンスにおいて、“4K相当”の高精細テレビ「Quattron+」などを発表した。

 現地時間の6日に発表されたのは、フルHDテレビで“4K相当”の高精細を実現するという液晶テレビ「Quattron+(クアトロン プラス)」のUQ/SQシリーズ。北米で2月より発売し、UQシリーズは80/70/60型の3モデル、SQシリーズは70/60型の2モデルを展開する。

登壇した米シャープ・エレクトロニクス・コーポレーションの大澤敏志会長兼社長。CESでの展示概要などを説明した
Quattron+搭載のQ+(UQ/SQ)シリーズ(右から2列目)など4つの製品ラインで展開
Q+(UQ/SQ)シリーズ
AQUOS Quattron+の効果がONとOFF時の比較

 Quattron+は、2013年のCEATEC JAPANで発表され、「AQUOS XL10」シリーズ(11月より発売)にも搭載された「クアトロン プロ」の米国における呼称。2011年に製品化したクアトロンパネルの4色(RGB+Y)のうち、輝度の高いG(緑)とY(黄)の制御を最適化することで、色再現性を向上。さらに、独自の信号処理と輪郭強調処理を施すことで、フルHDの解像度ながら4K2Kに相当する高精細表示を実現したという。

 同社は、「4K市場は拡大傾向にあるものの、現状では視聴されているコンテンツの約9割はフルHD対応であり、4K対応のコンテンツ普及にはもうしばらく時間がかかるものと予想される。Quattron+では、フルHDパネルでありながら、フルHDを“1ランク上”の4K2K相当の映像で体感いただける」としている。

Q+シリーズの特徴。アップスケーリング機能を備え、フルHDパネルで4K相当の高解像度表示を追求
4Kパネル搭載モデルに比べ「フルHDモデルに近い価格」としている
他シリーズとの比較

 このほか、米国でも既に展開している4K(3,840×2,160ドット)パネル搭載の液晶テレビ「AQUOS UD」シリーズを展示する。4K-Master Engineにより高画質化を図っているほか、「DuoBass」搭載のスピーカーで重低音の強化を行なっていることも特徴。THX認証も取得している。日本と同様に70型と60型の2モデルで展開している。

 FPD International 2013でも出展していた、フィリップスやドルビーとの共同開発による8K(7,680×4,320ドット)の裸眼3Dディスプレイも参考出品。「次世代テレビへの取り組みの一つとして開発した」としているが、商品化は未定だという。

 中小型ディスプレイでは、IGZO液晶などを展示。スマートフォン向けの4.8型フルHDや、タブレット向けの11.6型に加え、7型MEMSディスプレイなども展示している。このほかにも技術展示としてCEATEC JAPANでも展示された「ミラーディスプレイ」や、「フレームレスディスプレイ」などを参考出品する。

従来の4KとフルHDの間の製品としてQ+シリーズを訴求
米国では夏から発売中の4Kパネル搭載のUDシリーズも紹介

(中林暁)