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パナソニック、“ワイプ撮り”+新レンズシステム搭載ビデオカメラ「HC-W850M」

HC-W850M-K

 パナソニックは、サブカメラによるワイプ撮りに対応した「HC-W850M」など、新開発の光学系やイメージセンサーを搭載したビデオカメラ2製品を2月20日より発売する。ワイプ撮り対応で64GBメモリを内蔵する「HC-W850M」と32GBモデル「HC-V750M」を用意し、価格はオープンプライス。店頭予想価格はHC-W850Mが11万円前後、HC-V750Mが9万円前後。

 カラーはHC-W850Mがブラック(K)、ブラウン(T)、ホワイト(W)、HC-V750がブラウン(T)、ホワイト(W)。

HC-W860MとHC-W750M
HC-W750M-T

4つのレンズ群を個別駆動「4ドライブレンズシステム」搭載

 新光学系の4ドライブレンズシステムや新裏面照射型センサーを搭載したビデオカメラ。レンズシステム、イメージセンサー、映像処理エンジンをすべて一新し、高画質化と小型化の両立は図った。

 「4ドライブレンズシステム」とは、4つのレンズ群がそれぞれ個別のモーターで動作制御を行なう新開発の光学ズームレンズシステム。これにより、ボディを大型化せずに、高画質と高倍率ズームを実現する。光学20倍のズームレンズ(F1.8~3.6)となっており、35mm換算の動画撮影時焦点距離は29.5~612mm(16:9)。

 撮像素子は新開発の大型セル&高感度MOSセンサーで、サイズは1/2.3型、総画素数は1,276万画素、動画有効画素数は603万画素。1画素あたりのサイズは従来のHC-V720M比135%まで大型化し、夜景などの暗いシーンもノイズを抑制。新映像処理エンジン「クリスタルエンジンPRO+」との組み合わせにより、格段の高精細化を実現したとする。

 クリスタルエンジンPRO+の搭載により、HDのスーパースロー撮影(なめらかな1/4スロー)に対応。通常撮影中にタッチ操作により切り替えが行なえる。最高2,400万画素の静止画撮影にも対応する。

 手ぶれ補正技術は「5軸ハイブリッド手ブレ補正」を搭載するほか、「傾き補正」も補正範囲を従来比で2倍まで引き上げ。撮影状況により、設定を切/ノーマル/強の3段階に切り替え可能としたほか、傾きへの追従も高速化したとしている。iAズーム技術により画質劣化を抑えて50倍までズームできる。

 記録モードはAVCHDとMP4で、いずれも最高1080/60pまで対応。AVCHDは1080/60pモードのほか、1,920×1,080/60iでPH/HA/HG/HEの各モードを備えている。MP4は、1,920×1,080/60pと、720/30p、iFrame(960×540/30p)が選択できる。内蔵メモリのほか、SDメモリーカードへの録画に対応する。

サブカメラで「ワイプ」撮影。HC-W850Mに搭載

 上位モデルのHC-W850Mには、液晶ディスプレイの側面に回転式のサブカメラを搭載。メインカメラで撮影しながら同時にサブカメラで撮影し、撮影した映像は画面に小窓(ワイプ)で表示される。同じ方向のアップと遠景、横、被写体と撮影者といった2つの場面を同時に捉えて撮影できる。

 サブカメラの撮像素子は1/4型MOS(F2.2)で、焦点距離は35mm換算37.2mm。最短撮像距離は約30cm。

 サブカメラ単体での撮影はできず、メインカメラ部の映像とともに記録される。ワイプの位置は四隅から選択でき、ワイプ画面サイズも2段階で変更できる。

 HC-W850MとHC-V750Mの違いは、サブカメラ/ワイプ撮影の有無と内蔵メモリや外形寸法/重量、およびナイトモード撮影時の赤外線モードと非接触充電「Qi」対応の有無。HC-W850Mではナイトモード(赤外線)により、最低被写体照度は0ルクスとなる(V750Mは1ルクス)。QiもW850Mのみ搭載している。

無線LAN搭載でリモートパンやスマホ連携強化

 HC-W850M/V750MのいずれもIEEE 802.11b/g/n無線LANを搭載。別売のリモートパンチルター「VW-CTR1」(17,850円)との連携で、パンやチルトを使った自動撮影が可能。左右それぞれ180度、上下各15度まで被写体に追従して撮影できるため、動く被写体の見守りやパーティーシーンの撮影などが可能となっている。

 別室のスマートフォンからビデオカメラを設置した室内の様子などを確認できる「ベビーモニター」や、動画の中から数枚のベストショットを切り出してSNSにアップロードできる「おまかせフォトコラージュ」などを搭載する。

 また、お部屋ジャンプリンク(DLNA)に対応し、撮影した動画を対応テレビなどでワイヤレス再生できる。さらに、外出先から携帯回線網を通じて部屋の様子をスマートフォンから確認できる「見守り機能」やUstream配信機能(LUMIX CLUB PicMateと連携して配信)なども搭載する。

 NFCも備えており、NFC対応のAndroidスマートフォンとの無線LAN連携をワンタッチで行なえる。

HC-W850M-W

 マイクは5.1ch/2ch対応で、風切音を抑えるウィンドシールドズームマイクや6種類の録音設定を選べるサウンドシーンセレクトなどを搭載。ピントやホワイトバランス設定が行なえるマルチマニュアルダイヤルを装備する。液晶モニターは3型/46万画素。

 バッテリは「VW-VBTシリーズ」。HDMI出力やAV出力、USBミニ、USBホスト(USB HDD用)、SDカードスロットなどを装備。USB充電機能も備えている。バッテリ込みの外形寸法/重量はHC-W850Mが65×161×73mm(幅×奥行き×高さ)/約447g、HC-V750Mは65×141×73mm/約397g。

(臼田勤哉)