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ニコン、フルHD/60p動画対応で新AF搭載のフラッグシップ一眼レフ「D4S」

D4S(AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8G ED装着時)

 ニコンは、デジタル一眼レフカメラのフラッグシップモデル「D4S」を3月6日に発売する。価格はオープンプライスで、ボディの店頭予想価格は65万円前後。

 ニコンFXフォーマット/Fマウントに対応したデジタル一眼レフカメラ。従来機のD4をベースに、AF性能や画質、操作系、動画機能などを見直し、フラッグシップ機としての完成度を高めたという。1月7日に開発発表を行なっており、今回正式な発売日などが決まった。

 36×23.9mm/1,623万画素の新開発CMOSセンサーと、新画像処理エンジン「EXPEED 4」を搭載。従来よりも高い鮮鋭感や立体感、自然な肌のトーンを実現したという。常用感度域はISO 100~25600(D4はISO 100~12800)で、オートホワイトバランスの精度も向上させた。

 AFには「プロフェッショナルのカメラワークを想定し最適化した」というアルゴリズムを採用。撮影画面内に突然入ってくる被写体を正確に掴むAF初動や、被写体が高速で接近してフレームいっぱいの構図になっても追従し続ける正確性を向上させた。さらに、「グループエリアAF」も新たに搭載。AF/AE追従で約11コマ/秒の高速連続撮影に対応する。

 動画撮影の「Dムービー」は、1,920×1,080ドット、60p/50pに対応。「EXPEED 4」により、全感度域ISO 200~25600でノイズを抑え、なめらかで豊かな階調表現を実現。また、「1920×1080クロップ」ではリサイズせずにフルHD記録することで、特に鮮鋭感の高いクリアな映像を可能にするという。動画のコーデックはMPEG-4 AVC/H.264(MOV)で、音声はリニアPCM。動画の連続記録時間は最長29分59秒。モノラルマイクを内蔵するほか、外部マイクを使ったステレオ録音にも対応する。

液晶モニタ側

 動画ライブビュー中に、撮像範囲の切り替えが可能。微速度動画撮影時は、演算により露出変化を平滑化。チラツキを低減している。HDMI出力を備え、外部機器への直接記録とカメラ内のメモリーカードへの同時記録も行なえる。HDMIケーブルクリップが付属し、別売HDMIケーブル「HC-E1」との併用で不意にケーブルが抜けることを防げる。

 記録メディアはXQDメモリーカード/コンパクトフラッシュ。モニタは3.2型/92万画素の液晶。HDMI出力や、外部マイク入力、ヘッドフォン出力を装備。Ethernetも備え、別売のワイヤレストランスミッタ「WT-5」と無線LANを使い、FTPサーバーやPCに撮影画像を転送できるほか、PCの専用ソフトからD4を制御することも可能。外形寸法は約160×90.5×156.5mm(幅×奥行き×高さ)。本体のみの重量は約1,180g。バッテリは「EN-EL18a」。別売ACアダプタ「EH-6b」と、専用コネクタ「EP-6」との組み合わせでも動作する。

(中林暁)