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ヤマハ、ピアノ演奏を高音質録音、クラウドにアップ、先生の指導などに活用できるサービス

 ヤマハは、グランドピアノ演奏の練習に役立つサービスとして、ピアノの音を高音質に録音するシステムと、音源をクラウドに保存し、友人や家族、遠方のピアノの先生などと共有もできる「即レコ Piano」を6月17日から開始する。月額利用料金は22,000円(基本2年コースプラン)。

「即レコ Piano」の利用イメージ

 個人がグランドピアノを録音する場合、ICレコーダなどを用いるのが一般的だが、コンクールやデモ用音源の制作時など、より高音質な録音を行なう場合は専門エンジニアに依頼する事も多く、コストが高かったり、時間内に録音を完了しなければならないという制約があったという。

 「即レコ Piano」は、自宅や音楽教室などへの導入を想定したサービスで、オーディオインターフェイスとステレオマイク1本、バウンダリーマイク2本、タブレット端末で構成。4ch録音が可能で、レコーディングスタジオ並の臨場感のある録音ができるという。

録音システムのイメージ

 マイクバランスの調整や、録音・停止操作などはタブレットで行ない、「ラジカセ感覚で行える」という簡単操作も特徴としている。録音した音源はタブレットに保存されるほか、自動的にクラウド上へアップロードされる。なお、インターネット接続料金やプロバイダ利用料金はサービス料金に含まれていない。

 独自のサンプリングリバーブ機能を備え、録音した音に、自然な残響を加える事も可能。音響エンジニアがマスタリングを行ない、CDを作成してくれるオプションサービスも用意しており、コンクール用応募音源の制作、記念CDの制作にも活用できるとする。

録音操作や設定はタブレットで行なう

 クラウド上に音源が保存されるため、パソコンやスマートフォンから自分の音源をストリーミング試聴できる。友人や家族、ピアノの先生に音源を共有できるため、CD-Rなどに保存して配る手間も省けるという。

 ピアノ教室が導入した場合、練習で演奏した音源を、教室から帰宅した生徒がもう一度聴くといった使い方も可能。音源に対する感想や指導などを音声で共有できる「ボイスコメント」機能も搭載。遠方の先生から指導を受けるといったサービスにも活用できるという。店舗やリハーサルスタジオへの導入も想定されている。

遠くにいる先生から、声で指導も受けるといったサービスも実現可能

 ヤマハでは、タブレット端末とレコーディング機器、クラウドを活用したサービスとして、アマチュアバンドをターゲットとした「即レコ 24」、吹奏楽や合唱を対象とした「即レコ Air」を提供しており、120以上の施設に導入されている。

(山崎健太郎)