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パロット、2万円を切るスマホ操縦のカメラ付きラジコンJumping SumoとRolling Spider

 仏Parrot(パロット)は、スマートフォンやタブレットなどを使ってワイヤレスで操縦できるカメラ付きの2輪ラジコンカー「Jumping Sumo」と、クアッドコプター「Rolling Spider」を8月に発売する。価格(税込)はJumping Sumoが19,800円、Rolling Spiderが12,800円。

Jumping Sumo
Rolling Spider

 いずれもスマホやタブレットから、アプリを使ってワイヤレスで操縦できることが特徴。Jumping Sumoは無線LAN、Rolling SpiderはBluetoothを利用する。操縦アプリはどちらも「FreeFlight 3」(無料)を使用。アプリの対応OSはiOS/Androidで、Windows 8.1/Windows Phone 8.1用は10月提供予定。

 同社はクアッドコプター「AR.Drone」シリーズで知られているが、今回の2モデルは価格を抑えた「ネットワーク型玩具」と位置付けられている。

2輪式のカメラ搭載ラジコンカー「Jumping Sumo」

Jumping Sumo

 ジャンプやスピンなどアクロバティックな動きが可能な2輪式の小型ラジコンカー。特許取得済みのスプリングマウントシステムにより、最大80cmの高さ/距離をジャンプすることができる。90度のカーブや180度の回転も可能。走行速度は最大2m/秒。アプリにコースやアクションを入力すると、その通りに自動走行する「Road Plan」機能も備える。

独自のスプリングマウントシステム
2輪式のタイヤを装備
ターンや回転などをワンタッチで行なえる
タブレットの操縦画面。レースゲームのように前方の映像を見ながら操縦できる

 広角カメラを搭載し、スマホ画面に機体前方の映像をリアルタイムに表示できる。解像度は640×480ドット/30fps。Jumping Sumo本体にマイクロUSBメモリを挿入して、写真や動画を記録可能。コントロール用に4つの無線LANアンテナを搭載し、MIMO方式で2.4/5GHzの両方に対応する。

 ヘッド部に目のように光るライトを搭載し、通常時は緑に光るが、タイヤがしっかりセットされていなかったり、不安定なポジションになると、ライトが赤く光り、ノイズ音声を発して"感情を表現"。頭をなでて、体を軽く叩けば愛情を示す反応も示す。

 550mAhのリチウムポリマーバッテリを内蔵し、稼動時間は約20分。カラーはブラック、ホワイト、カーキの3色。3種類のステッカーが付属し、好みのスタイルにできる。

デモで披露されたジャンプシーン。かなりの段差も飛び越えることができる
Parrot MiniDrone Jumping Sumo official video

小型クアッドコプター「Rolling Spider」

Rolling Spider

 屋内・屋外で飛行できる小型のクアッドコプター。最大20mの高度まで上昇することが可能。飛行をサポートする超音波センサー、圧力センサー、3軸加速計や3軸ジャイロスコープに加え、機体下部には垂直カメラを搭載。これらのセンサー類により高度や速度を制御している。モーターが停止している状態でも、機体を空中に放り投げるとセンサーが反応し、自動でホバリングを開始。プロペラに物がぶつかると自動停止する安全装置も備えている。

 操縦画面で「離陸」ボタンを押すとモーターが起動し離陸。安定動作を保ちながら指示街状態となる。その状態でスマホを左右に傾けると、本体も同じ動きをする。画面右側をスワイプすると90度回転。「着陸」ボタンを押せば、自動で着陸する。

 同梱される2輪の軽量ホイールを取り付けることで、地面を走行したり、壁や天井を駆け上がるといった動作も可能。ホイールを装着したまま飛行することもできる。

 飛行補助用の垂直カメラは約30万画素で、真下の静止画を撮影することも可能。撮った画像は、内蔵する1GBのフラッシュメモリに保存し、USB経由でパソコンなどに転送できる。なお、操縦中のカメラの映像をスマホに表示することはできない。

各種センサーやカメラを搭載
着脱可能なホイールが付属
スマホでの操縦画面。Sumoとは違いカメラ映像は表示されない

 550mAhのリチウムポリマーバッテリを内蔵し、稼動時間は約8分。重量は55gで、ホイールを装着した状態で65g。カラーはブルー、レッド、ホワイトの3色。口の形をした12種類のアタッチメントが付属し、その日の気分によって付け替えることができる。

発表会中に記者の頭上を飛んでいくRolling Spider
Parrot MiniDrone Rolling Spider official video

SDK提供で、サード製の追加アプリに期待

JPAC地域担当バイス・プレジデント兼マネージング・ディレクターのクリス・ロバーツ氏

 パロットのJPAC地域担当バイス・プレジデント兼マネージング・ディレクターであるクリス・ロバーツ氏は、「なぜおもちゃなのか?という質問をよく受けるが、パロットにとっておもちゃというカテゴリは新しいものではない」と述べ、Rolling SpiderとJumping Sumoが、これまで同社がAR.Droneシリーズで培ってきた技術の延長線上にある製品だとした。

 また、「Jumping SumoとRolling SpiderはLinuxに対応しており、開発者向けにSDK(Software Development Kit)を提供する。これにより、追加アプリなどが開発され、製品が強化されていくことを期待する」と述べた。

(一條徹)