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KDDIとメ~テレ、TVのデータ放送からスマホへクーポンを送るO2O2Oサービスを検証

 KDDIと名古屋テレビ放送(メ~テレ)は、テレビの地上波データ放送とスマートフォンアプリを連動させたO2O2O(オンエアー・ツー・オンライン・ツー・オフライン)サービスの実証実験を実施する。テレビのデータ放送経由でスマホにクーポンをダウンロードでき、リアル店舗のショッピングに使えるというもので、実施期間は8月9日~17日。対応スマートフォンは、Android 4.0以上のNFC対応機種と、iOS 7以上でiBeacon対応のiPhone 4S以降、第3世代以降のiPad、iPad mini。

実証実験の内容

 テレビからの音(音波)を介して直接スマートフォンへクーポンを配信。店舗でNFCタグやiBeacon機器にかざすだけでクーポンの特典が受け取れるというもので、国内初の取り組みとしている。テレビ(オンエア)からインターネット(オンライン)、さらに実店舗(オフライン)へ誘導して購買などを促すO2O2Oサービスの、マーケティング手法としての有効性を検証する。

 利用するには、専用アプリ「メ~ポン」をあらかじめダウンロード。メ~テレの地上波データ放送中に欲しいクーポンを選択すると、テレビからの音波を「メ~ポン」が認識、クーポンを取得できる。そのクーポンを、中部国際空港(セントレア)の対象店舗に設置されたNFCタグやiBeacon機器にかざすことで特典を受けられる。クーポンの配信期間は8月9日~17日、クーポンの利用可能期間は8月15日~17日。

 今回の実験には、KDDI研究所の音波通信技術「サウンドビット」を採用。この技術は、スマートフォン同士、またはスマートフォンとテレビやスピーカーといった機器の間で音波をやりとりしてデータ通信や位置推定を行なうもの。

 今後は実証実験の利用状況などを踏まえ、テレビを情報源としてショッピングにつなげるO2O2Oの可能性を探る。他の商業施設への展開も視野に入れ、サービスの開発と提供を検討していくという。

アプリを起動して、データ放送からクーポンの音波を受信、音波を受信することでクーポンを取得する。クーポンはリストに登録され、対象店舗でクーポンを選択すると内容を確認できる

(中林暁)