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OPPOがポータブル向け平面振動板ヘッドフォン。デノンはデジタルプリメイン「PMA-50」
(2014/12/20 16:29)
161ブランド以上が参加、500種類以上のイヤフォン、ヘッドフォン関連製品の試聴ができるイベント「第六回ポータブルオーディオフェスティバル2014」(通称:ポタフェス)が開幕した。12月20日、21日の2日間、東京・秋葉原のベルサール秋葉原で開催しており、入場は無料。ここではOPPOとデノンブースをレポートする。
OPPO Digital Japan
10月の「秋のヘッドフォン祭 2014」でモックアップが展示された、USB DAC内蔵ポータブルヘッドホンアンプ「HA-2」が、ポタフェスでは試聴可能な状態で展示された。薄型の金属筐体に革張りのデザインが特徴で、「本の装丁をイメージしている」という。
DACはESSの「ES9018K2M」を搭載し、DSD 11.2MHz、PCM 384kHz/32bitに対応。Android/PC用のmicro USB入力と、ライン入力を装備。カメラコネクションキットを介して、iOS機器とも接続できる。増幅部にはA/B級のアンプを採用。
約3,300mAhのバッテリも搭載、接続した機器を充電する機能も備えている。
さらに、OPPOは平面振動板を採用したヘッドフォン「PM-1」と「PM-2」の2機種を展開しているが、そのポータブル向け密閉型モデル「PM-3」を初披露した。
PM-1とPM-2は55mm径のドライバを搭載しているが、PM-3はそれよりも小型のドライバを採用。しかし、平面振動板を全面駆動している方式自体は共通。全面駆動ヘッドフォンとしては高能率なPMシリーズの特徴も踏襲しているという。
ヘッドバンドがやや細身となり、ケーブルは片出し。着脱も可能で、ヘッドフォン側の端子はステレオミニ。カラーバリエーションはブラックとホワイトを用意する。
会場でAK240を用いて試聴したが、平面振動板&全面駆動型らしい繊細なサウンドと、PM-1/PM-2の特徴でもある中低域の迫力、キレの良さがコンパクトになってもそのまま活かされていると感じられた。また、AK240のボリューム8~9割程度で十分な音量が得られていた。
アンプとヘッドフォンのどちらも来年春頃の発売を予定。価格はどちらも「高音質な製品をリーズナブルに提供するOPPOのイメージを崩さない、購入しやすい価格を目指している」という。
デノン
デノンブースの目玉は、2015年1月中旬の発売を予定しているデジタルプリメインアンプ「PMA-50」だ。価格は68,000円。
USB DACやヘッドフォンアンプ、Bluetoothを搭載したフルデジタルのプリメインアンプ。独自のアナログ波形再現技術「Advanced AL32 Processing」やデュアルクロックなどの技術に加え、最新のデジタルアンプソリューションとして、CSRの「DDFA」(Direct Digital Feedback Amplifier)を採用したのが特徴。
DDFAは、高速/高精度のデジタルフィードバックループにより、飛躍的な音質向上を実現するというクラスDアンプ。デジタルソースは入力から最終段のPWM変調まで一貫してデジタル処理が可能なため、変換による音質劣化を防げる。出力段と電源回路には、独自のディスクリート回路を使用してサウンドチューニングを施しており、従来のクラスDアンプと比べて高SN、低歪みなどを特徴とする。
「Advanced AL32 Processing」により、16bitの音源も32bitのデータにハイビット/アップサンプリング化して処理。デジタル化の過程で失われたアナログ信号の滑らかな波形を再現して原音に近づけるという。
スピーカー用とは別にヘッドフォン専用アンプも内蔵。電圧増幅段にはハイスピード/ローノイズの高速オペアンプを、出力バッファにはディスクリート回路を使用している。ハイインピーダンスのヘッドフォンも最適な音量が得られるように、3段階のゲイン切り替えも可能。
入力はUSB×1と光デジタル×2、同軸デジタル×1、アナログ音声入力(RCA)×1を装備。DSD再生は2.8/5.6MHzに対応し、ASIOとDoP(DSD over PCM)をサポート。リニアPCMの192kHz/24bitにも対応する。パソコンから流入するノイズを遮断するデジタルアイソレータも搭載。クロックは44.1kHz系、48kHz系を個別に用意しており、入力信号に合わせて切り替える。