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ボーズ、動画向け空間オーディオやNC/外音取り込み強化「QuietComfort Ultra Earbuds(第2世代)」

QuietComfort Ultra Earbuds(第2世代) ディーププラム

ボーズは、完全ワイヤレスイヤフォンの新製品「QuietComfort Ultra Earbuds(第2世代)」を8月7日に発売する。カラーはブラック、ホワイトスモーク、限定色のディーププラムの3色。価格は39,600円。発売に先駆け、7月24日より予約受付を開始する。

今回、テレビアニメ「ダンダダン」第2期のオープニングテーマ「革命道中 - On The Way」を歌唱するアイナ・ジ・エンドとコラボ。特別なビジュアルを用意しているほか、様々なキャンペーンも展開予定としている。同楽曲のミュージックビデオで彼女が装着しているものにも注目、とのこと。

アイナ・ジ・エンド / 革命道中 - On The Way [Official Music Video](TVアニメ『ダンダダン』第2期オープニングテーマ)

QuietComfort Ultra Earbudsの後継機。イヤフォン本体の外観は変化しておらず、第2世代ではイヤーピースにメッシュが付き、ノズル部が汚れにくくなっている。充電ケースはロゴが若干小さくなっている程度で、見た目の変化はほぼない。

外観での前機種との違いはイヤーピースのメッシュの部分のみ

一方で、ノイズキャンセリングやAwareモード(外音取り込み機能)など、内部の性能は強化。ヘッドトラッキングに対応する「イマーシブオーディオ」機能には、新たに動画に特化した「Cinemaモード」を搭載したほか、充電ケースもワイヤレス充電に対応するなど、使い勝手の面でもユーザーの声を反映した。

左からディーププラム、ホワイトスモーク、ブラック

起動時に「ブーン」という音を再生し、ユーザーの耳の特徴に合わせて最適な消音シグナルを調整するCustomTuneテクノロジーを引き続き備え、アクティブノイズキャンセリング(ANC)機能において精度の高い消音性能を装備。このCustomTuneテクノロジーはANCだけでなく、音質面でも活用。アクティブEQにより、小音量でも低音がしっかりと聴こえて、バランスの取れた音質になるよう自動で調整される。

また、Awareモード(外音取り込み機能)も強化。騒音下でAwareモードを使用した際に、取り込む音量を自動で低減するActiveSence機能を搭載し、再生中の音楽と周囲の音のバランスを自動的に調整する。なお、デフォルトではオフになっているため、アプリから設定が必要。

独自の空間オーディオ機能であるイマーシブオーディオも引き続き搭載。コンテンツのフォーマットやデバイスの種類を問わず、全て空間オーディオに変換して楽しめる機能で、音像が頭の外側に定位して、リアルな音体験ができる。

座った状態などで聴く際に、ヘッドトラッキングを使用して、頭の動きに合わせて音像も動く「静止」、移動時も広い音場で楽しめる「移動」の2モードが使用できる。

またイマーシブオーディオの新機能として、動画に特化した信号処理を行なうCinemaモードを搭載。映画などを視聴する際に、とくに風の音や轟音などがよりダイナミックに聴こえるようになっているとのこと。

2台のデバイスに同時接続できるマルチポイント接続に対応。対応のAndroidデバイスと組み合わせた際に利用できるSnapdragon Sound認証も取得している。また、ボーズのサウンドバーとペアリングして、テレビの音をイヤフォンから楽しめるSimpleSync機能も利用できる。

最大連続再生時間は6時間で、イマーシブオーディオ使用時は約4時間。充電ケースで最大3回分のフル充電が可能。20分の充電で2時間再生できる急速充電も備える。充電ケースはワイヤレス充電に対応し、アプリからイヤフォンと充電ケースのバッテリー残量を確認できる。

イヤフォン本体はIPX4相当の防滴対応。重量はイヤフォンが約7g。ケースは約60g。イヤーピース(S/M/L)とスタビリティバンド3種、充電用USBケーブルなどが付属する。

音を聴いてみた

進化を感じるポイントは、Awareモードで聞こえる音の自然さ。装着せずに聞いた人の声がほとんど変化せずに聞こえるので、外の音が丸聞こえの開放型ヘッドフォンで聴いているような感覚になる。もちろん、声の特徴によって差はあると思うが、イヤフォンを挟んで聴いているようには思えないくらい自然になっている。

ノイズキャンセリングも強力。会場のスピーカーから出る85デシベル程度の騒音はほぼ無音になり、足に伝わる振動で、何か音を出しているなとわかるような状態になる。

音は、ボーズならではの重低音がしっかりと主張する「ザ・ボーズサウンド」。量感たっぷりの低域が響く楽曲でも、ボーカルに被って聴き取りにくくなることがない、バランスをしっかり取れた安心感のある音だ。重低音の要素がないピアノ弾き語りの楽曲でも、低域側に偏り過ぎず、ピアノの旋律が背後の方へ抜けていく様子がしっかり感じられるところにその実力を感じられる。

イマーシブオーディオのCinemaモードも試してみる。音楽を再生しながら、アプリからCinemaモードに切り替えると、グッと空間が広がるので、急に壁がぶち抜かれたような感覚になる。とくにライブ音源を再生すると、ホールの広さや、反響する様子まで臨場感たっぷりに感じられる。

そして、イヤフォンの筐体に大きな変化が無く、イヤーピースとスタビリティバンドの組み合わせも従来通りなので、装着感の面では前機種ユーザーは、ほぼ何も変化を気にすることなく使えそうだ。

どうしても数年でバッテリーが劣化してしまう完全ワイヤレスイヤフォンでは、音や装着感に変化が少なく、中身の性能が上がっていることは、愛用のユーザーからすると嬉しいポイントだろう。