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コダック、映画用フィルムの供給を継続。ハリウッドのスタジオ6社と合意

 イーストマン・コダック(コダック)は米国時間の4日、ハリウッドの主要映画スタジオ6社と映画用フィルムの供給について最終合意したと発表した。コダックは、20世紀フォックス、ウォルト・ディズニー、ワーナー・ブラザース・エンターテイメント、NBCユニバーサル、パラマウント ピクチャーズ、ソニー・ピクチャーズ各社への映画・テレビ番組製作用フィルムの供給を継続する。

 コダックはこれまで、フィルムを撮影メディアとして存続させることについて映像クリエイターやスタジオ、独立系アーティスト、製作会社や現像所と議論。'14年7月に、大手スタジオがフィルムの存続が映画界において重要な役割を持つという考えを表明した。

 今回の合意により、同社はスマートフォンやタブレットコンピュータ用タッチスクリーンといった分野でフィルム生産技術を活かすなど、新しいビジネスチャンスを追求しながら、映画用フィルムを生産。引き続き、撮影用ネガフィルムやポストプロダクション用の中間フィルム、アーカイブフィルム、プリント用フィルムのトップサプライヤーとなる。

 コダックのジェフ クラークCEOは、「フィルムは、これまで長きにわたって培ってきた、そしてこれからも引き続き大切にしていくコダックの文化。映画製作スタジオの支持を得て、コダックは豊かな映像と独自のテクスチャー(質感)を誇る映画用フィルムの供給を続け、映像制作者が芸術性とストーリーを伝えていく手伝いをする」とコメントしている。

 なお、日本時間の2月23日に発表される第87回アカデミー賞にノミネートされた作品のうち、「6才のボクが、大人になるまで。」、「グランド・ブダペスト・ホテル」、「イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密」、「インターステラー」などがフィルムによって撮影された。2015年公開作では、「スター・ウォーズ フォースの覚醒」、「ミッション:インポッシブル5(原題)」、「バットマン v スーパーマン ドーン・オブ・ジャスティス(原題)」、「ジュラシック・ワールド」、「シンデレラ」などが、コダックのフィルムで撮影されている。

(中林暁)