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JDI、スマートウォッチの長時間利用を可能にする反射型液晶モジュール

 ジャパンディスプレイ(JDI)は、スマートウォッチのような腕時計型ウェアラブルデバイス向けに、反射型カラー液晶モジュールを販売開始する。消費電力を一般的な透過型液晶モジュールの0.5%以下まで低減したという低消費電力性能が特徴で、3月からサンプル出荷を開始、7月から標準品を販売する。

 スマートフォンなどとワイヤレスで連携し、時計、スケジュール、メール通知、ヘルスケア/スポーツなどの情報を管理できるスマートウォッチなどのウェアラブルデバイスが近年人気を集めている。一方でバッテリ駆動時間の短さがそれらの製品の課題ともなっている。

 そこでJDIでは、反射型液晶モジュールに着目。反射型液晶では、通常の透過型液晶で約8割の電力を消費するバックライトが不要になるほか、今回の開発製品では、画素毎に配置したメモリ(MIP:メモリーインピクセル)により、駆動電力を大幅に削減。製品のバッテリ持ちの改善に大きく寄与するとしている。

 形状は丸型で直径3.4cm(1.3型)で、解像度は320×300ドット。精細度は238ppi。反射型液晶では、明るい屋外光下での視認性が高いため、アウトドアでの使用が多いスマートウォッチのような製品に適しているとする。

 JDIでは、新製品によりウェアラブルデバイス向けビジネスの拡大を目指すと共に、産業系用途などにも反射型液晶の標準品ラインアップを拡充していく方針。

(臼田勤哉)