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パナソニック、ゴルフボールと同じ重さのスティック型ウェアラブルカメラ「A1H」

 パナソニックは、ゴルフボールとほぼ同じ約45gの軽量さと、スティック型の小型サイズを両立したウェアラブルカメラ「HX-A1H」を5月21日に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は3万円前後。カラーはブラックとオレンジの2色。

ウェアラブルカメラ「HX-A1H」、オレンジモデル
ブラックモデル

 同社はウェアラブルカメラとして、記録ユニットとカメラ部をケーブルで繋ぎ、4K30pや1080/60pの動画撮影が可能な「HX-A500」を発売しているが、「HX-A1H」はそのカメラ部のみで完結する超小型のウェアラブルカメラ。

 ハウジングに入れず、本体のみでIPX 8の防水(水深1.5mで30分耐えられる)、IP6Xの防塵、1.5mの耐衝撃、マイナス10度までの耐寒性能を持っている。自転車やバイクだけでなく、軽さと小ささを活かし、頭部に取り付けて、スポーツをする人の目線や、子供の目線で撮影できるのが特徴。頭部に固定するためのヘッドマウントも標準で付属する。

ゴルフボールと同じ重さ
カロリーメイト(箱含む)とも、ほぼ同じ重さ
操作系はシンプル。ディスプレイは無い

 最大の特徴は「HX-A500」など、これまでのパナソニック製ウェアラブルカメラで採用されていた二体型スタイルを、コンパクトな一体型とした事。外形寸法は26×83.1mm(直径×長さ)。しかし、「HX-A500」と同じ機能を一体型で実現はしておらず、4Kや1080/60p撮影には非対応。1080/30p、720/60pでの撮影となる。A500は併売される。

モデル名HX-A1HHX-A500
店頭予想価格3万円前後42,000円前後
※発売開始当初
スタイル一体型二体型
最高録画設定1,920×1,080/30p
(平均15Mbps)
1,280×720/60p
(平均15Mbps)
3,840×2,160/30p
(最大72Mbps)
1,920×1,080/60p
(最大28Mbps/VBR)
撮像素子サイズ1/3型MOS1/2.3型MOS
有効画素数
(動画撮影時)
約287万画素約903万画素
レンズの明るさ
画角
F2.8
最大約150度
F2.8
最大約160度
手ブレ補正
0ルクス
ナイトモード
連続撮影時間本体のみ:約75分
拡張バッテリ追加:計165分
4K:80分
1080/30p:130分
A1Hの内部

 搭載しているバッテリも小さいため、本体のみでの撮影可能時間は約75分。しかし、後部のねじ込み式キャップを取り外すと、充電・給電用のUSB端子が現れる。そこに、別売の拡張バッテリ「VW-BTA1」(1万円)を取り付ける事で約90分延長、合計165分の撮影が可能になる。なお、キャップの取付部にはネジが切ってあり、拡張バッテリをしっかりとロック可能。バッテリを取り付けた状態でも防水・防塵機能が維持される。

 拡張バッテリの重さは約53g。約45gのカメラと組み合わせても約98gと、100gを切っている。

側面
後部のねじ込み式キャップを外したところ。USB端子とmicroSDカードスロットが現れる
別売の拡張バッテリ「VW-BTA1」
拡張バッテリの先端部にあるキャップを外し、USB端子を露出
A1Hと拡張バッテリを結合したところ。この状態でも防塵防水機能を維持できる

 また、標準で後部に穴の開いたキャップも同梱。最初からA1Hに取り付けられているキャップと異なり、その穴からUSBケーブルを挿入可能。ユーザーが持っている他社のモバイルバッテリなどから給電しながら撮影する事もできる。なお、A1HのUSB端子の近くにはmicroSDカードスロットがある。

このように後部に穴が開いたキャップも同梱
USBケーブルを接続できるようになり、モバイルバッテリとの連携が可能に

 センサーは、1/3型MOSで、総画素数は約354万画素、有効画素数は動画撮影時で約287万画素。レンズはF2.8、最大約150度の画角で撮影できる。手ブレ補正機能は備えていない。最低被写体照度は約6ルクス。

 動画は1080/30p/平均ビットレート15Mbpsか、720/60p/平均15Mbps、720/30p/平均9Mbps、848×480/30p/平均4.5Mbpsでの撮影が可能。720/60p/平均9Mbspや、848×480/120fps/平均4.5Mbpsなどのスローモーションモードも備えている。

 MPEG-4 AVC/H.264のMP4形式で保存。音声はAAC。JPEG静止画撮影もできる。マイクはモノラル。風音低減機能も備えている。記録メディアはmicroSDXCで、128GBまでのカードが利用可能。無線LANも搭載し、IEEE 802.11b/g/nに対応する。

A500のカメラ部(上)とのサイズ比較
左がA500のカメラ部
風船2個でも浮く軽さ
魚釣りで利用したイメージ。水面にA1Hを浸け、魚の目線で撮影
サッカーをしている人の頭部に装着。シュートを防ぐキーパーの目線映像が楽しめる。こちらに向かってハイスピードで飛んでくるサッカーボールの姿は、映像で見ているだけでも首をすくめたくなる迫力
リフティングができない人も、自分がリフティングをしているような気分になれる映像も撮影可能

 ユニークな撮影機能として、「0ルクスナイトモード」を用意。夜の屋外など、光の無い場所でも撮影できるようにするもので、市販の赤外線ライトを併用する。A1Hには、レンズの前に赤外線をカットする機構が備わっているが、それをユーザーがガラスカバーごと取り外す事ができる。さらに、付属のナイトモード用カバーを取り付けると、赤外線ライトで照らした風景を、カメラで撮影できるようになる。

 赤外線ライトとA1Hを並べてホールドできるアクセサリ、ツインマウント「VW-TMA1」(3,000円)も用意する。

 他にも、PCとUSBケーブルで接続してWebカメラをして使ったり、長時間撮影した内、最後の約1時間の動画を記録する「ループ記録モード」なども備えている。

右下にあるタブレットの画面以外、ほぼ真っ暗で何も見えない環境でも
赤外線ライトを照射し、ナイトモード用カバーを取り付けたA1Hで撮影すると、このようにぬいぐるみが撮影できる
赤外線ライトとA1Hを並べてホールドできるアクセサリ「ツインマウント」
ワイプ撮り対応ビデオカメラの、ワイプ撮り用サブカメラとして使うこともできる

 操作系はシンプルで、本体にディスプレイは備えていない。撮影開始/停止ボタンと、モード/Wi-Fiボタン、電源ボタンの3つのみを搭載。細かな機能や設定は、無線LANで接続したAndroid/iOSスマートフォン向けアプリ「Panasonic Image App」から行なう。アプリで撮影している映像の確認も可能。

 無線LANを活用した機能として、パナソニック製のビデオカメラの中で、ワイヤレスワイプ撮りに対応した「HC-WX970M/W870M/W570M」と連携。A1Hをビデオカメラのワイプ撮りカメラとして扱える。例えば、子供の帽子にA1Hを取り付けて子供の目線を撮影、親がビデオカメラで子供の姿を撮影。その映像を組み合わせて、大画面で子供の様子を、小画面(PinP)で子供の目線を同時に収録するといった使い方ができる。

新アクセサリも多数登場

 A1Hに標準で付属するヘッドマウントは、頭部にカメラを取り付けるものとしては、A500向けなどに用意されているものと同じだが、つけ心地などが進化し、カメラを左側にも右側にも、どちらにも取り付けられるようになった新バージョンとなる。

 この新バージョンは「VW-HMA1」という型番で、3,500円で単品販売も実施。A500などのユーザーが利用することもできる。

新ヘッドマウントの「VW-HMA1」
右下がトライポッドマウント「VW-CTA1」
左がマルチマウント「VW-MKA1」、右がストラップアダプター「VW-SAA1」

 この他にも、多数のアクセサリを新たに発売。ヘルメットなどに取り付けられるマルチマウント「VW-MKA1」(3,000円)、三脚などに固定するトライポッドマウント「VW-CTA1」(1,200円)を用意。カメラ後部のキャップを外し、そこに取り付けるストラップアダプタ「VW-SAA1」(1,500円)も用意。このストラップアダプタは、前述の拡張バッテリ「VW-BTA1」にも付属している。

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(山崎健太郎)