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日韓問題や戦争などの衝撃作品を配信する「ニコニコドキュメンタリー」
(2015/7/15 17:51)
ドワンゴとニワンゴは、「niconico」の新たな取り組みとして、日韓問題や戦争などに関する世界中のドキュメンタリー映像作品を中心に配信する「ニコニコドキュメンタリー」を、7月15日に開設した。
ニコニコドキュメンタリーは、日韓・日中関係などの国際問題や「国内外・新旧問わず、ネットメディアだからこそ配信できる衝撃作や話題作を揃え、ユーザー(視聴者)の『本当のことを知りたい』という思いに応える」というサイト。
第一弾として、第三者の視点から日韓問題を描いたオリジナルドキュメンタリー作品「タイズ・ザット・バインド ~ジャパン・アンド・コリア~」を配信。従軍慰安婦や、領土問題、ヘイトスピーチなど、さまざまな論点について取材した内容となっている。配信日時は、エピソード1が7月30日(木)22時から、エピソード2が8月7日(金)22時から。上映後には、解説番組や討論番組などの生放送、特設サイトを通じてユーザー同士が議論できる場も提供する予定。
このほかにも、日本の地上波では放送されたことのない作品を配信。中国人監督が1997年から10年に渡って靖国神社を取材したドキュメンタリー「靖国 YASUKUNI」(日本/中国 2008年)、イタリアの若手監督2人が、世界中の米軍基地で巻き起こっている問題に迫ったドキュメンタリー映画「誰も知らない基地のこと」(イタリア 2010年)、韓国国営放送(KBS)が100億ウォンを投じたドラマ「カクシタル」(韓国 2012年)、南京事件が描かれた中国映画「南京! 南京! 」(中国 2009年)などをラインナップする。
さらに、テーマや内容によって日本で公開される機会が少ない世界の問題作品の配給と配信を、niconicoがサポート。第一弾として、オリンパス損失隠蔽事件を描いた長編ドキュメンタリー「サムライと愚か者 ~オリンパス事件の全貌~」(ドイツ/フランス/イギリス/日本/デンマーク/スウェーデン 2015年)を日本初配信する。なお、この作品は今冬劇場公開される予定。
【主な配信予定番組】
- 「ユリョン」(韓国 1999年)
原子力潜水艦を舞台にした韓国映画。記録上死亡したことにされた韓国海軍軍人たちが、ロシアから密かに入手した原子力潜水艦“幽霊”(ユリョン)に搭乗し、日本海に向けて出航する。任務が太平洋上での自爆であることを知った副艦長は艦長を殺害。自爆を拒否し核ミサイルでの日本攻撃を企む副艦長と、阻止しようとする乗組員たちの葛藤を描く。 - 「フード・インク」(アメリカ 2008年)
食品の安全や業界の裏側に切り込んだフードドキュメンタリー。大規模に飼育・加工される米国食肉産業の実態や、遺伝子組換え食品が及ぼす影響などを取材。 - 「靖国 YASUKUNI」(日本/中国 2008年)
当時日本に在住していた李纓(リイン)監督が、1997年から10年に渡って靖国神社を取材。週刊新潮が「中国人監督による“反日映画”である」と主張。上映自粛も相次いだ。 - 「南京! 南京!」(中国 2009年)
日中戦争の南京戦とその後に起きたとされる南京事件について、日本軍兵士の視点から描かれた中国の歴史大作。日本では2011年に一日限りで上映された。 - 「誰も知らない基地のこと」(イタリア 2010年)
イタリアの若手監督2人が制作。なぜ、世界の国々は、いまだに軍事基地を受け入れているのか、なぜ基地はなくならないのか、世界の視点から米軍基地の真実に迫る。 - 「カクシタル」(韓国 2012年)
韓国国営放送(KBS)が制作した全28話のドラマ。原作は韓国の同名漫画。 - 「1937 南京記憶」全5話(中国 2014年)
昨年、中国中央電視台でゴールデンタイム5夜に渡って放映。南京事件を多角的に描いたドキュメンタリー。 - 「サムライと愚か者 ~オリンパス事件の全貌~」
(ドイツ/フランス/イギリス/日本/デンマーク/スウェーデン 2015年)
2011年に発覚したオリンパス損失隠蔽事件について、バブル以降の経済的観点からの歴史的な背景も踏まえ、日本社会の隠蔽体質だけでなく、ジャーナリズムのあり方までも浮き彫りにした事件の全貌に迫る。