【スマホLIFE】ガラポンTV初のスマホ向けアプリ登場

-Androidでの録画番組視聴がより手軽に


 

ガラポンTV
 ワンセグ放送を7ch同時録画に対応し、24時間30日以上録画し続けられる多チャンネル録画レコーダ「ガラポンTV」に、初のスマートフォンアプリとしてAndroid向け再生アプリが公開された。Androidマーケットから無償でダウンロードできる。

 

 ガラポンTVはこれまでもiPhone/iPadとAndroidでの再生に対応していたが、動画を内蔵のプレーヤーで再生できるiPhone/iPadに対し、Androidはブラウザ上でそのまま再生するという違いがあった。ブラウザでの再生にはFlashが必要なため、対応するAndroid端末もFlash表示に対応したAndroid 2.2以上の端末に限定されていた。


ブラウザ版のログイン後画面ブラウザでの再生イメージ。ボタンが小さくタッチ操作が難しいブラウザでの横画面表示。こちらもボタンが小さいのは変わらず

 今回Androidアプリが提供されたことによる大きなメリットの1つが、対応端末の拡大だ。ガラポンTVのAndroidアプリはAndroid 1.6までサポートしているため、Android OSのバージョンが1.6である「SH-10B」のほか、Android 2.2ながらFlash非対応の「Optimus chat」でも利用可能になった。また、ブラウザではなく専用のプレーヤー画面を用いることで、番組の早送りや早戻しといった操作も簡単になっている。

 ガラポンTVのAndroidアプリはガラポンTVユーザー向けのアプリとなっており、利用にはあらかじめガラポンTVのセッティングが必要だ。また、外出先からガラポンTVの番組を視聴するにはポートフォワードの設定も必要になるが、こちらもあらかじめガラポンTV側ですませておく必要がある。

起動時にIDとパスワードを入力すると設定は完了

 すでにガラポンTVが視聴できる環境が整っていれば、Androidマーケットからアプリをダウンロードしてインストールした後、ガラポンTVのIDとパスワードを入力すればアプリの設定は完了。なお、インストールする際には携帯電話キャリアのSIMカードが必要となり、SIMが装着されていないAndroidではAndroidマーケットを検索してもガラポンTVのアプリが表示されない。このため、タブレット端末などの3Gに対応していない端末でもガラポンTVのアプリは利用することができない。

 これまでAndroidからガラポンTVを視聴するには、ブラウザでガラポンTVのサイトにアクセスしてからIDとパスワードを入力し、再度表示されるスマートフォン用の画面でもう一度IDとパスワードを入力する必要があった。アプリでは一度IDとパスワードを設定すれば再度入力する手間を省くことができ、見たい番組へすぐアクセスできるのが便利だ。

 ログイン後の画面には直近で録画された番組が一覧で表示され、タッチするだけで録画した番組を再生できる。好きな番組を見たい時には、右上の検索アイコンから検索するか、メニューボタンから表示できる番組ジャンル、あらかじめ登録しておいたお気に入りからも選択が可能。なお、ブラウザでアクセスした際に表示できる日別やチャンネル別の表示はアプリでは現在のところ対応していない。


ログイン後の画面ジャンル表示

 検索は番組検索と字幕検索の2種類が可能。番組検索は番組タイトルだけでなく、番組の紹介文も検索対象になるため、番組に出演している俳優や歌手の名前から検索することができる。字幕検索はワンセグに含まれる字幕データを対象にして検索できるため、こちらも番組名とは関係ないキーワードで番組を絞り込むことが可能。検索結果に表示された「i」マークをタップすると番組の概要が表示され、検索キーワードが含まれる字幕の該当部分を表示できる。

検索は番組検索と字幕検索の2種類番組検索の結果。番組名や紹介文に含まれるキーワードを対象に検索できる字幕検索の結果。番組の字幕を対象に検索

 再生機能は非常にシンプルで、番組一覧に表示された番組をタップするだけで再生が可能。iPhoneの再生時と同様、再生は動画プレーヤーで行なわれ、ブラウザ再生の時にはボタンが小さく操作が難しかったタイムバーも画面の横幅いっぱいに表示されるため操作しやすい。また、ブラウザでは操作できなかった早送りや早戻し操作もアプリでは可能だ。

 再生画面でメニューボタンを押すことで「共有」が表示され、Androidのインテントを利用して番組のURLをTwitterやメールなどに投稿することもできる。ただし、投稿できるのはあくまでURLのみで、ガラポンTVを所有しているユーザーがそのURLにアクセスすると該当する番組を再生できるものの、番組そのものを共有することはできない。

再生画面。タイムバーが操作しやすく、早送りや早戻しも操作できる「共有」から他のアプリを使ってTwitterやメールで番組のURLを送ることができる

 動画の再生クオリティは端末のスペック次第。PCでは滑らかに再生できていた番組も、REGZA Phone(T-01C)で再生すると若干ながら音が遅れて再生された。また、Android OS 1.6である「HT-03A」にアプリをインストールしたところ、動画は再生できるものの音声が大幅に遅れて再生され、動画を楽しむには厳しい環境だった。動画再生という重い処理を行なうこともあり、視聴にはハイスペックのAndroid端末が適しているようだ。

 なお、動画再生時は必ず横画面で表示され、縦画面で動画を視聴することはできない。ワンセグ放送はそもそも画面サイズが小さく、大きい画面で表示すると細かい画面がぼやけて見えることもあり、可能であれば縦向きのまま再生する選択肢も欲しいと感じた。また、一部の番組はアプリ再生に対応していないようで、ブラウザでは再生可能だった番組がアプリでは再生できないケースもあった。

 携帯電話のSIMが必須になることで、一般にスマートフォンよりも処理性能が高いタブレット端末も3G非対応端末ではアプリを使うことができないのも気になった。これまで視聴できていたPCやスマートフォン経由の再生はそもそもそうした制限がなかったことに加え、スムースな動画再生を楽しむにはある程度の性能を持った端末スペックも必要になるため、個人的には処理性能の高いタブレットでも視聴できるよう、制限の緩和を期待したい。

 AndroidからガラポンTVの録画番組を再生するという機能は既にブラウザベースで提供されており、新しい機能が追加されたというわけではない。しかし、アプリ化されることでIDやパスワードの入力が不要になり、利便性が向上。専用アプリのためブラウザでアクセスするよりもレスポンスがよく、見たい番組を気軽に視聴できるようになった。ブラウザからのアクセスよりも圧倒的に使いやすく、ガラポンTVを購入したAndroidユーザーにはぜひお勧めしたいアプリだ。

 

【ガラポンTV】
(Android marketで見る)
発売元ガラポン
対応機器

Android OS 1.6
以上搭載機器

OSAndroid 1.6以上
バージョン
(公開日:Android版)
version 1.0
(2011年10月25日)
価格無料

 


(2011年 11月 1日)

[ Reported by 甲斐祐樹 ]